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『漁港口の映画館 シネマポスト』では現在公開中、小林且弥監督作品『水平線』が24日(金)まで上映となります。
公開初日と2日目には小林監督の舞台挨拶が行われました。

18日(土)舞台挨拶風景
19日(日)舞台挨拶風景

2日間で計3回、各20分位の舞台挨拶でしたが、全回満席、お越しいただいたお客様の真剣さ集中度合いが伝わります。小林監督も望郷の思いや本映画完成までのプロセス、作品の軸になる考え方、加えてミニシアターの大切さと、私自身も非常に熱く胸を打つお話しをしていただきました。
小林監督は下関出身です。
約20年ぶりの故郷への帰省とのことで、小林監督は今回の映画『水平線』を製作されたことがやはり契機になります。
その流れの中で当方は上映を決めたことで、様々な方々の思いや感情にも影響を与える機会を提供できたのは、大変嬉しい出来事でした。改めて場所についての価値や文化芸術振興への思いを強く感じています。

ここで、これまでシネマポストで催された舞台挨拶を直近から振り返ってみたいと思います。

2024年2月17日『わたしたちの国立西洋美術館』
下関市立美術館学芸員・渡邉祐子さんゲストトーク
学芸員の渡邉さんからは中央も地方も仕事の過程と問題は一緒だと…印象的でした。
2024年2月3日、4日『誰かの花』
奥田裕介監督ご来館
奥田監督からは、あいまいさを許容する意味、様々な視点、重層的ドラマ構造についてお話しいただきました。今だに再映して欲しいお声をいただく『誰かの花』です。
2023年10月13日、14日『遠いところ』
工藤将亮監督、キタガワユウキプロデューサーご来館
その後、大島渚賞受賞他様々な映画賞を獲得した工藤監督の『遠いところ』をシネマポストの杮落としに選んで本当に良かったと実感します。

基本、邦画作品の上映時はできるだけ映画作品についてご関係された方に舞台挨拶にお越しいただけたらと、考えております。
観客の皆さまには身近に映画についての興味をもっていただき、また制作の背景や構造に触れることで更に映画を知る貴重な機会となります。
誰でも映像を動画と呼称された名称で操れる時代だからこそ、プロフェッショナルな姿勢で製作された映画作品を手掛ける映画制作者の声を聴く意味合い、当方がご提示させていただくのは、価値としての技術、加えてものづくりへの視点へのリスペクトをぜひ共有したいということに尽きます。
それは連綿と連なる伝承されている映画制作にかける人の歴史に通じていくのです。

真剣な人の言葉は多種多様な媒体、業態に関わらず心を揺さぶるものがあります。

『漁港口の映画館 シネマポスト』ではいただいた、そうした感動をこれからも上映させていただく作品によって紡いでいけるように努めていきます。

【漁港口の映画館 シネマポスト 現在上映作品(5.18〜5.24迄)のご紹介】

『水平線』
(2023年製作/119分/G/日本)
監督・小林且弥
出演:ピエール瀧 
栗林藍希 足立智充 内田慈 押田岳
円井わん 高橋良輔 清水優 遊屋慎太郎 大方斐紗子 渡辺哲

配給:マジックアワー

主演のピエール瀧と『凶悪』で共演した小林且弥監督が、再びタッグを組んだ社会派ヒューマンドラマ。

散骨業を営む男性が、殺人犯の散骨依頼をきっかけに、震災で亡くなった妻をめぐって語らずにいた本音を打ち明ける。すれ違う親子の思い、彼をとりまく周囲、様々な感情は何処に向かうのか…


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