本とパンダとシフォンケーキ
久々に本を読んだ。最近毎日読んでいる。
リハビリのように文字を追うのは、果たして著者の本懐を果たしているのだろうか。
けれど、脳が融けるくらいに本を読むのは気持ちが良い。1時間集中しているのが精一杯で情けなくなるけれど。
そんな中、恋愛について考えている。
まだ誰かを好きになれるほどの心の余裕はないけれど、恋愛について、考えている。
といって、甘くロマンチックなものではなく、毎日の料理の事とか、金銭感覚についてとかだ。
丸美屋、CookDo、ああいうものを、邪道だと思っていた。流石に出汁から取れとまでは言わないが、鍋のもとは大学生のパーティー用のもので、自分には不必要なものだと思っていた。
金銭感覚にしてもそうだ。初めてのデートから、交通費飲食代施設観覧費、全て相手のお金だった。
以降、年上の相手とばかり連るんで来たから、お金は相手に出してもらうのが当たり前の感覚になっていた。
前の恋愛では、そうだな。毎日料理をするのにヘトヘトになった。金銭的な問題で、相手がヘトヘトになった。お互いそれを言えなくて、病んでいった。
きっと恋愛とかじゃなく、人として何かが足りなかったんだと思う。
けれど次の恋愛では、レトルトを使ってもヘトヘトにならずにご飯を作れる相手がいい。きっとお互い、いい歳だから、お金は割り勘出来る、私の身の丈に合ったお店でデート出来るといい。
そういう恋愛をしたい。したいなと、静かに準備を始めている。
まずは意識改革から、少しずつ。
とりあえず、体調不良で出来ていなかった発言の精査を、また始めようかと思っている。
人と話す上で、大切な準備だ。
しかも、言いたくて言う必要がなくて言わないでおく言葉を胸に植えるたび、胸の奥に何かが貯まる気がする。
花のたねだと思っていたけれど、ただの肥料だったかも。
それも小説への原動力だったら良いなあと思う。
小説を書きたいなあと思った。
思っただけではダメなんだと思う。そもそもこの程度の胸のざわめきでは、駆け抜けられない。それでも、書きたい。
僅かながらのリビドーを振り絞って、尻切れトンボだったプロットを最後まで書き上げた。
文章にはできなかった。
あまりにも、あまりにもエネルギーが足りていない。
そもそも稚拙な物語になってしまったかもしれない。文章にしたら、やはりつまらないかもしれない。けれどそれで良い。だから、良いのだ。
文章を、空想の中の物語を書きたいと思った。パンダが空を飛びシフォンケーキの海に溺れるような物語を。
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