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湘南の土地探し 葉山編

これから土地を探す方は、いつもどこにどう探していいか分からなくて・・・というお話を本当によく伺います。もちろん学校で習うわけでもないので主に携帯からの情報収集になってしまうと思います。そこで土地探しから暮らしづくりまでを提案している側からちょっとしたアドバイスをお伝えできればと思います。建築士の主観もありますのでそこはカジュアルな感じに受け止めて頂きたいですが、お客様の立場で仕事をしておりますので目線としては間違っていないのかなと思います。

湘南のハイブランド 葉山

葉山といえば御用邸はもちろん、著名人の別荘も数多い湘南の中でもハイブランドのエリアです。当然地価は鎌倉並みに高いので簡単に土地が手に入らないのも葉山の特徴の一つです。自分も多くのプロジェクトを葉山で行いましたが、海千山千の自然を感じることができるエリアがとても多いと思います。葉山住民も葉山であることの誇りも高く自治会なども進んで景観条例を作っているエリアも多い。しかしながら葉山時間とも言われるのんびりとした気質もあるので自分はとても好きです。

地元に愛されるビーチ

堀内海岸なども歩けばわかりますが、歩いている人の大半は地元の方。ジョギングをしたり、犬を連れたり、ウインドやカヤックを楽しんだり、そして夫婦でのんびり散歩をしたりとかなり地元感が高く子どもも連れも多い。夏場も鎌倉や逗子と違い落ち着いた感じが印象的です。夕方になると犬を連れた方も多く道端の会話もなんだかほのぼのしてしまいます。

実は御用邸や美術館があったりする

葉山には神奈川県立近代美術館があります。意外な穴場でゆったりできる美術館です。美術館を楽しんだあとは裏手のビーチに歩いて御用邸で上皇様をお見かけできないかなとぶらぶらしてしまいます。御用邸には警察署が向かいにあるのである意味、治安が良いのもこの警察署のおかげかもしれません。カヤックで沖合から御用邸に近づくと釣り人の服装をした私服警官に囲まれるのでご用心。

自然と暮らすには最高のエリア

葉山に移住される方の大半は都心での子育てに不安を覚え、家族と触れ合う時間を作り、子どもにたくさん自然を感じさせたいという理由が多かった気がします。確かに海の学校もあり山ではトレッキングもできるので子どもが自然と触れ合う機会もたくさんあると思います。葉山牛というブランド牛もあったり、ちょっとした牧場、そして個人でされている林業地もあるらしい。湘南国際村は神奈川では有数の星見えスポットとしても有名です。

土地はとにかく高騰、奥地を除けば・・・・

葉山の土地は言わずとしれた高級地、羽田空港からタクシー券や車代が出る限界エリアということもあり空港関係者の別荘なども点在します。海側の堀内などもかなりの人気スポットです。最近はフラットな土地は出ず6000万以上の土地の予算がないとなかなか厳しいと思います。しかしながら上山口や木古庭(キコバ)などの奥地はまだ田園風景ものこり、現金購入となってしまいますが市街化調整区域であれば大きな土地をゲットすることは可能かもしれません。しかし注意するのは葉山は谷間に積もった関東ローム層、海側を除いた谷間側などは地盤が悪いことも考えられますので注意してください。

一番の不便は駅へのアクセスと子どもの通学

最寄駅は逗子駅なので、場所によっては駅まで自転車で30分以上はかかります。横須賀側になってしまいますが、長者ヶ崎をすぎた秋谷エリア(気分的には葉山です)は車がないと厳しく終電を逃してしまうとタクシーも捕まえられないのでかなり大変なことになるようです。いつしかの大雪の時は灯りもなく吹雪の中、秋谷まで徒歩で帰ろうとしたクラインアントが途中で遭難しかけたご老人サラリーマンを見つけたなんて話も聞きました。夏場は特にバスも混雑してしまうので自宅で仕事をする人には有利に働くエリアだと思います。また葉山小中学校が唯一の学校なので堀内エリアに住む子どもはかなりの距離を歩くようですのでお子さんの通学条件も要注意です。

福島の震災時に光輝いていた御用邸

あの震災の時に鎌倉エリアも一体停電になり134号線も鎌倉から江ノ島にかけて通行止めになったことがありました。知らずにバイクで七里ヶ浜から入った自分は真っ暗闇の134号線を走りながら神々しく輝くエリアが目に入りました。そうそれは御用邸です。特別なインフラがあるようであの日は御用邸周りの住宅だけ停電しなかったようです。これからの天災を考えるのであれば御用邸付近のエリアは非常時にも停電しなので良いかもしれません。

のんびり暮らすならやはり葉山ですが、その魅力から湘南の中でもトップクラスの土地になっております。ここで土地を探す場合は(リフォームも視野に入れた)中古物件付き不動産、葉桜団地やパークド四季など坂上の住宅地や少しアクセス悪い場所などであればチャンスがあるかもしれません。

車アクセスできない土地があるけどチャンスかも

葉山は斜面地など車がアクセスできない土地もたくさんあります。そういう土地はバイクが入れる程度の小道や階段のアクセスになりますが、法的には小道も道路扱いになっています。このような敷地は基礎工事の重機や建材の搬入にコストがかかるので一般的には10%ほどの追加費用がかかりますが、土地の値段も少しお安めです。近隣に駐車場を借りたり、カーシェアなどを使うことが可能であれば葉山での土地の取得も夢ではありません。こういった土地も建築士と行くと解決策が取れることも多いのでおすすめです。


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