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聴きたいアルバムタイプについて、普段プロデューサーを務める機会を本職とする音楽家のクリエイティヴィティに私は非常に惹かれる作品が多いです。
やはり引き出しの魅力がある種のヴァラエティを感じるテイストとして昇華される点に尽きると思います。

その代表格はやはりトッド・ラングレンでしょう。

機材機器関係に明るい事が幸いして、音楽業界で生計を立てる為にエンジニア業務を請負った事を契機に、アーティスト活動と同列レベルでプロデューサー業務で名を馳します。
そして、トッド自身の魅力の結晶ともいうべきアルバムを一枚上げるとするならばこちらを推します。

『魔法使いは真実のスター (A Wizard A True Star) 』
まさにジャンルや表現方法が限定されることはない多種多様なトッド・ラングレンのアプローチ、その後のアイデンティティを確立した一枚だと断言して良いと思います。

次に上げる音楽家はミッチェル・フルームです。

この方を知ったきっかけはエルヴィス・コステロ経由なのですが、現在は新生クラウデッド・ハウスのメンバーとしても活躍中です。
シェリル・クロウやダニエル・パウダーといった人気アーティストも手掛ける自身名義のオススメの一作がこちらです。

ジャケットも古いピアノ鍵盤が映っている通り、何とピアノのみのインストロメンタルなのですが、とにかく平静に穏やかになりたいときに聴くに限る一枚です。イマジネーションも喚起されるような仕事BGMに最適と言って過言ではありません。

日本人を上げたいと思います。
佐久間正英です。

主に1990年代日本のビートロック文化を築いた代表的プロデューサーの反面、自身のアルバムにおけるストイシズムは静謐という言葉が似合うアンビエント且つプログレッシブな音楽表現でした。

このアルバムはドラムはそうる透に任せて他の楽器とプログラムは全て佐久間氏が手掛けています。長年廃盤のようでしたが最近復刻したとのレコード会社からの解説がありました。
このアルバムは相当聴き込みました。

そして小林武史でしょうか。

1980年代はレコーディングミュージシャンとして鳴らし、Mr.Childrenを手掛けて以降の大活躍は言うに及ばずです。
その小林氏自身唯一のアルバムがこちらになります。

一般の方のレヴューを転載させていただきましたが、ニューウェイヴな切り口とメロウな声質がなかなかハマる佳作です。レコーディング参加のミュージシャンも豪華です。

冒頭採り上げたトッド・ラングレンは実質的にはアーティスト色が強く、プロデューサーは片手間仕事と捉えられがちですが、それは違います。何冊かの自伝に記載されているのはプロデューサーの仕事があったお陰で自身の創作活動も継続できたという見解が興味を惹かれます。
こうした方向性はクリエイティブを客観的に捉えられる力量と言い換えられます。アーティスティックに追求するスペシャリストが殆どの作る側にあって、客観性を備えている強さがトッドの魅力でもあります。
こうした彼の姿勢は意外と私自身の道標に繋がっているのです。
そんなトッド・ラングレン、ここに来て新作が発表されました。なかなかカオスな展開!トッド節全開に流石と唸っている私です。


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