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稲刈りが完了しました。肉体労働はやっぱりキツい、という現実込みの農業体験。

田んぼのお米が無事に収穫を迎えました。

機械と農薬を使わなければいかに大変かを実感するため、あえて除草剤も管理機も使用せず、人力で土起こしから収穫まで挑戦するというプロジェクトです(そもそも土の表面が凸凹していたので、機械が入れなかった)。

過去の関連記事は、以下の3記事をご覧ください。

一面黄金色の田んぼへ

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鎌と紐、そして「はさ干し」用の竹竿を持って、0.5反の田んぼへ。紐は稲を束ねるために用意していましたが、この後地元の方から藁をいただいたので、紐は使わずに藁で束ねました。

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お米は均一に黄熟し、田んぼ一面が黄金色の稲穂の海になっていました。台風が通った後でしたが、倒伏した株はごくわずか。十分に分げつし、葉が繁りすぎない、ちょうど良い育ち具合だったようです。

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前もって水田の水は抜いてありましたが、天気があまりよくなかったことや窪みが多かったことなどが原因で、土がまだ湿っていました。ところどころ水溜まりもできており、トンボが産卵したりカエルが泳いだりする姿も。

除草剤を撒かなかったので、地面はコナギやカヤツリグサに覆われています。田んぼの中でも、光のあたり具合や水はけの良さによって、様々な植物が棲み分けている様子が観察できる楽しみがありました。

鎌一本で刈り取る

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今回、稲刈りに使用したのは鎌一本だけ。株の根本をつかみ、鎌の刃を当てて手前に引き切ります。刈り取った稲は地面に伏せておき、最後に藁を使って、はさ干しができるよう束ねて回りました。

作業に参加したのは約10人。稲刈りと並行して、地面が十分乾いた場所に、稲を乾燥させるための「はさ」を組みました。束ねた稲を「はさ」の上に並べてかけ、これから2週間程度乾燥させます。

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稲刈りを始めてから、稲を藁で束ね、はさ干しが完了するまで、10人がかりで3時間以上要しました。

農学部時代に鎌での稲刈りは経験したので、すぐに感覚は取り戻しました。しかし、それ以上に体力が落ちており、とにかくしんどい作業でした。

楽しくて時間が経つのを忘れる?とんでもない。カンカン照りの中で腰をかがめたり立ち上がったり、重い稲藁をかついで歩いたりと、なかなかの重労働です。

人より頑張ろうなどという殊勝な心がけは初っ端から放棄。周りの人たちのペースをチラチラ見て、平均的な作業量を上回らない程度にエネルギーをセーブしていました。

肉体労働はきつい。だからみんな、機械と農薬に投資する。こういう現実も込みで、農業体験だと思います。

それぐらい大変で、終わった後の「もう何もしたくない」感が凄まじいにもかかわらず、翌年になるとまたやりたくなっているという不思議。この妙な求心力が、農業の魅力なのかもしれません。

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↑産卵するトンボ。土の窪みに水が残っており、産卵のために集まったトンボが無数に飛び交っていました。

今年はコンテストにも出品します

来年度の栽培のためにデータを取ろうということで、今年収穫したお米は地域のお米コンテストに出品する予定です。タンパク質含量など、お米の味や品質に関わる指標を知って、今年の出来を客観的に確認しようと思います。

「スキ」と「シェア」をしていただけると、モチベーションが上がります!さらにサポートをしていただいた場合は、栽培に活用させていただきます。