クラーク広報室(クラーク記念国際高等学校)
全国のキャンパスをつないだオンライン部活動が始動!広域通信制高校ならではの取り組み。オンラインから体験へ
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全国のキャンパスをつないだオンライン部活動が始動!広域通信制高校ならではの取り組み。オンラインから体験へ

クラーク広報室(クラーク記念国際高等学校)

 全国各地にキャンパスを設置する広域通信制高校ならではの取り組みが、クラーク記念国際高等学校で始まった。キャンパスの垣根を越えて繋がる「オンライン部活動」だ。

 クラーク国際全体での取り組みを推進する業務推進部の栗原克志先生は、狙いを次のように話す。

「オンラインの利便性は今の社会に必要なもので、これからも追究していかなくてはなりません。しかし私たちは現実社会で生きていきます。オンラインの利便性を享受しつつ、体験を大切にしたいというのがクラーク国際の思い。今年度、「クラーク登山隊」「クラークチアダンス部」「宇宙探究部®️」という3つのユニークな部活動がスタートしました。それぞれ全国から部員を集めて活動しており、普段はオンラインで活動を行なっていますが、その集大成としてリアルな活動も行なっています」

コロナ禍の閉そく感を吹き飛ばせ!

 新型コロナウイルスの感染症によって休校を余儀なくされるなか、2020年4月に日本百名山制覇を目指す登山部「クラーク登山隊」が結成された。発足の経緯を、発起人の栗原先生は次のように話す。

「コロナ禍で閉そく感が漂っており、生徒を元気づけるためにできることをやろうと、プロジェクトが動き出しました。登山は特別な才能がなくても、あきらめないで一歩ずつ歩けば必ず頂上にたどり着く。その達成感を、多くの生徒に味わってほしいと感じていました。ひとつのことをみんなでなし得た達成感は格別です。登山には『山と大自然は最高の学びの場』という三浦雄一郎校長のスピリッツが込められている。登山部は、まさに本校にふさわしい部活だと思います」。

オンラインで実施されたクラーク登山隊の結成式

オンラインからオフラインへ

 登山隊の結成と共に、全国にキャンパスを持つクラーク国際のスケールメリットを生かし、2022年に創立30周年となる本校の記念行事の一つとして「日本百名山リレー登山プロジェクト」を開始した。

 キックオフに選ばれたのは筑波山(栃木県)、霧ヶ峰(長野県)、大台ヶ原(三重県)の三山。残念ながら霧ヶ峰は悪天候のため当日中止されたが、二つの山に参加した生徒からは、いきいきとしたレポートが届いた。

筑波山登山には首都圏から有志の生徒が集まって参加した

 登山隊の活動は全国に広がっており、キャンパス合同で企画するなど、キャンパスをまたいだ交流も生まれている。初めて山小屋に泊まる生徒もおり、非日常を楽しんでいるという。

「百名山の中には、北アルプスなどハードな山もあります。それらの山は経験豊かな生徒や強化スポーツクラブからメンバーを募り、特別チームを結成して登攀しようと思っています」

著名人から受けるオンライン講義

 登山部隊長は元冬季五輪代表(モーグル)で医学の博士号を持ち、エベレスト2回登頂の経験を持つ三浦豪太さんがつとめている。登山部の活動は、単に登山にとどまらず、登山に対する啓蒙活動も盛んだ。三浦雄一郎校長のエベレスト登頂に随行した山岳医・大城和恵さんなどが登山隊に向けて講演した。今後も野口健さんをはじめ登山会のエキスパートたちから講演を予定している。

 残念ながら今年度は悪天候が続き計画通りにいかず、2022年度中の百名山制覇は難しいかもしれない。しかし安全第一に、あせらずにとり組んで行く予定だ。

すべての登山はプロのガイドのもとで安全に行われている

「オールクラークで百名山を征服することに意義がある。登頂はシンプルな目標ですが、みんなで一歩一歩積み重ねて登ったという達成感がある。土壌は教員が作りますが、生徒には登山を通して挑戦する気持ち、やり抜く力を身につけてほしい」

応援だってスポーツだ! 夢は甲子園の大舞台

 クラーク登山隊の発足に続いて発足したのが、クラークチアダンス部だ。顧問の日高大志先生は、その経緯を次のように話す。

「スポーツはやる人だけではなく、応援している人の力にもなります。クラーク国際には7つの体育会強化指定部があり、全国大会を目指して日々練習に励んでいます。そんな彼らを始め、スポーツで活躍する生徒をクラーク国際生が一丸となって応援しようというのが発端です。一方でクラーク国際は表現教育を重視しています。そこで、応援を通して表現力も鍛えていこうと、チアリーディングに焦点を当てた応援部を結成しました」

体育会強化指定部の一つである深川キャンパスの硬式野球部

 現在36人の生徒が、週に1回ネットを通して練習を行っている。大学時代にチアリーディングを経験した二人の教員と、系列の環太平洋大学からチアリーディング部の監督とコーチの協力を得て、4人体制で指導にあたっている。

チアリーディング経験のある先生たちがオンラインで指導を行う

「コロナ禍もあってなかなか生徒同士の交流ができませんが、オンライン越しとはいえ、同じ目標を持つ仲間が集まるのは、生徒にとって良い環境だと思います」

 今後はタイミングをみて地区ごとに集まって練習したり、長期の休みには全員で合宿したりする予定だ。いずれチアリーディング大会への出場も想定しているという。

全国のクラーク国際生がひとつになる

 チアリーディングから発展し、2021年11月にはオンライン応援団が結成された。今後は、さまざまな大会にチアリーディングと応援団が駆けつけ、日頃の成果を発揮して選手たちに応援をおくる。晴れ舞台として目標にしているのが、甲子園のアルプススタンドだ。過去には2016年に北海道キャンパスの野球部が甲子園初出場を果たし、2500人の応援団がアルプススタンドを埋め尽くした。

「全国の生徒が一体となって母校の選手を応援することで、クラーク国際生としての連帯感も感じてほしいですね」

日本初、高校生による人工衛星

「クラーク衛星第一号機」生徒の思いを乗せて宇宙へ

「君よ、”宇宙に”志を抱け」をテーマに、2021年夏にスタートした宇宙探究部®️。日本初となる、高校生による人工衛星の打ち上げをめざす。顧問の石川舜先生は、宇宙探究部®️の活動について次のように話す。

「クラーク国際でなければできないようなことに挑戦したいと思っています。宇宙はまだまだ未開発で、正解がありません。答えのないフィールドにチャレンジすることは、本校が掲げる夢・挑戦・達成の理念に通じます」

 クラーク国際が創立30周年を迎える2022年に、人工衛星を打ち上げる目標を掲げている。人工衛星の設計から打ち上げまで、高校生が主体となって行う壮大なプロジェクトだ。サポーターとして、宇宙飛行士の山崎直子さんがアドバイザーに就任。さらに衛星の開発や打ち上げなどの技術面は、東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻・中須賀真一教授、宇宙商社®️・Space BD社から支援を得る。

Space BD社の協力を得て実現した、小型の人工衛星を作るHEPTA-Satワークショップ

宇宙探究部®️の成果を発信する取り組みも

 現在全国のキャンパスから61人の部員が、「人工衛星開発チーム」「宇宙ミッション実行チーム」「国際広報チーム」の3つのチームに分かれ、オンラインで活動を行っている。国際広報チームは、プロのライターから指導を受けオリジナルの広報誌を制作中。プロジェクトの進行状況を学外に発信する取り組みを行なっている。この春に第一弾の発行が目標だ。

「もともと宇宙に興味や関心を持っていた生徒ですから、活動は非常に活溌です。衛星と交信するためアマチュア無線の資格をとるなど、自分の役割を見つけて積極的に活動しています」

オンラインで広がる可能性

 クラーク国際の広報担当・瀬上奈緒さんは、3つのクラブ活動の事例を受け、オンラインの展望について次のように話す。

「リモートワークなども浸透し、オンラインでの学びは今後ますます活発になるでしょう。もともと、本校は通信制高校でありながら、それぞれの学舎で地域のニーズに合わせた教育を展開し、その地域に根ざすことを目指してきました。コミュニティに貢献する経験は、生徒の自尊感情を育てることにも役立つからです。しかし、小さなコミュニティだけで過ごすことは、自分の可能性を広げることが難しい場面もある。それを突破する足掛かりの一つとなるのが、今回のようなオンラインでの取り組みです。」

 例えば、クラーク国際の宇宙探究部®️に入部すれば、地方に暮らす生徒でも、東京大学の教授から授業を受けたり、宇宙産業に関わる企業から講義を受けたりすることができる。

「コミュティの一歩外にでて、違う価値観に出会うという経験はとても大事です。本校では留学制度なども充実しており、そのような機会を多く用意していますが、これまでは費用や時間が多くかかる場合が多かった。そんな時にオンラインを活用すれば自宅にいながら世界と繋がる学びを得ることができます」

 一歩学舎の外を見ると、同じ学校の仲間たちが、甲子園に出たり、世界の舞台で活躍していたりする。「オンラインで新しい価値観に出会うのと同時に、同じクラーク国際の仲間からも刺激を受けて、『自分にもできる』と思ってもらうことができたら嬉しいですね」

取材・文/柿崎明子


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クラーク広報室(クラーク記念国際高等学校)
「学びのタネを探す」をテーマに、クラーク記念国際高等学校の広報室が発信する教育コラムです。キャンパスや授業を訪ね、先生や生徒のインタビューを通して、新しい教育のあり方や教育の可能性について考えます。