湘南の土地探し 鎌倉編1
これから土地を探す方は、いつもどこにどう探していいか分からなくて・・・というお話を本当によく伺います。もちろん学校で習うわけでもないので主に携帯からの情報収集になってしまうと思います。そこで土地探しから暮らしづくりまでを提案している側からちょっとしたアドバイスをお伝えできればと思います。建築士の主観もありますのでそこはカジュアルな感じに受け止めて頂きたいですが、お客様の立場で仕事をしておりますので目線としては間違っていないのかなと思います。
鎌倉に住むことを一丁あがりというらしい
都内からの移住者で鎌倉に居を移すことをある業界では一丁あがりというらしいです。つまりは早期退職者の人気移住地らしいですが、住んでる側からとしてはよくわかりませんが、それほどネームバリューも高いということです。しかしながら鎌倉で土地を探すというのは値段以上に知っておくことがあるのでご注意を
霊感が強い人は色々見えてしまうかもしれない
鎌倉を知っている不動産屋さんは大抵一つや二つ、この手の話を知っています。鎌倉時代からの戦地跡や処刑場跡、慰霊碑などさまざまな場所にあるので色々と話は出てきます。昔極楽寺に住んでいた時に800体の戦国時代のお骨が出てきたこともありました。鎌倉で言うと西御門や頼朝の墓、由比ヶ浜、腰越の龍光寺なども霊感の強い方は観光客並みに人が歩いているのが見えるそうです。それでも普通に人は暮らしているので気にならない人には問題なさそうです。
一つなければ良いほうとも言う
鎌倉の土地探しではこのようなキーワードが難題として出てきます。狭隘道路(車入れない)、私道(トラブル多し)、湿気(風抜け悪し)、日当たり(南に山)、急傾斜の崖(イエローレッドゾーン)、埋文エリア(掘れない、申請時間かかる)、風致地区(壁面後退、20%植栽義務など)、軟弱地盤(埋文と組み合わさると地獄)あたりでしょうか? これのうち一つあるかもではなく、一つなければ良いほうというのが鎌倉の土地探しです。別の記事で書く分譲地エリアはここから外れますが、そのほかのエリアはこれら要素が複雑に絡むので不動産屋さんだけに任せず設計の見地もあった方がお客様には良いと思います。
谷間は危険要素もいっぱい
鎌倉はGoogleアースで見ても分かるとおり3方が山に囲まれ、その間に家がひっそりと奥まで連なっています。なので谷間の土地に出会うことがかなり多いと思います。谷間はその向きや水の流れが重要で、西むきの谷は台風直撃、西日でただ暑い、北向きの谷は日が当たらず寒くてカビる、深い谷は日照時間が少なく朝晩暗い、水が流れている谷はほとんど地盤が悪い、急傾斜崩壊危険区域などの指定エリア(ほとんどというくらいです)は建築にも制限がかかり、大雨の時はやはり危険を感じてしまう。自然崖はレッドゾーン指定の場合は建築不可になることもあるので、値段重視で走ってしまうと危険です。
お寺と山、そして海
この環境は湘南の中でも唯一です。ちょっと歩けばお寺、その背景には山があり、なんだか落ち着きます。木の家が好きなのもそうした見慣れた風景が心の奥底にあるからなのかなと思います。散歩がてらに由比ヶ浜で夕日を眺めるなんてことも他にはない幸せを感じてしまいます。山は意外にも深く自然も残っているのでまさに海千山千なエリアだと思います。
地元民は観光客との戦い
鎌倉に住むということは観光客の波とどう過ごすかにかかってきます。電車や車、観光バスで訪れる観光客には非常に敏感です。観光客がいる場所には地元民はほとんどいないことにお気づきでしょうか?移動手段も細い裏道を駆使し移動しております。だだし、夏場の134号線や土日の段葛は車も抜けられないので段葛を境に西側、東側の住民は逆側に移動しない生活の仕方をしています。唯一バイクが突破口なので鎌倉の人は大きな車より小さな車とバイク、自転車が主な移動手段です。紫陽花シーズンや夏場の江ノ電は地元の人が乗れないほど混雑するので動かないが基本になってきます。ただし観光客はお昼まで鎌倉で食べ歩きまたはカフェで過ごし、夕方はお寺が4、5時に閉まることもありさっといなくなります。電車組は中華街や桜木町で晩御飯をたべ、遠方組は新宿ラインで帰るので夕方からの時間が鎌倉のベストタイムと言えるでしょう。
湘南の土地探し 鎌倉編2に続く・・・
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