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18日、SSFF & ASIAトークセッション深田晃司監督が「映画と映画館の重要性」を語る

 地元宝塚では、いよいよ7月17日から宝塚歌劇の上演再開、そしてその前に宝塚ホテルの移転オープンが6月21日に迫っている。コロナ禍で延期に延期を重ねた両者だが、いよいよ!というところで、昨晩はアップリンクの元社員を中心にしたグループが実名でアップリンク代表浅井氏およびアップリンクに対しパワーハラスメント等の諸問題に対して提訴したというニュースが駆け巡った。映画館は器だけでなく、そこで働く人が非常に大事であり、それは育てていかなければいけない人材であることは言うまでもないが、その人材をないがしろにするばかりか、人権を踏みにじるようなパワハラの常態化は絶対に許されない。それと同時に、そのようなパワハラが映画業界をはじめ、実はそこら中に蔓延している他人事ではないということも肝に命じなければと思う。まずは、自分がそのような言動をしていないか省みる。自分ではコミュニケーションのつもりでも、相手には知らず知らずのうちに苦痛を与えているかもしれない。特に上の立場の人は、若い人のやる気を搾取してはいないか。コロナ禍でさらに働き方が変わってきたが、今までの負の長時間労働もしっかり見直されることを、心から願う。

 この件で、いち早く自身の見解を公表した深田晃司監督は、独立映画の持続可能な環境を整え、映画文化の多様性を支えるNPO法人独立映画鍋の共同代表として、映画業界の労働環境改善についても常に進言してきた人だ。コロナ禍でのミニシアター・エイド基金の立ち上げ人でもある一方、映画作家としても『本気のしるし』がカンヌのオフィシャル・セレクション2020に選出、オンラインの映画祭「We Are One: A Global Film Festival」では『ヤルタ会議オンライン』をなんとワールドプレミア上映と、日本映画界でもその存在感は群を抜いている。そんな深田監督が登壇するオンラインイベントが、6月19日(木)20時から、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)のYoutubeチャンネルで配信される。SSFF & ASIA代表の別所哲也さん、女優の筒井真理子さん、ユーロスペース支配人の北條誠人さんと共に、映画と映画館の重要性についてのトークを繰り広げる予定だ。当初は、ミニシアター・エイド基金を終えての話が中心になると思っていたが、昨日明らかになったアップリンクの訴訟問題についても、きっと言及するだろう。その前のカルチャーを守るというトークセッションでは、映画業界がメジャーとインディペンデントの二極化している状況を、お互いの壁を取り払い、今は一枚岩になる時と訴えた深田監督。明日のトークで、今まさに起きていることへの意見を期待している。


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