絵本から学ぼう 沖縄戦の実話-『つるちゃん』


作者紹介
金城 明美
1961年 沖縄県北中城村生まれ。現在、久辺小学校教頭。教員のかたわら絵本教材作家として活動。小中学校、専門学校、大学、北中城村中村家住宅、あやかりの杜等、地域で絵本の読み聞かせ活動や講演を行う。子どもの発達や心理に目を向け、不安や言葉について自主的に学習。日本教育心理学会員、日本K-ABC学会員。1996年、平和を守る北中城村民の会より平和活動功労賞受賞。
中村家住宅の「つるちゃん」ホームページ
http://tsuru-chan.jp/syoukai/tsuruchan.html

沖縄戦
1941年に始まった太平洋戦争が終わる1945年、日本軍とアメリカ軍だけでなく、住民すべてをまきこんだ戦いが、沖縄では3カ月以上続きました。この「沖縄戦」によってなくなった人は、沖縄の住民9万4,000人、沖縄出身者もふくむ日本軍約9万4,136人、アメリカ軍1万2,520人といわれます。沖縄は、日本軍とアメリカ軍の直せつの戦いが地上で行われた場所であり、この「沖縄戦」によって、子どもやお年よりをふくめた大勢の人たちが、ぎせいとなった島なのです。(沖縄県庁 沖縄県公式ホームページ (pref.okinawa.jp)

本文紹介
この本の主人公「つるちゃん」のモデルは作者の母です。幼いころ、作者の母はよく作者に戦争のことを話しそれはとても悲しい出来事で、人が死んで行くさまの残酷さを感じていました。作者は小学校教員として子供を教える人間であるため、県民の四人に一人が亡くなった沖縄戦の事実を知るにつれ、そのなかを生き抜いた母の体験を子どもたちに伝え残すことは、とても大切なことだと感じ絵本として事実の記録を残すことにしたそうです。戦場を逃げまどう家族のとまどい、人の死に直面した恐怖、情報のない日々と、押し寄せる恐怖の中で、考える余地もなく、つるちゃんが見てきたものはどんなもなのか書かれています。「絵本 つるちゃん」は現在では小学校の授業や英語版も出版され世界に沖縄戦を伝えています。

感想
私は正直、本を読むことが苦手です。しかし絵本はなにより読みやすく、本が苦手な私でもわかりやすいです。知らなければならない戦争のこと``知らなければならない``と感じていてもなかなか読む気になれない。そんな方にはぜひ読んでほしい絵本です。戦争を知ることで今私たちが普通に暮らしていることの幸せ、学べていることはこの絵本に出てくる方たちが今の日本を築いてくれたからだと感じることができます。私は沖縄という場所がとても好きだが、沖縄をもっと知るため、好きになるためにもこの絵本に出会うことが出来てよかったと思います。これから先このような残酷な戦争がもう二度と起こらないような平和を願いたいです。

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