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GOOGLEアナリティクス 分析・改善 10

4-6 スクロール・読了・滞在を利用してページないの評価を細かく行う

ページを表示して3秒で離脱しても、10分しっかり読んだ後に帰ってもどちらもページビュー数は1です。しかしユーザーの理解度は大きく違うのではないでしょうか?そこで「ページをしっかり読んでくれたのか?」を評価するために取得するべきデータを3つ紹介します。

スクロールの計測と活用

ページの高さを100%とした時に、どこまでスクロールが行われたかを見るのがスクロール計測の特徴です。ユーザーがページをスクロールしてXX%の位置にたどり着いたらグーグルアナリティクスにデータが送られます。

スクロール率と読了率はタグマネージャーで設定が必要です。


左のメニューから「行動→イベント→上位のイベント」をクリックしてレポートを表示します。表の中にある「Scroll(あるいはGoogleタグマネージャーで設定した名称)」を選択してください。

Scrollを選択すると、スクロール率を計測しているURLの一覧が出てきますので見たいページを選択します。

大切なのはページ1つを見て議論するより、複数ページ同士を見て比較することです。似たような特集ページが4つあったとしたら、よりスクロールされているのはどのページなのかを参考にしてレイアウトの改善案を考えてみましょう。

読了の計測と活用

スクロールの計測は便利で様々なページの評価に使えるのですが、唯一向いていないのが記事関連のページです。記事を評価する際に「最後まで読んだ」というのを評価項目として使いたいケースがあります。
しかし記事の長さによって読み終わるところのページの%高さは変わります。長い記事であれば縦に対して85%が読了の位置で、短い記事であれば70%が読了の位置かもしれません。

そこで利用するのが読了率という考え方です。具体的には「画面に何かが表示されたらGoogleアナリティクスにデータを送る」という機能を利用します。
記事やコンテンツは記事終わりに「何か共通で入っている」ケースが多いです。これらが表示されたときにGoogleアナリティクスにデータを送るという実装を行えば、記事の長さに関係なく読み終わったタイミングでデータを送ることができます。こちらの実装もGoogleタグマネージャーで行います。

滞在時間の計測と活用

グーグルアナリティクスのレポートではページごとの平均滞在時間が出てきますが、あくまでも平均なので実体を評価する上では少し不便です。
そこで追加で実装して取得することをお勧めするのが「ページ表示して何秒以上たったらGoogleアナリティクスにデータを送る」という内容です。

この方法のよいところは動画がメインのサイトやページでも利用できるという事です。動画の場合はスクロールは少なく、離脱も高いという事で、今回紹介したスクロール率や読了率ではあまり参考となるデータを取得できません。しかし平均滞在時間委以外の方法で動画の視聴を間接的に評価することができます。

4-7 ページの速度と直帰・離脱の関係を把握する

グーグルアナリティクスには、ページの速度を確認する機能も備えられています。それだけ表示速度が各指標に影響を与えるためです。

表示速度が遅ければ、いくら良い機能を入れてもユーザーは見てくれません。特にスマートフォンサイトではその傾向が顕著になりますので、デバイスごとに表示速度が適正かどうか確認していきましょう。

ページの表示速度と離脱率の関係


・ECサイトの表示が3秒以上かかると、ユーザーの40%以上が離脱する
・米ウォルマートではページの表示速度が1秒速くなるごとにコンバージョン率が2%良くなる
・Amazonはページの表示速度が1秒遅くなるごとに16億ドルの収益損失をもたらす
・Googleはページ表示速度がSEOに影響することを公表している

表示速度の改善は、特にECサイトでは、収益に直結する非常に重要な要素の一つです。特にスマートフォンでは待ち時間に対するユーザーの耐性が低く離脱率に影響します。表示速度はユーザーが使っているインターネット回線の影響もあり、防ぎきれない部分はあります。
しかし、サイト側の努力で改善できる部分についてはできる限りの施策をうつことで、ユーザーにとって快適な閲覧環境を提供し、結果として直帰率や離脱率を下げることにもつながります。

ページの表示速度を確認してみよう

左のメニューから「行動→サイトの速度→概要」をクリックしてレポートを表示します。このレポートでは「平均読み込み時間」や日別トレンドに変化がないか、またブラウザごとの差を確認しておきましょう。

スマートフォンにおけるページごとの表示速度を確認する

左のメニューから「行動→サイトの速度→ページ速度」をクリックしてレポートを表示します。このレポートではページごとのページ読みこみ速度のレポートが表示されます。次にセカンダリディメンションで「ユーザー→デバイス、カテゴリ」を掛け合わせます。さらに「アドバンス」のリンクをクリックし、「mobile」のみで絞りをかけて「適用」ボタンをクリックすると、スマートフォンのみの絞り込み表示となり、さらに見やすくなります。

技術レポートを確認する

グラフ上部にある「エクスプローラ」タブの「技術」リンクをクリックしてみましょう。ページ速度に関する各指標のうち、ネットワークとサーバーに関する指標を確認できます。

対策を考えるには、「速度についての提案」レポートを活用しよう

さらに、「行動→サイトの速度→速度についての提案」をクリックし、レポートを開きます。このレポートではページ速度の改善についての具体的な対策が提示されます。「Pagespeedの提案」列にあるリンクをクリックしてみましょう。提案画面が表示されます。

ページ閲覧と導線を分析する


5-1 ページの閲覧状況を把握する

WEBサイトを改善する上で大切なのは、ページがどのように閲覧されているかを理解することです。どのページがよく見られ、何分滞在しているのか。そしてページはサイトの成果に貢献しているのか。改善案を見つける王道として、似たページの数値同士を比較して違いを見つけることも大切です。

ページレポートの基本的な見方

ページごとの基本指標は「行動→サイトコンテンツ→すべてのページ」のレポートで確認できます
URLだと、どのページかわかりにくいという場合は、表の上部にあるプライマリディメンションを「ページ」から「ページタイトル」に変えましょう
HTMLのタイトルタグで設定している文字列ごとに数値をみることができます。ただし複数URLで同じページタイトルをつけている場合は、同じタイトル名ということで1行にまとまっています。

「すべてのページ」レポートの詳細
・ページビュー数・・・ページが表示された回数
・ぺージ別訪問数・・・訪問時に閲覧された回数(複数閲覧されても1回)
・平均ページ滞在時間・ページが平均で表示されていた時間
・閲覧開始数・・・・・ランディングページになった回数
・直帰率・・・・・・・該当ページにランディングして、そのページだけ見て離脱した割合
・離脱率・・・・・・・本ページが最後のページになった割合
・ページの価値・・・・該当ページが閲覧されるごとにどれくらいの金額価値が発生するか

どの指標も大事ですが、まず見ておくべき指標は「ページビュー数・離脱率・ページの価値」です。「ページビュー数」は単純にアクセスが多いページを表しています。改善をした時に効果が高いページという事でもあります。また「離脱率」に関しては最後のページになった割合で、「直帰率」と近い数値を取ることが多いです。直帰率と同じように離脱率が高いページは、離脱してしかるべきページ以外は改善優先度が高いページになります。
ページの価値に関しては、Eコマースや目標の値を設定しておくと数値を確認できます。ここで表示される金額は、該当ページが1度表示されるごとに、どれくらいの売り上げが期待できるかを算出しています。
ページの価値が高いページへしっかり誘導を行う事、あるいはページの価値が高いページの特徴をみつけて、似たようなページを増やすとゆうことがサイトの収益増加につながります。




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