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「PSYCHO-PASS サイコパス」評 -この未来は、あり得るかも

攻殻機動隊の話を先に。 
まだネットフリックスも流行ってない頃に、レンタルビデオか何かで、STAND ALONE COMPLEXを見た。当時も今もにわかファンで、確かマトリックスのウォシャウスキー兄弟(当時)がリスペクトしていて、その世界観の基礎になっているとかなんとかっていう情報から、見たのだと思う。

「電脳」的な発想は当時は衝撃だったし、そこからのマトリックスの世界は、「もしかして」と本気で思った。街の中の風景が、全てマトリックスに見えたことがあったくらいだ。デジャヴはなかったが。

そんな、未来の社会を描くものの中では、「サイコパス」は優秀だ。暗い、暗いトーンで、未来の閉塞感を語る。擬態という言葉も出てきて、ちょうど攻殻機動隊の世界の手前のところを言っている。ただし、フォーカスは肉体ではなく、精神なのだ。

精神世界をフォーカスして描き切るその壮絶さは、皆さまの楽しみにとっておきたい。エロはほとんどないが、グロは覚悟してほしい。相当な、イカレ度。衝撃。10年ほど前の作品とは思えない。まさに起こっている、管理社会の弊害を如実に表している。そのうち、そうなるかも。ゾッとする。

フィリップ・K・ディックの話が出てくる。彼の代表作「アンドロイドは電気羊の夢を見るのか」を読み始めた。ああなるほど。こういう思考実験が、多くの閉塞感に漂う現代の日本人に刺さるのか。と、あらためて認識。

さて、本編は最初入りにくい。何気なく見ようとしたことがあったが、そのときは1話途中で投げ出した。なぜ入りにくいのかうまく説明できないが、設定が暗過ぎるのか、いきなりドンパチで引くのか、キャラが入りにくいのか。私はヒロインはたしかにタイプではない。ただ、回を重ねるたびに、リスペクトと愛おしさが強まる。なんか韓国ドラマのヒロインみたい。

近い将来の超管理社会。あり得るかも、ないかも。

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