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シアワセってどう書く? -関西シティフィル73回定期レポ

もう1週間以上も経っているのに、余韻が長い。別のアンサンブルの本番でやっと切り替えられた。オーケストラも次のスタートがまたやってくる。何ともシアワセなこと。スタートを気持ちよく切るためにも、振り返ることも大事と自分に言い聞かせて、書き始める。

関西シティフィル第73回定期演奏会、1000人越えの大盛況の中、無事終演しました。今回でコンサートマスター(女性にもこの言葉に統一していっているらしい)を退任される、石井聡子先生とのコンマスとしての最後のステージ。

最後ということで、ウィリアムテル序曲のあと(こちらのソリストもみんな素晴らしかった!)、ブルッフのコンチェルトも弾いていただいた。繊細でしなやかでありながら、力強く雄弁なヴァイオリン。音楽の神さまが舞い降りたようだった。素晴らしい、瞬間。忘れられない、瞬間。

これは私個人の感想(妄想?)だが、たぶん、ゴギさんも一緒に弾きたそうだった。楽しそうなのは、伝わる。良いものは、伝わる。アンコールも含めて、至福の瞬間。私の関西シティフィル生活は、石井さんのコンマスがほとんどだった。当たり前が当たり前ではなくなることは怖い。何よりも寂しい。あの席に、どーんと座ってオケを引っ張っていく姿が見れないのは、寂しい。貴女のオーケストラでした。ありがとうございます。またいつか。

私のクラリネットの演奏のほうもうまくいき、めずらしくノーミスで終えるかと思いきや、最後の最後でやらかした。ミスでミソをつけるとはこのこと(初出)。ゴメンナサイ。リードミス、出れず、音間違いのフルコース。あー、、、最近ミスが多い。昨日の本番でもそうだった。加齢によるミスなのか。そもそも緊張感がなさ過ぎるのか。

たぶん、練習不足。たぶん、緊張感のなさ。たぶん、謙虚さが足りない。邪念が起きる。これが原因だ。もっと音楽に真摯に向き合わねば。もっと真面目にやらなければ。ちょっとした油断が、邪念を起こし、悪魔が入ってくる。長年続けているが故に、どこかで慢心があり、綻びが出ている。身も心も引き締めねば。

シンフォニーは、ラフマニノフの3番。これは、ちょっと変わったシンフォニーだ。なんだかツギハギだし、でもラフマニノフらしい極上のメロディがてんこ盛りだし、派手だけど雑にも見えるし、意外と曲の構成は地味だし、と印象がわかれる変な曲。

シンフォニーではバスクラリネットを吹かせてもらったけど、これまた美味しくも難儀な譜面だった。バスクラの可能性を広げるという意味ではプラスなのだが、とくに2楽章のソロは「そんな音域でソロさせんでもええやんか」という感じ。3番の後、ラフマニノフはシンフォニック・ダンスを作曲するがその際、サキソフォンを採用している。そのソロが似たような音域。もしかすると、誰かのアドバイスがあったのかな。「そのソロ、バスクラ吹きが文句言うてましたで」とか。フィラデルフィア管弦楽団のバスクラ奏者とか。

演奏のほうはトゥッティで失敗したりはしたが、たぶん大勢には影響ない(はず)。言い訳すると、このクソ暑い中でのバスクラと並クラの掛け持ちは地獄だった。当日は朝から汗だく。太っている自分が悪いのだが、本当にしんどかった。でもしっかり2時半まで飲めた。やはり打ち上げのために、音楽をやっているというのは間違いない。

9月半ばとは思えぬ暑さ。相当な日照りで、お客さまにも随分とご迷惑をお掛けした。外回りの担当だったのだが、お客さまのイライラがひしひしと伝わってきた。暑いのよ、並ぶのイヤなのよ、影に入りたいのよ、いつまで待たせるのよ!幸い、列はそれほど長くはならなかったが、もっと工夫が必要だと感じた。また別途、考えをまとめて、提示できればと思う。

そんな暑さの中、とても多くのお客さまにきていただけることは本当にありがたい。「楽しみにしてるよ!」というゴギさんファンの方からのお声がけをいただいた。私ひとりでは良いものは届けられないが、メンバーひとりひとりの気持ちが合わさって、ゴギさんの指揮の下、石井さんのリードの下、良いものをお届けできたんじゃないかなと、思う。お客さまが多いと、その広がりもまた激増する。そう、今回は広報もかなり力を入れた。トロンボーイ(ミルクボーイへのオマージュ)は広報チームの努力の結晶だと思う!間違いない!もっとバズって欲しかったけど、手応えは大いに感じた。二人にも感謝!!!

関西シティフィルハーモニー交響楽団 on Instagram: "こんにちは。 関西シティフィルハーモニー交響楽団です 🥛👬🏻 みなさん、オペラ「ウィリアム・テル」はご存知でしょうか? 曲名はわからなくても、序曲は耳にされたことがあるのではと思います。 どこで聞いたか思い出してください... 運動会、テレビ、それとも…? 🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹 関西シティフィルハーモニー交響楽団 第73回定期演奏会 2022年9月11日(日) 14時00分開演 ザ・シンフォニーホール 指揮 ギオルギ・バブアゼ ヴァイオリン独奏 石井聡子 ロッシーニ 歌劇「ウィリアム・テル」序曲 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26 ラフマニノフ 交響曲第3番 イ短調 作品44    ⚠感染対策として、検温、手指消毒、休憩時の換気など徹底しながら練習を行っております。 #SNSチームによる渾身の作 #漫才できるオケ #オケの練習もしてます #これバズったらアンコールは漫才(嘘 #ミルクボーイ #トロンボーイ #ひょうきん族 #orchestra #オーケストラ #アマオケ #アマチュアオーケストラ #ウィリアムテル #団員募集中 #コントラバス #ファゴット" 関西シティフィルハーモニー交響楽団 shared a post on Instagram: "こんにちは。 関西シティフィ www.instagram.com

こんなこともあんなこともできるのって、シアワセ。人生の謳歌。不幸もあるけれど、社会的難題もあるけれど、自分のシアワセを噛み締めて、仲間をシアワセにするために生きていきたい。「合わせ」が入ってるものね。自分のシアワセも、誰かとの「合わせ」の結果ということか!なるほど!今年は、「利他」について考えることが多くなった。なるほど、なるほど。

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