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AI投資を万能だと勘違いしてる人へ詳しく解説!〜ウェルスナビのリバランス戦略について話します〜

はじめに

今回の記事ではウェルスナビに代表されるAI投資を万能のプログラムトレードだと思い込んでいる人に対して正しい認識を持ってもらうための記事になっています。

この記事が読み終わると、AI投資というツールの中身がわかる様になります。

ウェルスナビは最強の投資ツールではありませんが、万人に受け入れられるツールであることは確かですので、有効性についても言及してみます。

※この記事は過去の記事をリライトしていますので、情報が古い可能性がありますが、考え方自体は変わらないので、リアルタイムに活かすことができると思います。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
それではいきましょう。

自己紹介はこちら↓


ウェルスナビの概要を軽く説明します

ウェルスナビやTHEO(テオ)などの「AI投資」や「AI運用」を謳っている投資ツールとはどのようなものなのか?

それは『初めに決めた投資設定が崩れないように随時資産カテゴリーを自動に調節してくれるもの』と言うことになります。

例えばお店の買い物カゴを想像してください。

野菜、肉、魚、牛乳、冷凍食品などバランスよく買い物をすると思いますが、もし野菜が少し高ければ少なめに買ったり、冷凍食品の割引日には少し多めに買ったりするかもしれません。

そのように買うものを自動で調整してくれるサービスがウェルスナビなのです。

ですから、買い物カゴを丸ごと買うような感覚で投資をします。

反対に株式投資などを個別で行う場合は自分でどの株式をどのくらい、どのタイミングで買うかを判断しますので、若干手間がかかるようになります。

こんな感じで簡単に説明しましたが、詳しくはこちらの記事もお読みいただければと思います。


AI投資をどのようにイメージしていますか?

AI投資と聞いてどんなものを想像したでしょうか?

『利益を狙って毎日毎日売買をする』

『市場の歪みを狙って利益を追求する』

『投資企業にしか知り得ない情報を駆使して利益を追求していく』

なんて想像しましたか?

実はそうではありません。

そういった売買ができるのは数億円の費用をかけて、過去の値動きを分析したり、チャート形状を読み込ませて、移動平均やRSI、MACDなどのテクニカル分析を用いてレバレッジを駆使してプログラムされたアルゴリズムツールだけです。
これを利用しているのは投資銀行やヘッジファンドと言われる数千億円の資金を運用している機関投資家です。

我々庶民はそのような売買ツールは使えないと思います。利用費や投資資金が足りません。

こういった機関投資家が使うものではなく、もっと簡単なプログラムツールを使って売買しているのがウェルスナビなどの投資一任サービスの投資ツールなのです。


実際はどうやって運用されているのでしょう?

では、実際どのように運用されているのか?

それは簡単で『リバランス』をメインに投資をしているわけです。

AI投資を実際にプログラミングしたわけではないですが、Webサイトを読んでいくとこのようなことがわかります。

先進国株式、新興国株式、先進国債券、新興国債券、不動産、ゴールドを投資資金に応じて最初に設定したリスクテイクレベルに応じてリバランスをする。

と言うことでしょう。

例えば上記の6種類の資産カテゴリーを保有しておいて、株式の値上がりが大きくなったら、保有口数を少し減らして、債券や金を買っていきます。

それから、債券の保有比率が下がってきたら、その時に値上がりしている資産カテゴリーを売却して債券を買っていくという感じです。

資産カテゴリーは資産クラスやアセットアロケーションとも表記することがありますが、資産カテゴリー同士はシーソーのような関係があって一方が上がると他方が下がると言うのが金融の世界では一般的な常識です。

それをうまく駆使しているのがAI投資ということです。


投資判断の決め方を話します

ウェルスナビなどのAI投資を始めるときに選択するのが『リスク許容度』です。

このリスク許容度を選ぶというのはどういったことなのか?

これに触れておく必要がありますので、解説します。

そもそも、金融の世界では資産カテゴリー間にはシーソーの様な力が働くという話をしました。

例えば『リスクオン(リスク選好)の株高』とか『リスクオフの債券買い』、『有事の金』などと新聞やメディアで取り上げられることがありますが、それぞれが金融商品の性質をよく表していると思います。

金融商品の性質

株式とは?

景気の良い時には景気敏感株が株式市場を押し上げて、平均株価が押し上がります。逆に景気が悪くなると景気敏感株中心に売られて平均株価自体が低迷していきます。

債券とは?

私の中では『マネーパーキング』だと考えています。もちろん日本国債やアメリカ国債は安全資産で株式より利回りが劣りますが、暴落も少ない安全資産です。安全資産=パーキング(駐車場)というふうに考えています。

不動産とは?

不動産は金融機関と密接な関係にあり、金利が低くなれば不動産投資が賑わいますし、景気が低迷すると商業用不動産を中心に家賃収入が得られなくなり、不動産投資が低迷します。

また、不動産はアップサイドが限定的な投資商品です。多くの不動産系金融商品は家賃を投資家に還元するというスキーム(仕組み)になっています。

これの中身を語り出したら、長くなりますので、

『景気に左右されるけど基本的にはあまり変動の少ない投資商品』と考えて良いと思います。

※一般的な不動産投資とはイメージが違います。ウェルスナビでの『不動産カテゴリ』という意味で話しています。

▼興味のある方は一般的な不動産投資について解説した記事のリンクを貼っておきます▼

金(ゴールド)とは?

金はコモディティ(商品)の代表格で他には原油や灯油、プラチナやパラジウム、トウモロコシやコーヒー・・などといった商品先物取引に登場してくるものがあります。

金については以下の記事も参考にしてみてください。

金は『金利もつかなければ短期(2〜3年)での値上がりは期待できませんが、長期(10〜15年)でみると価格の上昇が見込める投資商品となっています。

これは『有事の金』『インフレへの対応策としての金』という側面が強いので日々の値動きは眠くなるくらい緩やかです。

とはいえ、『無国籍通貨』としての側面を捉えるならば、あらゆるリスクからのヘッジの金融商品としての機能が高いです。だからウェルスナビにも組み入れられているのだと思います。

投資判断の章をまとめると

金融商品にはいろいろな特性があって、『リスクに備える商品』を多くポートフォリオに組み入れると『低リスク』となり逆に『リスク選好』であれば金(ゴールド)や債券は少なくなります。

『ハイリスク』ではなく『リスク選好』と表記したのは巷で使われるリスクの意味の認識が変遷しているからです。リスクは『危ない』ということではなく『値動きが大きい』という意味で使う方が正しいと考えています。

ウェルスナビのリスクMaxレベルは私が見るに『低低低リスク』です。破綻もしなければ、暴落もしない(するけど戻る)からリスクと捉える必要がないように思います。

話を戻しますが、若い人ほどリスク許容度5で良いと思いますし、60代の人が退職金をぶち込むならリスク許容度1が良いと思います。

上の動画の中で、ウェルスナビの投資対象となる原資産や資産カテゴリーやその配分について解説しています。詳しく知りたい方は動画もご覧ください。


それでも投資初心者にはベターな選択になる

はい、長くなりますが、続けていきましょう。

リスク許容度5にビビってしまう気持ちも分かりますが、ウェルスナビの原資産を見ると超低リスクだと思います。そして、全ての原資産はETFという証券化商品なので、株式市場の影響を多少なりとも受けてしまいます。この点では値動きがあるのですが、怖がる必要はないと思います。

そして、投資初心者が『勉強のために』始めるにはとてもおすすめな投資ツールだと思います。

なぜなら

  • 換金しやすい

  • 分散投資がされている

  • アプリが使いやすい

  • 配当がでる

だからです。

手数料1%というのは投資の世界では高い方にはなりますが、初心者の方は『払ってでも投資(勉強)する価値がある』と思います。

1%が高いという人がいますが、例えば5,000万円を運用していると何もしなくても毎年50万円の手数料が抜き取られてしまう。だから高い!といっています。

5,000万円も貯めるor増やすスキルがあるのに『いまだに投資初心者向けツール』を使っている人のリテラシーの無さがオワッテいると思います。

そうではなく、初期投資額20万円、毎月の追加投資額3万円という人の年間の手数料って5,000円です。

一年間保有して、知識が付いたら自分で運用してみればいいと思いますので、5,000円は払える額だと思います。

だから、私は『手数料1%』というのは初心者なら払うべき出費だと考えます。


まとめ

ということで今回はウェルスナビなどのAI投資がどうの様に運用されているかを語ってきました。

ヘッジファンドや機関投資家が使用している様な『高速で売買を何回もして利益を叩き出していく』というようなトレードではなく、最初にリスク許容度を決めた時に、資産カテゴリーの保有割合を決め、それにしたがって決まった銘柄を売買するだけの単純な資産運用ツールだと言うことがご理解いただけたかと思います。

とはいえ、この手法は年金積立金管理運用独立行政法人である『GPIF』も使っている手法で、このコロナ後の相場でどのくらいの利益が生まれたかご存知でしょうか?2020年12月現在のデータで、運用額が約117兆円で2020年第3四半期(10〜12月)の運用収益は約10兆円だったということです。

手堅い手法でも相場が上昇していれば資産は増えます。

逆の時もありますが、サラリーマンは損しても、諦めずに淡々と追加投資をしていくと最終的に収益が伸びると思いますので、GPIFのように『メディアに叩かれる年』があっても諦めずに入金していけばプラスになります。

そんな運用手法がこのウェルスナビの特徴です。

どの投資ツールを使うかは読者さん次第ではありますが、一緒に資産形成を楽しんでいけたら嬉しいです。

それでは。

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