初めて髪を染めた日。
真面目が歩いているような人間の私。
ピアスも開けたことがなければ、髪を染めたこともありませんでした。
そう。あれは26歳。
当時、転職活動中だった私。
前の会社を退職して、束の間のフリータイムを焦りとウキウキが、ないまぜになる日々を過ごしておりました。
「あ、髪染めてみよう」
急に思い立った私は、いそいそと美容院へ。
初めての茶髪(超控えめな)に、ドキドキワクワク。
新しい髪色で、心まで軽い気持ちになったあの日。
次の日は、書類が通過した会社の面接でした。
一次面接。
誰もが知る会社の子会社でした。
だだっ広い会議室に、私1人対相手7人くらいの不思議な構図の面接。
緊張はしましたが、無事に面接を終えました。
人事の方がとても良い方で、
「僕はぜひおるかさんに我が社で働いて欲しいと思っています!」と力強いお言葉。
「次回、役員面接に来ていただきたいです!」
ありがたいお言葉をいただく私。
しかし、その後に続く言葉に驚愕を覚えました。
なぜって?それは、
「次回、役員面談にあたり髪の毛を黒く染めてきていただけますか?我が社の上の人間は、髪の毛染めているとダメなんですよ・・・」
ショック。
初めて髪を染めてから一日。
次回面談までに黒に戻す事件勃発です。
その期間およそ1週間。
短い、茶髪週間。
心の葛藤が激し過ぎて、もはやどうやって黒に染めたか?が思い出せない私。
ただ、悲しかった。そんな記憶だけが残っています。
あ、ちなみに役員面接は通りませんでした。
髪の毛染め損。
私の美容院代返せ!と思ったのは、ここだけの話。
そんな私も、今ではしょっちゅう髪を染めています。
えぇ、もちろん白髪染めですがね。
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