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海外営業は新卒1年目からでも務まるか?

どうも、しーせです。

今では私も、北米やインドなど海外を担当していますが、入社してから3年程は殆ど国内顧客の担当をしていました。

たまに海外案件の雑用をやらされるくらいで、正直「くそ、やってらんねーよ」と思いながらやっていました。

決して、国内顧客を軽視しているわけではありませんが、自身の強みを活かせていないと考えていたからです。

今回は私が考える、メーカーの海外営業は入社1年目からでも務まるかどうかを纏めました。

結論

新卒1年目では務まらない。

正直、英語が得意でも入社1~2年目の時は、海外営業としてやっていくのは難しいです。

理由

主に下記が理由で難しいと考えます。

  • 業界知識が無い

  • 物事を即決でる経験がない

  • 国内顧客とのネットワークが無い

恥ずかしながら私自身、新入社員として入社する際は、すぐにでも海外を担当してやるという意気込みで入社した分際です。

今思うと、失敗して海外担当のトラウマを抱えるより、じっくり国内担当の経験を積めて良かったと思っています。

業界知識が無い

もちろん、国内市場を担当する際も、業界知識は必須です。

海外では「情報」「知識」も製品以上に求められるます。

海外においては、時間とお金を掛けて遥々やって来た日本人が、業界知識0であった場合、顧客は失望します。

何故なら、特に後進国の場合、技術力の高い日本からやってきた営業マンからは、製品の詳細に加えて、日本のマーケット情報なども期待しているからです。

例えば、自動車メーカーが顧客であれば、世界のトップであるトヨタ自動車と普段から商売している営業担当が来ると期待されます。

要は直近の業界トレンド、最新情報の提供を期待され迎えられる事になります。

極端な話、自社のAという製品が、トヨタ自動者から関心を得ていると紹介をすれば、それだけで話を聞いてもらえる可能性が高いです。

この様にハードルを高く設定さている状況の中で、1年目の社員が送り込まれて来た場合、期待に応える事ができず、顧客満足度も低下してしまいます。

もちろん国内顧客でも同様ですが、海外と比較すると、まだ新入社員だから仕方ないと大目に見てもらえる環境でもあります。

これは日本特有の「新卒採用」の文化の影響もあるかもしれません。

物事を即決できる経験がない

ある程度の経験がないと、面談で判断を迫られる物事を即決できません。

時差のある国であれば、日本に電話をかけて助けも求められない環境です。

即決できなければ、顧客からの印象も悪くなる可能性があります。

影響額が大きい事柄に関しては、日本に帰って社内で相談させて欲しいと、持ち帰る事は可能ですし、顧客らの理解も得られます。

しかし答えなければ議論が進められない事に関して、即決できなければいけません。

例えば概算価格、サンプル提供の可否、或いは多少の値引き対応の可否などです。

日本であれば、持ち帰って、翌週再訪問も可能ですが、海外顧客相手では、それは出来ません。

3年以上の経験があれば大した事ないと思える事でも、やはり1〜2年目の時は一人で判断するための根拠(経験)が乏しいため、物事を即決する事は難しいという事です。

本当は上司の許可が必要な案件でも、後からでも許可は得れる自信があれば、顧客とはその場で合意する判断も経験があれば可能です。

国内ユーザーとのネットワークが無い

海外市場でも日系企業の顧客は多いです。

実は日系企業で海外市場を担当すると、日系企業の現地法人が重要顧客である事も良くある事です。

その理由は日本企業の多くは海外展開をしており、現地で製造拠点を作っているケースも多いからです。

加えて、工場立ち上げ時には、日本で使用実績のある原料または部品を基本的には使います。

そのため、日本の大手メーカーが海外進出する際は、その取引先もくっついて海外進出しているケースが多いです。

くっついて行く企業としても、多額の投資が必要な海外進出の際、ある一定の売り上げを見込んで進出する事が可能になります。

それをきっかけに、他のローカルメーカーに売り込む基盤ができるなど、メリットは非常に大きいです。

現地日系企業の決定権は日本本社

日系企業が海外進出した場合でも、最終的な決定権或いは研究開発の中心は日本である事が多いです。

そのため、日本にいるキーマンとの面識があれば、海外拠点向けの販売の後押しも可能になります。

以上の事から、日系ユーザーの、本社及び国内研究開発拠点の人間とコネクションを持っていれば、海外市場を担当する際に活用できます。

最後に

私も最初の2〜3年は海外担当をさせてもらえず不満に思っていました。

今では、国内顧客と築いたネットワークを活用しながら、海外売上を伸ばす事を意識しています。

特に最初の2点に関しては、誰でも思いつきそうな点でですが、3点目に関しては、意外と盲点ではないでしょうか。

ただ、現地のローカル企業或いは、現地に進出している他国の企業が顧客となるケースも多く、やはり最初の2点が最重要となります。


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