「枠配分方式の予算編成」

美瑛町でも予算編成が始まっています。
この予算編成、従来は財政部門で歳入、歳出科目ごとに査定を行う、いわゆる積み上げ方式が主流でした。

しかし、自治体財政が厳しくなる中、 役所の各部局が、それぞれ主体的に全ての事務事業を総点検することで、事業の効率化と経費の節減を進めていく事が求められるようになりました。

そのために、各部局に予算枠を配分し、その配分された予算枠の中で収まるように各部局が事業を選定していく「枠配分方式」を導入する自治体が増えてきました。
美瑛町でも、重点事業などを除きこの枠配分方式を導入し、現在編成作業が進められているようです。 

この方式は、財政部門で限られた財源を適正に配分し、予算編成に係る多くの権限を各担当部局に委譲することになります。
部局はそれぞれの事業を通じて住民のニーズ、需要を迅速かつ的確に捉えているだろうという前提に、配分された一般財源の範囲内で予算要求を行うことになります。

歳入確保や歳出削減の努力が大きく反映されることになり、効率的かつ効果的な行政運営、部局の主体的な判断による予算編成が可能になると言われています。

自主性・自立性の確保やコスト意識の向上を図ることが可能となる、各部局の創意工夫が反映されやすくなるなどのメリットもあります。

しかし、適切に配分できるかがまずは第一関門になるのかなと想像しています。
また、各部局で個別最適化を目指すことは可能だとしても、財政部門の関与が減る事で全体最適を図る事ができるのか?という懸念もあるようです。

あと、これは杞憂だと思いますが、忠実に予算枠を守りつつ、「ハイハイ予算の範囲内で最低限のことはやるけど、あとは知らないよ、予算ありませんから」と枠配分を理由に仕事に後ろ向きになり、住民サービスの低下につながるのはいただけません。

さて美瑛町の来年度予算はどうなりますか?

角和町長の手腕に期待しています。

画像は枠配分方式のイメージです(宮崎県都城市ホームページより)


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