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AI兵器の台頭 人類が直面する新たな脅威

【この記事のポイント】
・人工知能を搭載した銃は15カ国超に配備されている
・AIにより軍隊や戦略も変わる可能性がある
・強権的な国家ほど有利に開発、人類の脅威に

イスラエルのスマートシューター社が開発したAI銃は、400メートル先の群衆の中から自動で標的を検知し、動きや風速を計算して照準が追尾することができます。米国やインドなど15カ国超が導入しています。

AIは兵器だけでなく戦略も変える可能性があります。米軍は、陸海空宇宙の部隊の情報を統合してAIで戦略を立案する「全領域統合指揮統制(JADC2)」構想を進めています。中国もAIなどの先端技術を人民解放軍に導入し、今世紀半ばに米軍を追い抜く国家目標を掲げています。

調査会社アライド・マーケット・リサーチによると、自律型兵器の市場規模は2030年に301億ドル(約4兆円)に達し、10年で2.6倍に拡大する見込みです。

民主主義国が法規制や社会倫理に縛られる中、強権的な国家ほど有利に開発される可能性があります。2月にオランダで開かれた初のAI兵器の規制会議「REAIM(リーム)」では、米中など約50カ国の参加者がルールづくりの必要性を訴えました。

「人に従え、されど人を害するな」。SF小説家のアイザック・アシモフが1942年に示した「ロボット工学三原則」。80年前の空想世界からの課題に、人類は今まさに直面しています。

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