チャウダー的 大事変~Part 2

皆さん、こんばんは。チャウだーです。今週はアメリカの大統領選挙の事でとてもドキドキしていました。日本の皆さんもニュースで沢山見たと思います。!これから先の4年はバイデンとカマラが上手くやってくれる事を願います。

今日は前回の続きをお話をするつもりです。引き続き、苦手な方にとっては読むのが辛い部分もあるとも思いますので、不安だったら、飛ばしてください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さて、あの事件から私がどのようになったかを赤裸々にお話しようと思います。大人になってから、友達になった人はびっくりするかもしれませんが、若いころは色々ありました。今この話をブログにこうして書けるようになったのは、ある意味、自分の過去を冷静に振り返って認める事が出来るようになったから、なのかなぁ、と思います。

あれから数年間、ちょうど中学生から高校生くらいの時期は、何もできなかった自分を責めて、自分の事をすごく嫌いだった。「あの夜、父は部屋に来たのに、何も言わなかった自分のせいでこんな事になった」という事をずっと考えていた。それはまるで毎日自分の事を自分で暗い闇の中に押し込んで行く、追い詰める事だったが、その時は他にどうすればいいのか本当に分からなかった。もちろんこんな事、母や弟に相談するわけにもいかない、皆が辛いのもわかっていたし、心配掛けるのも嫌だった。でも、そんな事を毎日自分に対して思っていったら、日に日に精神的にも肉体的にも異常が出てくるのは当たり前の事だった。何もないのに頭痛があって、痛み止めを一日に何度も飲んで、それでも気持ちが収まらない時は自分の事を傷つけてしまったり、最悪の時は希死観念も出てくるようになってしまった。こんな状態に陥って、授業に集中できるはずがなかったもので、学校の成績もどんどん下がっていった。

それに加えて、自分のジェンダーの問題もあった。当時はまだセクシャルマイノリティの事は今のようにオープンではなかったし、恥ずかしい事だから隠さないといけない、そういう時代だった。いろいろな事が重なって、疲れ果てていた。生きる事もどうでもよかったし、将来の目的も何もなかった、ただ、家族に迷惑掛けることだけはしたくない、それだけが私を何とか表面上普通に見せる事に繋ぎ止めていた。

そう思いながら何とかとりあえず一日を過ごしていたが、ある時、もういっそ一度すべて捨ててしまおうと思った。その日、いつも通り、痛み止めを飲んで、友達のパーティーに行って、お酒をたくさん飲んでしまった。自分がアルコールアレルギーがある事を知らず、しかも薬との飲み合わせも悪くて、この時初めて本当に「やってしまった」と思った。気づいたら、救急車で病院に運ばれていて、病室には疲弊しきったお母さんがいた。その表情を見て、我に返って、自分がしてしまったことを後悔し、母に対して、申し訳ない気持ちで心がいっぱいだった。

その一件があってから、このままじゃダメだと思って、セラピーに行き始めたのだが、まだその時は情けない気持ちが勝って本当の事を話せず、素直な気持ちを誰にも話せないままだった。

結局なんの解決にもならないまま時間が過ぎ、何となく大学を受験して合格してしまった。自分がこんな状態でそれを専攻するのがよかったか悪かったかは置いておいたとして、私は人間の気持ちやそれに伴って起こす行動に興味があったので、進学先で心理学、社会学を選んだ。

アメリカのだいたいの生徒は入学した後学校の寮に住む事になります。実家を出る前の夜、お母さんは私の部屋に来て、あの時本当に起こった事をありのまま話してくれました。私はずっと前からこの事に気付いていたけれど、それを直接言葉で母から伝えてもらったのは、とても表現できない気持ちだった。そして、私は自分の事を責めていたことをお母さんに初めて話す事が出来た。その時、母が返してくれた言葉は「あなたのせいではないよ。お父さんは自分で決めたことだから、あなたの責任ではないよ。」それを聞いた時、私はようやく自分の事を少し許す事が出来た。今まで、止まっていた時間がまた動き出したのを感じた。それから、大学生活では少しずつ人生が前よりも希望を持てるようになる事が出来た。ここでいい友達も出来て、目標を持って勉強する事が出来るようになり、何より、日本語のサークルに入った事が、こうして私が今日本にいるという未来に繋がっていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今だから言えることですが、若い時の私は父の事がトラウマで、何かあるとすべてそのせいにしてしまっていたように思います。自分を責め続ける事で、自分の人生と向き合う事から逃げる、その言い訳にしてしまっていました。「自分が悪いんだ、自分のせいでこんなことになった」、毎日自分を傷つけるようなことばかりを自分に言い聞かせていると、人間の脳はそれを信じるようになって、いつかそれが本当の事になってしまう、自分自身の言葉はそのぐらい強い影響力を持っています。これは、私自身が身をもって体験したことです。 

でも、今の私が思う事は、父の事に関する経験は確かに辛い事であったけれども、それがあったからこそ今の自分がいる、という事です。過去が今の自分を作った、だからこそ、これからどんな自分になっていくかも、過去があるからだと私は思います。誰にでも、忘れたい、消したい過去は一つや二つある事と思います。でも、それらはこれからのあなたがより幸せに生きるため、学ぶことがあった、そういう捉え方ができるのではないでしょうか。これが、私の伝えたい「マインドセット」です。

結論までが長かったですね、読んでくれてありがとうございます。

あれからもう20年くらい経ちました。コロナの事で、改めて気付いた事が色々ありましたが、これもその一つです。もう自分に言い訳をせずに、何もなかった事にするのはやめました。過去と一緒にこれからの人生を歩くため、誰にも見せずに泣いていたあの時の私に会いに行きました。「泣いてもいいよ、人生は大変なことがあるけど、泣いてもいい、怒ってもいい、疲れたら休憩しても良いんだよ。ただ、準備が出来たらまた立ち上がって出発しようね。」

あなたの人生はあなたのものです。助けてくれる人がいる、応援してくれる人もいる。しかし、一番大変なこと、自分の人生で起きた事に向き合う一歩を踏み出すのは、自分自身です。私自身もこう考えられるようになるには本当に難しかったし、怖かったけれども、私は怖くても進もうと思った、最初の一歩を踏み出すことが出来たと思います。もちろん急ぐ必要はありません、人生のタイミングは人それぞれ違うので、時間や他の人の事を気にしないで、自分が「やってみよう」と素直に思える瞬間が大切です。焦ってしまう事もあるかもしれませんが、「もっと早く変えたらよかった」と思う事もありません。だって、私も20年以上かかってここまで来ましたから。

あなたがマインドセットの一歩を踏み出したら、「これまでの人生で一番ベストな状態のあなた」で生きる事ができます。それができれば、自信を持つことが出来るし、自信があれば目標や夢をかなえる自分を作れるのです。トライアンドエラーでも、折れない自分になる事ができます。

二週連続で、重たい話にお付き合いくださってありがとうございました。

ベストなあなたになってもいいんチャウ?(^▽^)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?