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中国料理(4)

中国料理の歴史


割烹  五穀


■殷・周時代 紀元前1700~300年
殷時代の料理文献「呂氏春秋」~料理人・伊尹(いいん):一介の料理人から宰相に
周王朝の「周礼」~料理の意 ‶割烹” 
春秋時代の孔子の「論語」~ ‶五穀” 食事中の作法の記述

■漢時代 紀元前200~西暦200年
食文化が飛躍

前漢時代の「礼記」~箸の使い方記述
西域から豊富な食材~パン小麦、ゴマ、コショウ、キュウリ、ネギ、ニンニク
北部~西域から石臼=小麦製粉技術伝達により、饅頭、包子が登場
主食は米と麦~長江をはさみ江北=麦、江南=米

調理法 中華鍋

■三国・南北朝時代 西暦300~600年
中国料理の基本調理法と調理器具

三国時代<魏・呉・蜀>6世紀の農書「斉民要術」より
穀物、肉、魚などの多様な料理法
焼く、あぶる、蒸す、煎る、煮る、炊く、発酵などの調理法が記述
宴席が頻繁になり、中国料理が大きく飛躍
土鍋、青銅器に加えて鉄器=中華鍋が登場、普及

小麦粉 点心

■隋・唐時代 西暦700~1000年
石臼の動力源が水車になり小麦粉が大量生産

中国北部:小麦粉を使った饅頭、包子が点心として普及
唐時代は、小麦粉を練り細長く伸ばした麺類が発達

高温加熱 麺料理 豆腐

■宋時代 西暦1000~1400年
中国料理の特徴である高温加熱調理法の普及

石炭やコークスの登場で鉄鍋による高温・短時間調理法が普及
~多種多様な麵料理が誕生
~肉や野菜の風味が料理の中に閉じ込められ、見た目も味もおいしく仕上がる

陰陽 温冷 箸食

■元・明時代 西暦1400~1600年
中国料理の体系 食のバランスの大切さ

李時珍の「本草項目」(ほんぞうこうもく)
~すべての食べ物を「陰・陽」「温・冷」に分類
西域からサツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、唐辛子、落花生などが伝わる
明時代以降、それまでのへ匙食の習慣が箸食

宮廷料理 満漢全席 北京ダック

■清時代 西暦1700~1900年
宮廷料理中心 

宮廷料理=山東料理、満州料理~牛、羊、鳥肉類が多用
「満漢全席」(マンハンゼンシー)=3日3晩山海の珍味を食べ続ける宮廷の最高の宴会様式
・乾隆帝けんりゅうてい ・西太后
袁枝(えんばい)の「隋園食単」(ずいえんしょくたん)より
~北京烤鸭(ペイジンカオヤ)=北京ダック
~清湯燕窝(チンタンエンウオ)=ツバメの巣のすましスープ
~ピータン
など現在の中国料理のメニューに

世界の3大料理

■現代 西暦1900~2000年 

清朝崩壊後、朝廷に囲われていた料理人が都市や地方に散らばる
~朝廷で培われたメニューや調理方法が一般に広まる
「中国名菜譜」や華僑による世界への普及


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