見出し画像

オレオレ詐欺を撃退した女

私の母、自称エリザベス(急に出てきた)はちょっと面白い人です。

まぁ、自分のことをエリザベスと名乗ってしまう時点でまぁまぁな人であることは
想像に固くないとは思います。

小さい頃、母がいつも歌ってくれていた歌が、私は今でも忘れられません。
「魚のブリっ!オナラのブリッ!どっちがクーサーイ?ブリッ!ブリッ!」
母よ・・・

そんなエリザベスちょっと抜けたところがあります。
まぁ、あんな歌を歌うような陽気な母なので、ちょっと抜けてるくらいの人なんだな
と思わなくもないですよね(失礼)

70歳を超えた今も現役で仕事をしているのですが、ある日仕事の前に
お昼寝をしていたそうなんです。

そこにかかってきた家電。
普段は家電には出ないようにしている実家ですが、
寝ていた母は思わず電話に出たそうです。

相手はオレオレ詐欺。

「あ、お母さん?俺だけど。実は会社の大事なお金を置き引きされてしまって、
弁償しなければいけないんだ。お金用意してもらえないかな?」

寝ぼけ眼の母。

「え?息子くん?なんで携帯からじゃないの?
え?あなた息子くん?
っていうか、今何時?え?17時!?急がないと遅刻よ!遅刻!!
あなた誰か知らないけど、電話してくれてありがとう!」

ガチャ。

ツーツー

私の元に連絡してきた母は、オレオレ詐欺の人に感謝していました。
「お母さんさぁ。危なかったのよ。遅刻しそうになっちゃって」

母よ。オレオレ詐欺に感謝する人なんて、あなただけだよ。

でも、母が騙されなくて本当によかった。
遠く離れた場所に住む娘としては、それだけで十分です。


この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,870件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?