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海外メディアが報じにくい、日本のニューイヤーセレモニー。年明けが早いのに、なぜ?


おはようございます、そろそろ仕事始めの方も多いでしょうか。塩谷です。


今年は、ニューヨークで年越しをしたわけですが…そこで一番思ったシンプルな感想。

「日本の年明け、めっちゃ早いな?!」


です。ロンドンより9時間、ニューヨークより14時間もはやい!すごい!日本ではすっかり新年を満喫してるのに、こちらは年が開けなくてもどかしい!!


……いやぁ、当たり前すぎる感想ですみません…日本の経度はおよそ東経123度から東経154度のあいだ…アジアの東の果てにある極東……これは義務教育で教えられるので、何を今更言ってるんだこいつは大丈夫か、という感じだと思うのですが。案外、日本国内で過ごしてると、当たり前すぎて意識してなかったなぁ、と。


NYの家ではまだテレビなどが見れないので、ネットやSNSを観て過ごしていたのですが、そうすると大晦日中、世界各国のニューイヤーセレモニーが順番に中継されていたりするんですよね。

たとえばこちら、イギリスのメディア「The Telegraph」では…

ニュージーランド、シドニー、香港、北京、ドバイ、モスクワ、アテネ、ベルリン、そしてロンドンのセレモニーが、時差順にまとめられています。いやぁ華やかですね!でも日本はない…。(時差的にはシドニーと香港の間ですね)

ちなみに上記動画ではパリが入ってないですが、こんな感じ。これもよくネット上で見かけました。


NBC Newsの動画には、日本(東京)が入ってました……が、尺が短い!!!!あと、海外の主要都市みたいに象徴的な建物が映っていない…。

調べてみたところ、こちらは東京タワー近くの「ザ・プリンス・パークタワー東京」でのニューイヤーセレモニーらしいのですが、日本人の私もあまり知らなかった風景なので、この様子が世界で中継されていることは少し意外。日本らしい除夜の鐘とかじゃないのかぁ、と。そしてこの風船も、すごく綺麗なのですが、海外のド派手な花火と一緒になると、尺を短くされてしまうよなぁ…。

こちらの記事にもあるように、日本でも華やかなニューイヤーセレモニーを開催している施設はたくさんあるようなのですが「日本といえばコレ!」という、海外にまで知れ渡っている顔、のようなものは少ないのかもしれません。いや、私が無知なだけなのかも…もしあれば教えてください!!


一方、日本のニュースでは、ニューヨークのカウントダウンは毎年中継されていたりしますよね。いやはや、派手です。

(そして世界中から人が集まるので、警備をしている人の人数もものすごいです…)

私は大晦日、風邪をこじらせていたのでタイムズスクエアには行ってないのですが、健康でもなかなか気がひける…だって、ニューヨークの冬は寒すぎます。マイナス10度が普通で、ダウンを二枚重ね着してもなお寒いです。「お、今日はマイナス5度だからあったかいな!」というレベルで、日々驚いてます。

年越しの夜もずば抜けて寒かったので、何時間もタイムズクエア前で待機して風邪をひいた人は多そう…。(人がすごいから動くにも動けないし…)それでも世界中からあれだけの人が集まる圧倒的集客力……。


そんな極寒のニューヨークがこれだけ注目されて、日本のカウントダウンは注目されない。もちろん文化の違いもあるし、私個人としては、紅白が終わって、ぬくぬくと実家で過ごす静かな正月が圧倒的に好きなので構わないのですが、とはいえ、観光産業やクリエイティブ産業的にはすごい機会損失なのでは…?と思わされました。

ニュージーランドやオーストラリアに次いで、地球上で、屈指の早さで新年を迎える日本。つまり、世界中のメディアが大晦日中に「すでに新年を迎えた国の様子」として報じる回数も自然と多くなるし、圧倒的に、場所的には(メディア露出のしやすさという意味では)有利です。都市設計はできても、場所って交換できないから、これはもう、超強い。


日本では、都心で花火をあげることは制限されているのかもしれないのですが、ニューイヤーセレモニーだからと、他の国と同じようにカラフルな花火や、爆音でのダンスミュージックを…としなくても、日本には魅力的な芸がたくさんあると思います。

リオ五輪の閉会式でのパフォーマンスも、色彩の数や華美な装飾などは非常に少なかったですが、ミニマルな日本の美意識と技術力の高さが高評価を受けていました。

このショーの技術面などを手がけたライゾマティクスさんは、2017年の紅白歌合戦では、Perfumeの演出で渋谷の街をレーザービームでリアルタイムに輝かせていましたが……(紅白は見れなかったのでネットニュースで観ました)


…というところで、仮説が……。


日本の第一線の演出系クリエイター、紅白で完全燃焼する問題か…??



紅白でのライブ演出は、クリエイティブ業界の花形の仕事です。それを追うのもまた一興。

(普段はほぼ接点のない、実家のおばあちゃんとクリエイティブ界隈の人たちの作ったものがお茶の間でシンクロするタイミングも、本当に本当に大好きです!!!)


しかし、海外の人は、よほどの日本好きでない限り、紅白は観ませんよね。

大晦日、紅白が終わって「ゆく年くる年」がはじまって、私はこれまでぬくぬくと「あぁ、今年はこんな感じやったな〜」と穏やかに過ごすのが好きなのですが。個人的な好みはさておき、日本のカウントダウンといえばこれ!というものは意識してきませんでした。


日付変更線に近い日本。せっかく、日本のクリエイティブを、世界各国になんども何度もアピールできる立地にあるのに、かつそこをアピールすれば毎年の観光客を増やせる好機(しかもニューヨークほど寒くない!!)のに、もったいないなぁ、と思わされました。

新しいものを作らなくても、既存のお祭りを、しっかり海外メディアにアプローチすることで、ぐんと注目度が伸びるかもしれません。まぁ、どこの寺社仏閣も新年はすでに満員御礼、これ以上の集客は不要なのかもしれませんが…。


ただ、私は圧倒的に「自宅でテレビ派」(人混みが苦手…)なので、これからもずっと、家でテレビを見る年明けにはなるでしょう。

そして、ぜひ読んでいただきたいのがこの記事。

【公式】完全解剖 - NHK『ゆく年くる年』61年の歴史を裏の裏まで教えます - 「ジモコロ」

『ゆく年くる年』は、忙しくて初詣に行けない人や、家から出られない人(例えば高齢の方や、ご病気の方)にも、ご自宅で除夜の鐘を聞いてほしい…というところからスタートした番組だそうです。そして、何らかの災害に遭われた土地被災地からの中継も多いとのこと。

「大多数が盛り上がれるであろう華やかな番組中継」じゃなくて、少数派の方にも良い一年の締めくくりを…という姿勢は、あらためて素晴らしいなぁ、とこの記事を読んで思ったのでした。


でも、やっぱり日本のニューイヤーセレモニーは、機会損失でもある!ローカルの魅力を追求しつつ、グローバルに伝わる価値を持ったものがあれば素敵ですね。


さて、ここから下は、「メディア目線で見る、残念なPR」について少し書いていきたいと思います。

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今回の話は、日本のニューイヤーセレモニーについて…と、ちょっと規模が大きいのですが、これは規模を縮小しても同じ話だなと思っていて、「頑張って作ってるのに、メディアは

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海外メディアが報じにくい、日本のニューイヤーセレモニー。年明けが早いのに、なぜ?

塩谷舞(mai shiotani)

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1988年大阪・千里生まれ。京都市立芸術大学卒業。ニューヨーク、ニュージャージを拠点に執筆活動中。大学時代にアートマガジンSHAKE ART!を創刊。会社員を経て、2015年に独立。milieuを自主運営しつつ、note定期購読マガジン『視点』にてエッセイを更新中。