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社会人になってわかった、仕事を進める上での「信頼」の重要性

こんにちは!シンギュレイトnote編集部です。

シンギュレイトでは、大学生・大学院生がデータサイエンスやエンジニアリングなどのインターンシップとして活躍しています。そんな彼・彼女らのマネジメントの際に、シンギュレイトが大事にしているのが「信頼」です。

ただ、「信頼」のマネジメントがどのようなものなのか、何となく想像はついても、ピンとくる方は多くないのではないかと思います。

そこで今回は、現在は社会人として別企業で働いている、シンギュレイトの元インターンメンバーに集まってもらい、シンギュレイトでの「信頼」のマネジメントについて語り合ってもらいました!信頼のマネジメントを受けてきたOB・OGはどう感じていたのか?ぜひご一読ください。

多様な業界に羽ばたくシンギュレイトのOB・OG

鹿内さん:
まずはみなさんの現在のお仕事を教えてもらえる?

平野さん:
僕は大手金融機関でデータサイエンス業務を行っています。主には融資のリスク管理や金融資産の運用を最適化するアルゴリズムを作成する業務ですね。あと、自然言語処理で分析する技術開発などもおこっています。

谷口さん:
僕は大手システム開発メーカーでデータサイエンティストとして働いています。社内の他事業部が受けられないような難しめの案件での技術支援や、新しい最新技術について論文を読み、検証することをしています。

古市さん:
私も谷口さんと同じ会社でデータサイエンティストをしています。主には数理最適化を用いたシステム開発のプロジェクトなどに携わっています。

葛葉さん:
僕は、人事コンサルティング企業でサービスのバックエンドエンジニアとして活動しています。今は設計と開発がメインですね。シンギュレイトでは研究開発をしていましたが、そこでのプログラミングは今の業務にも生きています。

葛葉さん

小泉さん:
僕は、ITエンジニアとしてWEBアプリを作る仕事をしています。案件的にはフロントエンドの画面側とバックエンドの両方を担当しています。

インターンシップでも「こんなに仕事を任せてもらえる!?」驚きと不安

鹿内さん:
谷口さんとは、谷口さんが当時在籍していた大学の指導教官の方と僕が知り合いで、データサイエンスのイベントに遊びに来てもらった縁で知り合いました。その後、シンギュレイトにインターンシップとして参画してもらいましたね。さらに、谷口さんから平野さん、古市さん、小泉さんを紹介してもらってメンバーが増えました。3人とも立命館大学の理数学科の出身で、シンギュレイトでもデータにさわってもらっていましたね。葛葉さんも、京都大学の指導教官と僕が共同研究をしているつながりもあって、入ってもらいました。

古市さん:
私はずっと数学しかやってこなかったので、就活でインターンシップに参加したときにプログラミングが全く分からず…。「周囲と差がつきすぎている!!」と思って谷口さんに相談したら「シンギュレイトでインターンシップをしてみたら?」と紹介してもらって入った形です。プログラミングの基礎から、アウトプットを出すまでの過程まで、右も左も分からず働くことへのイメージがなかった自分にチャレンジさせてもらい、当時の自分としては大きな挑戦だったと思います。

古市さん

鹿内さん:
シンギュレイトでの仕事の任され方で印象深かったことはある?

谷口さん:
鹿内さんは、基本的に信頼した上で仕事を任せてくれる方で、とにかく裁量をもって働いていました。マイクロマネジメントされたほうが楽だという人もいるかも知れませんが、自分にはその方が合っていましたね。

古市さん:
反面、鹿内さんってある種の丸投げというか…(笑)。プログラムを組んでデータを出して、レポートにまとめるなかで、「本当に合っているのか? でも、これでクライアント企業に提出するし…」と不安になりながら、何度もチェックをした上で提出していました。

鹿内さん:
もちろん、僕の方でもチェックはしていましたよ(笑)。でも、古市さんがその怖さを感じてくれていたのは良かったです。そうやって責任感を持って仕事をしてくれることこそが、主体性を育み、成長につながりますからね。ちなみに、「案を採用するよ」と僕が言った時に、採用した後の結果は僕自身の責任だと考えてますよ。だから、チェックはする(笑)。

小泉さん:
以前、サービスの内容を詰めるMTGの中で、鹿内さんから「小泉さんが決めていいよ」と選択権を渡されたのに、選べなかったことがありました。MTGが終わってから「なぜ決められなかったのか」を振り返ってみると、そもそも「何のためにこのサービスがあるのか」がよく分かっていなかったことに気づいたんです。この一連の過程で、「鹿内さんが言う『業務理解』ってこういうことか」と腑に落ちました。すると、資料の小さな表やグラフの細部までクオリティを上げるためにこだわったり、「サービスをこうしたい!」といった自主的な提案ができるようになったりしていったんです。

鹿内さん:
そう、何かを選択する意思決定こそが大きな仕事。でも、なかなかできないのですよね。なぜ選択できないのかを考えてくれたのが、気づきの一歩になったのですね。

葛葉さん:
僕は、データサイエンスの仕事だけでなく、社内のツール運用の仕事も任せてもらいました。社内で使用しているバーチャルオフィスツール「ovice」の導入と運用の経験は、自分で調べて提案してできたので学びになりました。どんなレイアウトにするのか、かなり自由にやらせてもらっていましたね。自作したバーチャルオフィスが自分たちのコミュニケーションの場として、雑談を交えながら作業できたことは思い出です。特に夜型の僕と谷口さんは深夜によく作業していましたね(笑)

表組みは左、箇条書きは数字をつける。シンギュレイトの仕事の作法とは?

鹿内さん:
僕が仕事を進めるなかで言った事や、業務の仕方で覚えているものはありますか?裁量を渡して任せる一方で、細かいことも言ったとおもうけど(苦笑)。

谷口さん:
報告資料に使用するグラフの作り方やスライドの構成については、よく指摘されたことを覚えています。「スライドでは、左側に図や表」「箇条書きのときは、ドットなどではなく、番号のついた箇条書きを利用する」など、かなり細かいこともしっかり指摘してもらっていました。
当時は正直「変更するのに結構時間がかかるし、どっちでも良いのでは……」と思っていましたね(笑)。ただ、いま考えると、「違い」がでてくる。

谷口さん

鹿内さん:
右に表や図を持ってくる方もいると思いますが、口頭で説明する場合には、図や表を指し示しながら説明する。だから、先に見える左におく。番号付きの箇条書きは、番号があると口頭で「〇番のこれを、直して」というコミュニケーションができる。小さなことですが、積み重ねればコミュニケーションコストを削減できますからね。

葛葉さん:
あと、Slackでの「DM禁止」。「これはオープンな場で議論しよう」ともよく言われてましたね。いま思い返すと、なぜDMしたのかと言えば、「自分が無知なことを他の人に知られたくない」から。でも、自分がわからないことは他の方も分からない可能性もあるから、オープンな場で話せばいいとなりました。だから、変なプライドや見栄を張らない方が良いなって思えたんです。

古市さん:
そうそう。私も3か月くらいかけてようやく「もう、経験が浅いことはバレてるし。だったら、わからない人なりにやっちゃえ」という気になれました。でも、それまでは、しょっちゅう谷口さんに分からないことをDMして聞いてましたね(笑)。でも、オープンな場で聞くだけで速さが全然変わりますし、今では「一人で悩んでいる時間がもったいない」と思えるまでになりました。

鹿内さん:
そうだったんだ、その3ヶ月は気づいてなかった(笑)。
わからない人の質問って、実務的に考えても組織にとっての財産でウハウになる。また、そういう組織文化もつくりたかった。だから、オープンな場でやろう、というリクエストでしたね。

小泉さん:
僕はプログラミングをおこなっていく上で、今後の作業やtoDoを記した「作業マップ」について話す際、書き方を指摘してもらったことを覚えています。僕は「なぜこの作業をやるのか」という「背景」を最初に書いていたのですが、「先に結論から書いたほうが、わかりやすいよ」とコメントをもらって、文章の書き方に気づきましたね。

鹿内さん:
これに関わることでいうと、物事が上手くいかない時ほど、「なぜやらなかったのか」という「背景」という名の言い訳を先に述べたくなっちゃうものなんですよね。やれなかった事・やらなかった事は、次に向かうには些細な事。どういう結果であれ、結論から先に言えば、チームの仕事の進行スピードも速く・早くなります。

リモートワークはセルフマネジメントが必要

鹿内さん:
僕は東京にいて、インターンシップの皆さんは関西。結果的に、古市さんや葛葉さんとは、関わった1年~1年半くらい、対面では一度も顔をあわさずに仕事をしましたよね。でも、みなさん同士は、関西で住むところが近いから、一緒にラーメン屋さんとか行っていたと聞いています。

葛葉さん:
はい、インターン同士は、結構よく会っていました。みんなでよく二郎系のラーメン屋に通っていたことが懐かしいです(笑)。ちょうど僕が大学院に進学した時期はコロナ禍で、学部生としていた大学とは違う大学の大学院に進学したこともあって、周囲に誰も知っている人がいなくて…。シンギュレイトのインターンシップは、研究する以外に友だちができて嬉しかったですね。

鹿内さん:
ちなみに、今のみなさんの働き方は、リモートがメインの方が多いんでしょうか。

平野さん:
僕はリモートの方が多いですが、先輩から「対面で報告したい」と言われた場合には出社します。まぁ混んでいる電車が嫌なのですが、対面で話したほうが早いことはありますね。僕はまだ1年目ですし、先輩社員を知ることも大事なので、そういった副次的な理由もあって、会社に出社します。

平野さん

谷口さん:
僕は満員電車が嫌で、時間も取られるので…。なるべく行きたくないですね。半年に1回行く程度でしょうか(笑)。とはいえ、リモートでパフォーマンスを上げるためにモチベーションを保つのはしんどいので、いかに自分のモチベーションを保つかは考えています。

小泉さん:
僕は出社がメインですが、組織風土的に課題はありますね。思いついたらすぐ電話をかけて話せるくらいの速さは大事だと思うのですが、役職が高い人はお忙しくてなかなか繋がらないこともあるので、仕事の段取りなどを考えることは必要だなと思います。

古市さん:
私は逆で、最近出社しています。TV会議で論理的にワーッと言われると、押しに負ける傾向がありまして…。自分の意見もちゃんと持っているのに、言わなかったことでモヤモヤしていたりするんです。オフィスにいると「少し強くなって、言いたいことを言える」という気がしているんです(笑)。

鹿内さん:
オフィスに行って強くなる、って面白いね。

葛葉さん:
僕は週1出社で残りはリモートですが、出社は出社で楽しさがありますね。同期に会えたり、先輩にも画面見せながら質問ができるのは、オンラインでの画面共有よりも遥かに聞きやすいですね。ただ、なにかに没頭して集中したいときはオフィスでは無理だなと思います。

鹿内さん:
話を聞いているとリモートワークができるかは、ある種のセルフマネジメントができること、自律性があることと関係してそうですね。
シンギュレイトでは、最初からインターンシップの方々にも求めている。自律ができなくて、最初の1ヶ月で辞めたり、活躍できない人もいますが、それは人数にして10〜15%くらいかな。環境やトレーニング次第だと思います。

メンバーを「信頼」して裁量を渡す

鹿内さん:
シンギュレイトでは、メンバーを信頼して裁量を渡すようなマネジメントをし、それに対してメンバーは、主体性を発揮して自律的に動いてもらうよう心がけています。このマネジメントについて、いま思うところなどはありますか?

小泉さん:
今の上長が忙しくてあまりレビューの時間が貰えないのは不安でもあるのですが、一方で、任されることで責任感が生まれて、ちゃんと調べようと思える。主体的に動くのは大事だなと思います。

小泉さん

古市さん:
私は、結構落ち込むことも多かったですね。任されたものの、他のメンバーと比べてデータの観察力もないし、仮説もたてられない、数字も使えない…。でも、だからこそ、「意見を言わないと」とは思っていましたね。

平野さん:
先日、別部署のMTGに興味があり、オブザーバーで参加したんです。その際に「こんなプロダクトを作れないですか?」と相談を受けて、モノを作ることになりました。それを社内で発表したら、ふたたび別部署の方からお声がけいただいた。主体的に動くことで、仕事が広がったと思います。主体性って大事ですね。

谷口さん:
そもそも能力がないと主体性や自律性は発揮できないとも思います。上司が何を求めているのかという目線で動けるようになると、必要なことが見えてくると思います。もう一つは気持ちですよね。「主体的に動きたい」という気持ちがないと。その2つがあると、主体的に、自律的に動けるようになると思います。

鹿内さん:
谷口さんには、インターンシップがおわって、社会人になった後も再び、複業でシンギュレイトに関わってもらっている。今はマネジメントにもかかわってもらっています。僕の谷口さんへの信頼が少しずつ大きくなっている。
いま、会社と個人のかかわり方は多様になってきています。シンギュレイト中でも様々な契約で働いてくれる人がいる。会社間でのパートナーシップのあり方も様々です。僕が、彼・彼女らを信頼したように、信頼が広がっていくといいな、と考えてます。信頼することで、新しい挑戦や機会を与えられ、社会がより良い方向に変わっていくといいな、と。
今日は皆さんの話しを聴くことができて楽しかったです。ありがとうございました!


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