【OW2】ヒーローBANの攻略

こんにちは。CLANKです。

EWCOW、面白かったですね。CRの圧巻の戦術とフィジカルは言わずもがな、Dallasmajorでは不調に思われたTorontoの躍進も素晴らしかったです。

大会を通していくらでも語れるところはあるのですが、今回はEWCの面白さを増幅させた「ヒーローBAN」について感想と考察を語っていきたいと思います。
普段よりはるかに机上論な話をしているのでご留意ください。


ヒーローBANについての感想

良かったところ

・戦略性、競技性の向上
・構成、戦術の固着化の予防
・コーチの重要性の増大

悪かったところ

・チームや選手の個性の否定になりかねない

総評

事前に考えてたよりとても面白かったです。
ただ単にヒーローBANが良かったというだけでなく、後述するヒーローBANシステムがよく練られていたことで、より多様な戦術が見ることができたと感じています。

特に今回はFT4(4マップ先取)の長期戦ルールと非常にかみ合っていたと思います。
最初こそはクリティカルなBANで勝利を手繰り寄せることができても、BANの選択肢が狭まる後半になれば地力での勝負となります。
また、敗者側がマップルールに加えヒーローBANまで先に決めることができることで、格上相手にもマップを取りやすく、以前よりも拮抗(してるように見える)した試合展開が多くなりました。
大会中の戦術の柔軟性も問われることとなってより競技性が増すばかりでなく、タイムアウトの無いOWにおいて試合中のコーチの存在感を大きくすることにも成功したと言えるでしょう。

一方で特定の戦術やピックに依存しているチームにとっては大きな逆風になるルールとなります。
まあここに関しては競技である以上、より戦術幅の広いチームが勝ちやすくなるというのは当然と言えば当然かなと思う一方で、選手以上にそのファンにとって辛いと感じる要因かなと感じました。
特定の戦術に偏ったチームというのは歴史的に見てもファンがつきやすい傾向にあるのですが、そういったチームが得意戦術を封じられボロボロに負けていくのは見ていて辛いという声もいくらか聞こえてきているところです。

まあ共感はできるのですが、競技的にはあるべき姿は今の方かなと思いますし、SSGのような特定の戦術を武器としてそこから発展させる形で戦術幅を広げて対処してきたチームもあるので、今回のヒーローBANはチームや選手の個性を完全に殺すものではないと言えると思います。

まとめになりますが、僕個人としては今後ヒーローBANシステムが公式大会のマストルールとなることにはおおむね賛成です。
不安があるとすれば、大会運営が直接管理しきれない規模の試合数の大会(OWCS予選など)となるとチーム同士でのトラブルの種となりそうなところですかね。
しかしそういった不安が解決できるなら、ヒーローBANシステムはOWの競技の面白さをより深めてくれる存在だと考えます。

ヒーローBANの攻略

ヒーローBANのルール

(ソース:https://d3watch.gg/?p=30004)
・各チームはマップごとに1人のヒーローをBANできる
・BANは両チームに適用される。(マップごとに合計で2人のヒーローがBANされる)
・前マップの敗者がBANの順番を選択できる。
・2番目にBANをするチームは、先にBANされたヒーローとは別ロールのヒーローをBANしなければならない

(ここから不確定)
・チーム毎に1回BANしたヒーローは2回(連続で)BANできない?
・ヒーローBANはマップが決定された後に行われ、その後各チームはロスターを決定する?

BAN戦略(戦略名は仮称)

・押しつけBAN
得意戦術を通すために得意戦術にカウンターとなりうるヒーローの中で特に有力なヒーローをBANする
基本的に先手でマップ選択とセットで行うが、相手のBAN次第で後手でも行うことができる

・カウンターBAN
先手のBANを見て相手が出してくるであろう構成の核となるヒーローをBANすることで相手のBAN戦略の破綻を狙う
上手くはまれば相手のアドバンテージを無効化できるが、BAN戦略を練っているチームならカウンターBANまで予想して戦略を組むはず

・被せBAN
先手のBANと重ねて特定戦術への対策が難しくなるようなBANを行う(先手アナBANを見て後手DvaBANでマウガラッシュを通すなど)

・マップBAN
戦術の選択肢が狭くなるようなマップで、その戦術の中核を担うヒーローをBANすることで相手のマップ攻略を乱す目的で行う
イレギュラーなマップ攻略を強要するので自チームの首を絞めることになる可能性もあるが、上手く運用できれば一方的に戦略を展開できる

・プレイヤーBAN
特定のヒーローの熟練度が飛びぬけているプレイヤーの得意ヒーローや相手が主に使う戦術の核をBANして、敵チームの戦力を削ぐ目的で行う
ロスターを複数人抱えているチームには効きづらい

・BAN妨害BAN
自分たちが自由に使いたいロールのヒーローをBANから守る目的や、使わないヒーローをBANすることで相手のBANの選択肢を狭めたり、後半に向けてクリティカルなBANの選択肢を温存する狙いで行う
BANの選択肢が広い序盤やピックの選択肢を広くとりたいマップで行うと有効

BANの方針

試合を通したBANの方針には大きく二つの方針があると考えますが、そのうえで相手やメタ、試合の長さに合わせた柔軟なBAN判断が重要になると考えています。

・押しつけ方針
自分たちの得意戦術が通りやすいように、または中核となるヒーローをBANされないようにBAN選択をする。
マップとBANをセットとした練習がしやすいため戦術の練度を高めやすい。

・妨害方針
相手チームの戦略に合わせてマップBANやカウンターBANをメインに行うことで相手にとってイレギュラーな状況を作るようにBANを行う。
特定戦術の再現性を高める練習がしづらいので、より本質的なチームプレイへの理解と広いピックプールが必要。

・積極的BAN方針
メタ上位にいるヒーローなどのクリティカルなBANを1mapから積極的に行う。
FT3(BO5)などの短期戦向き。試合が長引くと後半は有効なBANが行えなくなるリスクがある。

・消極的BAN方針
メタ上位にいるヒーローなどのクリティカルなBANを温存し後半からそうしたクリティカルなBANを行う。
FT4(BO7)以上の長期戦で特に拮抗したマッチアップで有効と考えられる。

あとがき

以上、ヒーローBANエアプによるBAN戦略の感想と考察でした。
正直未開拓過ぎて全然自信ないですが、競技プレイヤーの方々がどんどんとブラッシュアップしていってくれることでしょう。

まだまだ有効なBANの使い方はいくらでもあると思うのでいい使い方を思いついた方はこっそりDMで教えていただけると嬉しいです。

それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?