ネットワーク可視化のススメ
1.今までのネットワークシステムの課題
ネットワークの設計刷新や運用にあたって、顧客からは以下のような声を
よく聞きます。
・回線負荷が高いが、原因がよくわからない
・どこからどこへトラフィックが流れているか把握しきれない
・セキュリティ事故発生時の影響範囲がわからない
・障害発生時の原因特定に時間がかかる
といった、どれも企業のシステム担当には頭の痛い問題かと思われます。
もともと、ネットワークの管理・監視は、
・死活監視(Ping/HTTPレスポンス/プロセス監視)
・イベント監視(Syslog/EventLog/SNMPトラップ)
・機器監視(性能監視/トラフィック監視)
といったものが手法としては多く、これらは問題や事象の「発見」のみを
行うものが主な目的であったと言えます。
これでは、冒頭の問題に対して、切り分けのパーツとしての役割は果たすかもしれませんが、熟練者による対応が必須となる上、スピーディに解決することは甚だ困難です。
2.ネットワークを可視化する
これらを解決するには「ネットワークの可視化」が極めて有効であると
考えます。
さて、「フローデータ」というものはご存知でしょうか。
インフラの歴が長い人は「ああ、sFlowとかNetFlowとか?※」といった
単語が出てくるとは思いますが、その通りです。
ネットワーク可視化にはこの「フロー」を使用します。
フローデータとは、ネットワーク上を流れる共通の属性を持ったデータで
あり、例えば「送信元/送信先IPアドレス」「送信元/送信先ポート番号」「プロトコル番号」などの属性が共通であれば、そのパケットは
同一としてみなす技術で、ネットワーク機器から送信し、
NetFlowサーバなどで受信・解析を行います。
「そんなもの、パケットキャプチャしてフィルタすれば良いのでは?」と
思うかもしれませんが、フローの肝としては「データの集約」であり、
キャプチャに比べ、最大で500分の1程度にまでなると言われております。
これにより、定常的にパケットキャプチャに匹敵する情報を収集し続ける
ことが可能となります。
送られたフローを解析することにより、「誰が」「いつ」「どこで」
「何を」「どのくらい」しているのかすぐに分かるようになり、
各種問題解決への強力なツールとなるでしょう。
3.フロー解析のハードルは高くない
仕組みとしてはかなり前からあったはずですが、フロー解析ツールが使いにくかったり、NetFlowがCisco独自規格(その他ベンダで生成できない)で
あったことなどから、私の周りではあまり流行ってはいませんでした。
しかし、最近のフロー解析アプライアンスは、取得したパケットキャプチャを自動でフロー変換して送信できるものや、ユーザ視点での簡易かつ強力な解析ツールを実装しているものも出てきており、導入のハードルはかなり
下がっている印象です。
ネットワークの問題や課題に悩んでいるのであれば、その助けとなるのは
間違いないと言えるでしょう。
※sFlowは特定の割合(1/1024など)でパケットを取得し、総量を推定する方式で、いわゆるサンプリングによるフロー生成を行う古い規格となります。NetFlowはサンプリングなしのフロー生成が可能で、より制度の高いトラフィック情報取得が可能です。
(written by クラスアクト 廣井 大智)
4.弊社について
最後までご覧頂きありがとうございました!
私たちは、一緒に働いてくれる方を現在募集しております!
未経験でも大丈夫!弊社で働いている社員は9割以上がIT未経験で
入社し、成長することで活躍しています!
気になる方は弊社公式サイトまで!
また、弊社にお問い合わせがある企業様・個人様は以下
お問い合わせフォームにてご連絡頂けますと幸いです。
宜しくお願い致します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?