カナダで就職、永住権取得が結構難しいという現実
円安に加えカナダの時給が高い、ワークライフバランスが取れていて安全で住みやすいので、日本を脱出してカナダに住みたいという日本人が増えているそうです。私もその一人です。しかし、私の知人にもビザ取得やカナダで働き続けるのに苦戦している、work permit が取れずに帰国した、という人はたくさんいます。
喉元過ぎて、今は永住権結果待ちの私ですが、仕事探しは大変だったことを思い出しました。ストレスで寿命が縮まった思いです。
なぜ自分が就職できて、永住権の申請までできたかというと、
1.運
2.カナダで需要の高い資格があった
3.日本で看護師の経験があった
この3つがポイントだったと思います。
カナダでヘルスケア分野の資格を取ることは英語のハードルの高さや資金面から至難の業ですが、介護なら可能です。
私はStudy permitでカナダに滞在していたので、カレッジ卒業後に働けるビザがありませんでした。なのでLMIAをとってビザをサポートをしてくれる雇用主を探す必要がありました。ヘルスケア系のカレッジだったので仕事の斡旋はありましたが、バンクーバーだと仕事は全然ありませんでした。この辺の経緯は、下記 ↓
カナダで需要の高い資格は色々あるかと思いますが、私はHealth Care Assintant(HCA)の資格をとる学校に通っていました。公立カレッジに行くお金はなく、看護師になるには英語力が足りないため、早く資格が取れて就職に結びつきそうな近道を選んだのです。この選択は正解でした。ケアギバーでの仕事探しや永住権取得に失敗しても、HCAでの道があるからです。
日本の看護師の資格は、カナダの医療現場での就職にはほとんど使えませんが、ケアギバーの仕事探しにおいて「経験」はかってもらえます。ケアギバーは足りていませんが、見ず知らずの未経験の人を雇う雇用主はなかなかいないと思います。しかも、Work PermitやPRのサポートとなるとなおさらです。
看護師資格の強みは、英語力があればカナダの免許に移行できることと(英語力があっても道のりは長いです)、看護師になれない場合でもBC Care aideに登録できるというものです。BC州で施設や公的機関で介護士として働くためにはHCAの資格をとってBC Care Aideに登録しなければならないのですが、海外で医療や介護の資格をとった人にも門戸は開かれています。
来年はわかりませんが、今はケアギバー(ケアギバーパイロットプログラム)でなくてもHCAとして施設で働いている介護士もPRの申請ができます。
つまり、
HCAの資格をとる→施設でLMIAからのWork permitのサポートをしてもらい就職→規定の期間働いてPR申請という道筋がとれます。
しかも、ワーホリでヘルスケア分野での就労ができる人は、LMIAがなくてもすぐ働けます。
普通の個人宅のケアギバーの場合は、そもそもHCAの資格なども必要ないため、働けるステイタスがあって、運が良ければ仕事にありつけますね。昔は、ベビーシッターから永住権という人もいましたよね。
そもそも、日本でも事務系の仕事に就職するのは難しいのではないかと思います。特に中途採用となると、条件は更に悪くなるでしょう。
バリバリの文系の私も、転職で苦労しました。結局、腹くくって看護師になったわけですが、この資格は最強でした。年取ってても、仕事があります。さらに、日本の看護師の資格はカナダでの就職に使えないと書きましたが、重度の障害者や重い認知症のクライアントなど高度な医療知識や経験が求められる場合は、重宝されます。
カナダで介護の仕事に従事して、永住権をとっても収入がそこまで高くないためマイホームは持てないかもしれませんが、少なくとも生活することはできます。しかも、HCAからLPN、LPNからRNも不可能ではない。若い人はチャレンジする価値はあるのではないかと思っています。