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ヨガの練習 ー  旅行中のこと

定期的に通っているヨガ教室のこと、そして居住地周辺(六甲山地の東へり)での練習場所については別記事で書いたが、今回は旅行中の練習や練習場所についても書いてみたい。

15年ほど前にヨガを始めてからは、旅行の時も必ずヨガマットとをヨガベルトを持参する。加えて、ヨガ専用の道具ではないが、アイピロー(10cm x 20cmくらいのシルクの袋にビーズを詰めたもの)も持っていく ー これは毎回練習の最後に行うシャヴァアサナ(死体のポーズ)の時に、閉じたまぶたの上に置いて眼球を奥へ沈めるために使う。これによって脳が休まり、リラックスが深まる。また、外光をしっかり遮ってくれるため、飛行機、列車、バスなどでの移動中や、トランジットの際に待合室で休みたい時、旅先の宿での安眠にも役立つ。今使っているアイピローは、夏には冷凍庫で冷やしたり、電子レンジで温めて使うこともできる。

ヨガベルトは、ポーズの正しいアライメントや筋肉の使い方を覚えるのに有効だが、長距離の移動中にも大いに役立つ。リクライニングシートなら、背もたれに背中を預ければ楽だと考えるかも知れないが、実際のところ、腰が反ったり、捩れたりし、背面の特定部分に負荷がかかり、不調の原因になったりする。椅子に座る場合は、座面に座骨をまっすぐ立てるようにおき、真上に脊柱、頭頂を位置させると最も楽で無理がない(胴体の背面と前面がある程度強化されていることが前提なのだが)。

ベルトの使い方は次の通り:予めベルトの輪っかのサイズを肩幅くらいにしておく。次に、椅子の座面に座骨を置き、さらに手を使って、座骨まわりのお尻の肉を外に向かって左右、そして後方へ移動させ、座骨の骨自体が座面に突き刺さるくらいに密着させる。両腿の、ひざの少し上あたりをぐるりと一周するようにベルトを通す。ついで、両ひざを開くように(ヨガベルトの輪っかを両ひざで左右に引っ張って広げるように)力を加え、同時に腸骨の両端を左右に開き、腹部にスペースをつくる。そして、恥骨から胸の中心に向かって胴体の前面を引き上げ、同時に両肩を後方にまわし、肩甲骨を下げ、背面全体を下に向かわせる。そして、直立した胴体の背面に沿わせるように座席の背もたれの角度を調整する。これによって、最小限の努力で正しい姿勢が保たれ、同時に、体幹部分が強化される。

ヨガマットは、20世紀最高の発明品(私個人の放言です。エビデンスはございません。しかし、原子爆弾などとは異なり、確実に、人類の健康と幸福に寄与しています)だ。旅行には、10年以上前から愛用しているHugger Mugger社のTapas Travel Matという2mm厚のマットを必ず携帯している。筒状にロールしても、折りたたんでも、それほどかさばらずにバックパックやスーツケースに収まる。マットがあれば、トランジット中の空港やターミナルの待合室の片隅、旅先の宿、公園などいたる所で練習できる。また、旅行期間中も可能であれば、旅先のヨガ教室にドロップインして練習に参加させてもらうようにしている。その際にも、持参したヨガマットが活躍してくれる。

私は、観光名所を巡ることにほとんど関心がなく、もっぱら訪問先の都市や集落に一定期間滞在して、そこで面白そうなことを見つけて楽しむという旅行のしかたをしてきた。現地のヨガ教室の練習に飛び入り参加させてもらうことで、その教室や先生の個性や教え方、生徒さん練習ぶりに触れるのが楽しいし、クラスの後に言葉を交わし、美味しいレストランのこととか、歩いて楽しい場所のこととか地元情報をもえることもある。

2014年の夏と2015年の冬に長期滞在したリシケシでは、さまざまな流派のヨガ教室をいくつも体験できた。また、以降、デリー、チェンナイ、ティルバンナマライといった街を訪れた時も、ヨガ教室を訪れて練習した。その後、居住地の関西でアイアンガーヨガを練習し始めてからは、札幌を訪れた時、そして、チェンナイを再訪した時もアイアンガーヨガの教室にドロップイン参加させていただいた。同じ流派の教室でも、教室のクラスの構成(呼吸法のクラスがあるかとか、リストラティブクラスがあるとか、ティーチャートレーニングがあるとか)や練習時間(早朝クラスがあるとか)、先生の個性、生徒さんたちの様子、教室の雰囲気などなど気付けば面白いポイントがたくさんある。

8月に信州へ旅行する予定だが、もちろんヨガの道具も持参する。



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