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良い文章の構成は「ONE PIECE」に似ている

「どうすれば良い文章を書けますか?」

ライター・編集者という肩書で世に文章を出すようになって、今年で5年目。最近、こんな相談を受ける機会が増えてきた。

正直、「僕は必ず良い文章を書けます」と胸を張れるほどのキャリアもないが5年目にして見えてきたものもある。このnoteにはそれを備忘録として書いておきたい。

「良い文章」ってなに?

まずは、ここからだ。よく書籍やウェブ媒体では「心を掴む記事」とか「読者の心を動かす記事」なんて言われるが、僕はその本質は『伝わる記事』だと思っている。たとえば、テレビの通販番組が分かりやすい例かと思うが、一方的にバッグの機能性を説明されても私たちは「欲しい」と思わない。

「欲しい」と思うのは、バッグを使っている情景が鮮明に浮んだとき。それは、パートナーと遊んでいるときかもしれないし、子どもの送り迎えをしているときかもしれない。とにかく日常の中でバックを使っている光景が浮かび「これがあったらおしゃれかも」「便利かも」と思ったときに私たちの心は購買へと動くのだ。それが伝える(伝わる)ことの本質だろう。

良い文章を書くために

良い文章とは何かを定義したうえで、「そんな文章を書くために何が必要か」という話をしたい。正直、それを見出す要素は無限にあると思っているし「良い文章」の正解は媒体によって異なる、とも思っている。だから必要な要素を1つに絞るのは難しい。
ただ数ある要素の中でも、僕が欠かせないと思うのは『伏線回収』だ。これだけだと抽象的な話になってしまうので、ここからは漫画に置き換えて解説してみたい。

たとえば「ONE PIECE」(ワノ国編泣けるよね...)。主人公・ルフィがいちばん最初に仲間に加えるのが剣士のゾロだ。あれは単にルフィがゾロに海賊になるよう説得してもうまくいかなかっただろう。なぜならゾロは海賊狩りだから。

ゾロがルフィの仲間になる(彼を海賊王にする)と決めたのは、モーガン大佐との戦闘を通じてルフィの人柄に魅せられたからだ。もっとさかのぼれば、ルフィにはゴア王国でのエース、サボとの話し。ゾロにはくいなとの話し、ナミはベルメールさんとノジコの話し.......。麦わらの一味1人ひとりの過去が描かれ、それが『伏線』に。それらが現在でしっかり回収されているからとからONE PIECEはあれだけ感動できるのだろう。

原稿もそれと同じ。その原稿でもっとも伝えるべきことを整理し、そこに向かって伏線をはる(構成を考える)。そして、それを伝えるために最適なことばを選んでいく......。良い文章は「必要性の突き詰め」から生まれるんだと思う。

【構成の大切さを分かりやすく説明してくれる神note】

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