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部活に期待すること

ブラック部活という言葉をよく目にしますが、僕も高校の時は、いわゆるブラック部活に所属していました。顧問の指導には疑問ばっかりで、実力が発揮できず精神的に苦痛だったことを覚えています。10年ほど前の話ですが、現在でも同じような、むしろそれ以上な話を聞きます。

子どもたちのために、自分が関わってきたサッカーのために、後世にブラック部活を残さないために、部活はどう在るべきか、自分なりに感じてきたことを発信していきたいと考えています。​

1.部活のイメージ

部活とは、「課外活動」の一環として教師の有志活動から始まったこととされています。それが現代に至るまでに子どもの教育に欠かせない、新たな評価材料となっています。きっと、体を動かすことの楽しさや運動の健康的な価値を伝える、もあるけれど、それよりも、誰かと競い、優秀な成績を残させることで、教えた教師が評価されたい、という気持ちが強まってしまった新しい文化になっているのかなと感じています。

学校において生徒の本文が勉強というのであれば、教師の本文は勉強を教えることです。部活の顧問になりたいが第一であることは本来間違いである。

部活は、
生徒にとっては、スポーツや芸術に触れ、感覚を育てたり、チームの働きを学んだり、そして勉強以外で自分の能力を発揮したりする場だと思っています。
教師にとっては、勉強以外で生徒に経験を積ませたり、能力を引き出したりする場だと思います。
だけど、言ってしまえば部活の設置に法的義務はないわけで、学校がすべてやらなくても大丈夫と、国が言っているのです。

学校の教育と、運動や芸術活動における指導は、場を分けるべき。
でないと、教師が、生徒が、かわいそう。

上手に外部の指導員を活用してる学校もありますが、多くは専門的知識がなかったり、根性論を通したり、アップデートされない指導を行うところが多いと思います。

そして自分が受けた部活の指導は、異常だったと思います。

2.実体験から

僕はサッカー部に所属していました。いわゆる古豪と呼ばれるサッカー部で、選手権出場経験もあり、県大会もベスト8以上は常連でした。

監督は県内では権力の高い方。体育教科の責任者。
コーチは卒業生の非常勤講師。
副顧問は2名。うち1人は3年間で1度しか会わない程度。

練習は週6~7。特に土日は午前練・午後練・夜練と「一日練習」って呼ばれるトレーニングをしていました。

「風邪ひくやつが馬鹿」
「1日休むと体力は3週間分減る」
「日に浴び続ければ体は慣れる」
「理不尽に耐えられないと社会で生きていけない」

このような言葉を、脳に植えつけられるほど言われてきました。
実際に、周りに追い越されたくないためにも、休まずに堪えてしまいました。
結果、足裏に大きな火傷を負い、寮の階段から落ちるほど体はボロボロに。
それでも、足を監督コーチに見せたら「で?休むつもり?」という感じだったので、もう面倒くさいからガーゼを貼って練習に参加してました。

また、なぜか僕たちの代が嫌いだったようで、3年になった時の遠征先で、朝の散歩が終わる際に「なんで生徒が先に玄関で顧問を迎えないんだ」と、今までそんなことやったこともないのに怒りだし、その日の試合に3年を先発から外す、なんてこともされてました。

練習の中身は、基礎練、「止めて、蹴る」が主体で、戦術は何も学べず。
(その代わり基礎はかなり身に付きました)

監督が練習を最初から最後まで見ることはほとんどなく、コーチも毎日ずっといる、ってわけでもありませんでした。

頑張っていればチャンスをくれることもあり、やりがいはありましたが、
毎日自分たちを見てくれるわけでもない監督・コーチの機嫌を伺いながら、体に鞭打ちながら、部活をやるものではないですね。

3.期待すること

部活のブラック談は、この世に数知れずあると思います。
それでもブラック部活がなくならないのは、上記でもあるように、
脳に植えつけられるほど荒唐無稽な理論を言われ続け、継承しているから
だと思います。

一刻も早く、正しい知識を持った外部の指導者を部活に取り入れ、新しい風を吹かせてほしいと思います。
もちろん、すぐに丸っと変わることはないですが、少しづつ、浸透してほしいと思います。

正しい運動のペース、健康的価値など、以前よりも正しい知識をすべての人が知ることが出来る時代です。ぜひ、生徒となる皆さんは正しい知識を得て、指導に違和感があれば先生に直接聞いてみてください。
先生・指導者の皆さんは、生徒に答えられる根拠を持って、指導にあたってください。
運動を正しく、みんなが楽しめる方法で、なんて簡単ではないです。
悩みながらも考えて、次世代へ繋げてほしいです。

また、外部指導者の導入のほかに期待していることがあります。
部活の人数制限と、地域のクラブ増加・提携です。

部員が分散し、先生の負担減とともに部員の経験値を上げることが出来ます。そして部活を生涯スポーツとし、クラブを競技スポーツとして、扱うことができれば、そしてクラブが学校と提携できれば、日本のスポーツ文化が変わり、子どもを地域で育てる意識も変わるのではないかと考えています。

そのためには、部活の在り方の前に、学校の在り方から変えないとですね。

部活が生む理想のサイクルは、
①スポーツや芸術に触れ、自分が一生楽しめる何かに出会い、
②”知りたい・学びたい・上手くなりたい”という欲求を刺激し、
③勉強したくて勉強をする。
④勉強したことを次世代へ伝える。
ではないでしょうか。

と、綺麗ごと的な理想をつらつらと並べさせていただきましたが、
共感してもらえる人がいるといいなと思っています。

ブラック部活、地域クラブ2.0、これからの学校、など、また自分の考えを発信できるよう、勉強してきます。

失礼いたしました。 チウバ


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