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[シマハイイロギツネ] オレンジとグレーと9月、2021年。

到着ロビーにて

2021年9月17日。
成田から14時間、ロサンゼルス。
2年ぶりの米国(本土)入りである。
鬱々とした2020年を超えてようやく帰ってきた、アメリカ。
素晴らしきアメリカ。
禍をすり抜けるタイミングでのアメリカ。
PCRとワクチン証明書を携えてアメリカ。
本来なら、普段通りなら。
それを取り戻したい一心でアメリカに飛んだ。
無論無茶を通しているのだからマスクの着用なや人混みに混じらない等欠かさず心掛けることは守る。感染云々より自分に恥じるようなことはしてはならんので守るのだ。うん。
さてそんなことを思いながらスーツケースの引き取りを待っていた。
貨物レーンのおっちゃんから「そのロードランナーのTシャツいいね!」と言われて脳がバチンと英語に切り替わる。
「あたりめーよぉ、ここに来ればロードランナーちゃんに会えるってハナシだったもん、長かったぜぇ」…と。
さてさてアメリカの土地を踏んでいるという実感が湧いてくる。
カモンベイビーアメリカ。
ハリウッド看板、ロス動物園の看板が迎えてくれる。ありがたい。

ハリウッド看板
かけっこ組が好きならおいでよロサンゼルス動物園

入国審査をするりと抜けてタクシーで拠点であるグレンデール(ハリウッド山北東)に向かう。
タクシー、駐車場までは遠い。そして迷う、本当にその道で正しいのか。

日差しの強さと乾いた空気。悪くはない。40分ほどでホテルに着く。
あぁ、2年前行ったホテルと同じだ、看板こそ変わってるが…いや、内装も随分変わっている。片方は壊れ、もう片方は反応の悪いエレベーターも新しくなっている。なるほどなるほど。

さてチェックイン。
早口で訛りのあるえいごでまくし立てられるけど書面にサインし、ホテル宛てに送った荷物を受け取り(先に米amazonである程度のグッズを購入しておいたのだ)、部屋に向かう。
ありがたいことに部屋は広い。
浴槽はある、嬉しい。
さてそういった楽しみは程々に、ロサンゼルス動物園に向かう。
その時点で12時半、充分時間はある。uberで$10程度の距離だ。
さっと行ってこよう。

そんなわけでロサンゼルス動物園
止まっているプロングゴーランド

閑散としていた。
メリーゴーランドも止まっている。
ペプシを買おうとレジで待ってても誰も出てこない、むむ。
やはりまだ観光時期ではないのか、となど思いつつ必要な子を見て回る。
イメージとしては多摩の2倍の広さで、多摩と同じような傾斜が続く。
ぐるりと外周を回り、下に降りていく。
カリフォルニアアシカ、アメリカワニ、プロングホーン、ロードランナー、オオカワウソ…オオカワウソいないな、どうしたレイアウト変わってるのか。あとサーバル、サーバルがいない。
オオミミギツネ…なんとなく理解した。犬猫猿は感染を避けるために下げている可能性があるのだ。

オオミミギツネ舎、規制中。

むむ…暗雲。
これから先のことに不安がぎゅっと上がってくる。

もし仮に次の目的地に辿り着いたとして、会えないんじゃないか…という不安。

いやもうスケジュール組んであるし、向こうの動物園ともコンタクトを取ってある。ここまで来て出ねえわけねえだろう…信じるしかねえ…とまあそんな感じで心の隅に片付ける。

おもち
プホホ
ヤマバクちゃん…

あー、あとヤマバクちゃんのケツで粘る。
そのぐらいで大体目標は達成したのでホテルに戻ろうか。
そうそう、ショッピングモールに行こう。
生活用品の買い出しと服とお酒となんかいろいろの買い出しに。
今年はほぼ動物園に行ってないので足がガタガタだ。
随分衰えた。困ったもんだ。

日本人は米を食いたい。
ファストフード店のようである。

まずは軽く食事を取ろうと目に付いた吉野家。牛丼である。
ギョクも紅ショウガも味噌汁もない、代わりに7upがある。
あー、うん、まぁ、うん牛丼の味だと思った。
あとはショッピングモールをぐるぐる巡回。特に目的の物なんて無い。
シャンプーと歯ブラシ、のど飴、ビーフジャーキー、プロテインバー、モンスターエナジー、あとビールなど。
水とペプシは帰ってきてからコンビニ兼ガソリンスタンドで買おう。重いし。
しかしやたら足が痛む。と目に付いたのがマッサージチェア。

歩き疲れたところを狙ってくる

3分で1ドルかぁ…と思ったときには座っていた。
脚を執拗に揉まれ、気がついたら何枚も札を機械に食わせていた。抗いがたい。
はぁー。ありがてえありがてえ。

targetとかいうどこにでもあるマーケット
タクシー待ち

てなわけでホテルに戻ってきた。

あぁ、ホテルは感染予防が徹底されており、一度使ったボールペンは使用済み箱に戻し殺菌するようだ。すげえなあ。
それから日没を眺めたあとビールを飲む。
買ってきたのは以前行ったサンディエゴのストーンIPAのスタンダード、苦味が強くIPAブームの走りになった老舗だ。今の気分と体調に合う強い苦味。

ぷしゅ

いい夜だなぁ。
夕焼けはオレンジとハイイロの混ざったキツネ色だった。
日本はいま朝の9時ぐらい。時差よ時差よ。
浴槽にじっくり浸かってから日本から持ち込んだ日本酒のワンカップと紅ショウガで眠りに落とす。長い一日であった。

夕焼けはシマハイ色

翌朝。少し喉のイガイガ感を覚えながら今日もロサンゼルス動物園。
ちょっとゆっくり目。
今日の目的はそれほどでもないんで程々に、しかし昨日とは比較にならないぐらい混んでるけど何があったんだ…と思ったらああそうだ、今日は土曜日(時差)か…昨日は金曜日…そりゃ平日だもんなあ。

賑わっておる

しかし昨日と差がありすぎる。
人がごっちゃりしてるしちゃんとメリーゴーランドも動いてる。
飯食うところ混んでるし土産屋は混んでるしなんかもうどうにもならん。
やれやれ困ったぞペプシもアイスも買えない。
まぁ賑わってるのはいいと思う。
オオカワウソは南米館で見つかった。良かった良かった。

トグロを巻くやべーやつ
ジャガーさん
模範的ミーア先生

あとはひたすらにヤマバクちゃんのケツを撮ったり今日もなんだかモチモチしているロードランナーちゃんを撮ったり適当に、にしても結構歩いた。ようやく記憶から地図が出来上がった。
とにかくもう、まぁ、充分だろう。

酒場の賑わい

あとは適当に地元の酒蔵行ってビールを頂きまして、日が傾きだした頃には帰ることに致しました。GOLDENROAD BREWING。ここはなかなか強くて太いIPAを出してくれるんだ。犬(オオカミです)の年齢でグレードが変わってくる、多分。
一番強いのがウルフマザー、今回は出してなかったのでウルフパップ(シベハスに見える)を少々、あと缶で持ち帰り。

わんわん

明日が本番、これからまた拠点移動があるので荷詰めをしなければならぬ。
朝も早いしもう寝てしまうのですよ。
ビールでも飲んで…バキッ!…?冷蔵庫の把手が!?
このレトロアメリカンな冷蔵庫、よく見たら把手がダミーじゃねえか!
あぁ、失敗した。どうすんだこれ。
マジで焦ったけどガソリンスタンドで瞬間接着剤を買ってきて事なきを得る。
バレなきゃいいけど…もうちょっと充填しておこう。ちゅー

翌日。さて今日はアムトラックでいよいよサンタバーバラへ移動。
…の予定だったんだけどギリギリになって電車の不都合で途中まで(と言うか行程の7割を)バスで移動することになる。
ややや困った。
流石に代替便と言うことだけど若干接続に不安が…まぁ大丈夫だろうな、と思いながらも心が焦る。

クソデカバス

まぁそうだなぁ、仕方が無い。
陸路で行く手段なんて限られてるしなるようにしかならないのだ。
本当ならゆっくり電車旅を楽しむかって所だったのだけれども。

不通区間を跨いで乗り換え
アムちゃん

乗り換え、本来乗るはずだった電車へ。
途中でチャネル島行きの船の看板が見えた。ギチュネが近づいている。

サンタバーバラ駅

サンタバーバラに着いた。
やーもうなんだかとんでもない長旅であった気すらしてくる。
とりあえずホテルにチェックインしよう。と思ったらまだ入れてくれなくて仕方が無いので荷物だけ預けて動物園へ向かう。

モーテルと言えばインキー

モーテルである。動物園から徒歩10分の、あと安い。
というか安いホテルがないのだ。
そして安いとは言ってもモーテルでも結構値が張るのだ。何なんだろうなぁ。

町の雰囲気はハワイの海岸に似ている。なんとなく田舎町である。
コンビニも無いな。まぁでも探索の余地はある感じ。
そんなことより動物園に行こう。
レンズバッグ(と言っても頑丈な下足袋である)に装備品とカメラだけ持っていよいよ動物園に。

サンタバーバラ動物園メインゲート

ここで先ほど出た不安がよぎる。
もしかしてギチュネに接触できないのではないか。

どうにもマイナスに考えすぎる。
ともかく行こう。さてゲートだ。
ここで一つ問題があって、感染対策で事前に予約が必要なのだが、事前に入場券を買うにも日本のカードが使えないのだ。仕方が無いので動物園に事前に確認を取り、口頭で予約を貰ってきた。

事前準備がとにかく必要なのだ。

なお実際メールでのやりとりが出来るのは日本時間での早朝に限られていた。
とにかく時差が問題である。やれやれなのだ。
さてそういったやりとりがあった事を伝え(窓口でも日本のカードは使えなかったので現金で支払い)さてようやく園内へ。

目的の場所ははっきりしている。
まっすぐ山の方に向かい、建物が見えたら左折。
トイレの横の道を抜ければギチュネがおる。心がはやる。もうすぐだ…いた!

アッッッッ

ちっちゃい!いや想像していたよりも遥かに小さい!

黒いしっぽのような物がにょろりと動いている。

小さめの小型犬といった感じだ。

めちゃくちゃ可愛い。心が追いつかない。
なんだこの可愛い生き物は!これがシマハイか!シマハイイロギツネか!

かわちい
めっちゃちっちゃい
ふふふ

ハッハッハッハッちょっと落ち着こう。一枚バシッと写真をキメる。
それから深呼吸をする。キツネに出会えた幸せをかみしめるのである。

なかよし
網を食って白ボケたりするのちょっと辛い
ふふふ
シマハイ板
サイズ感は成人男性の靴ぐらい

可愛い。めっちゃ可愛い。
よしよし、少し落ち着いたので地形の分析をしよう。

展望側
遊歩道側

まずキツネは斜面に設けられた地形にいる。
観察できるのはそれを見下ろす高台と、それを見上げる遊歩道である。
水平が取れない。必然的に撃ち上げ、撃ち下ろし、遮蔽物狙いになる。あと若干遠い(いや遠くはないが標的が小さすぎる)。
木がぽつぽつ立っており、鳥の巣みたいな小屋、ハンモック、あとなんかシマハイを乗せる板がある。地面には犬小屋があるが垂直に見下ろす方になる。

シマハウス

キツネは二匹、ルイスくんとクラークくんだ。
二人は仲良し。しゅりしゅりしている。
あと大体寝ている。いや寝ていても可愛い。
時々起きたりお互いにちょっかい出したりするのも可愛い。
とにかく可愛いのだ。

ちゅりちゅり
ちゅり…
あにゃにゃにゃ

それよりも傾斜のせいか視線が合わない。うーん悩ましい。
さて2時間ぐらい粘ってキツネ達が起きないぐらい深い眠りに入ったと感じたのでその場所を後にすることにした。大満足であった。それで大体午後3時ぐらい。

とぐろ巻いたら起きない

あとはゆっくり園内を見て回ることにした。
いろいろな個体を抱えてるけどシマハイの感動が強くてなんだか薄味に感じてしまう。
極めて普通の小規模な動物園であり、家族連れが遊ぶような広い公園でもある。

遅めの昼食を取る。チリドッグとポテト、そしてビール。ありがたい。
ちなみに土産物屋ではシマハイぬいぐるみが枯れ果てていた。おのれお前達。
やー、いやまぁ、満足した。明日は朝からだ。

モーテルに戻って荷物を下ろし、日が傾きかけているなか周囲の探索に向かう。

ファーマーズ・マーケットとドラッグストアがある。
地の物っぽいビールを見つけたので購入。
お買い物は楽しい。地域性がめっちゃある。
まぁ食材ばかりなのでそのままで食える物があんまり無い。
大分歩いたところで日が沈んできた。それでも足取りは軽い。
日本は…丁度昼間か。満月が煌々と輝いている。

サンタバーバラ産ビール。
美味かったので今度行くときは蔵に行ってみようと思う。

しっかり写真のバックアップを取って、シャワーを浴びたりパンツを洗ったり、テレビを見つつビールを飲みながら、あとなんか仕事のメールとかを見て少し作業を(地球の裏側は陽が出ているのだなぁ)。夕飯兼夜飯はスナック菓子少々、どん兵衛。

ベッドとシャワーという最低限

翌日。寒い、空気が乾いてる。疲労が抜けていない。
うーん困ったぞ。
動物園は時間帯で予約しているので遅刻するわけには行かないけどスロースターター。午前9時に間に合えばいい。なんたって徒歩距離なのだ。もたもた。
寒暖差あるんだもんなぁ…明日はTシャツを重ね着しよう。
なんか暖房が焦げ臭い。

おはようございます

さて、その日もシマハイでした。
シマハイが起きる頃に動物園に行き、シマハイを眺め、
シマハイが眠ったら降りてくる。
あと園内をぐるりと回り大雑把に写真を。
シマハイぬいぐるみがそろそろ入荷してない?とか訊いて怪訝な目で見られたり、軽く食事を取り(芋多めである)、もう一度シマハイ山に向かったり(午後過ぎると大体寝てる)今日の所は早めに撤退。シマハイ看板を探す。ついでにシマハイ車を見つける、おお。

当時唯一のグッズ
シマハイ車
園ロゴのシマハイとハゲワシ版
レアなので探してみよう
あにゃー

ホテルに戻ったのは午後5時だったけど、なんかホテルの無線使えない。どうなってるのー?って対応を待つがいつの間にか直っていた。
夜飯は何食ったか忘れた。イチゴ味のプロテインバーをビールで流し込んだ気もする。

フルルビール
シマハイぬいぐるみ枯れてるショップ

ここでの三日目、滞在が終わる。チェックアウト、荷物はモーテルに預ける。
さてさて、最終日だというのに代わり映えしない。
シマハイ一本を今日も絞る。
せっかくなんでビデオも撮っておこう。
満足した。

張り込んでも飽きない、可愛いしめっちゃ動くからなあ。
動かないときは本当に動かないのだが。
昼飯になると飼育員さんの方のドアが開き暫く留守になる。
で園内を巡ると帰ってくる。繰り返しだ。すっげえ撮ったなぁ。

シマケツ

そんなこんなで今日は終わる。
預けていたスーツケースを引き取り、午後4時には駅に。
出発は6時なんで少し時間が余るけどまぁ待つ分にはどうにでも…と思ったけどどうにも電車が遅い。
窓口で訊いたところ前の一本が遅れてるから後続も遅れているとか。

再び駅舎
ひたすらぼんやりと電車待ち

あー、そういうもんだよ、そう言う国なんだよここは。

じゃあその遅れてるって言う前の電車に乗せてくれるようお願いする。
それで出発は7時。2時間半で飛行機が11時だからギリかぁ逃すかどっちかぁ…てな具合。
日本みたいに規則正しく電車が来るのがかなり特殊なのだ。

ロサンゼルス空港ターミナル

到着は10時を少し前。
タクシーに乗り飛行機のチェックインに駆け込み。
30分前だから本当にギリギリのギリ。飯食う時間もねえ。
とりあえずコーラで糖分を取りシカゴに到着。
機内で朝までぐっすりでそこから乗り換え。
朝の6時(時差が3時間あるので実際飛んでたのは3時間ぐらいだろう)にようやく開いた店で買った味のしないヨーグルトをモチモチ食いながら飛行機を待つ。

シンシナティ・ノーザンケンタッキー空港
フィオナ姫
ケンタッキーといえばバーボン

シンシナティへ。
どうにもこの辺の記憶が曖昧である。機内で再び眠りにつく。到着。
困った、雨ザーザーだ。荷物を引き取り市内へ。
午前11時ぐらいだろうか。
ホテルには早く着いた物の、チェックインが出来ないとのこと。
30分ほど待ってくれればクィーンのダブルが開くけど、って言われたので待つことにしよう。
以前定宿にしてたホテルが潰れたんでより動物園に近く、あとちょっと広めでお値段高めのホテルにした。それでもバーバラのモーテルの方が高いんだよなぁ。
ありがたいことに浴槽も電子レンジもある、初めてだ。そして広い。後半は少し奮発しておくのが長く旅を続けるコツだ、ほらベッドも柔らかい…zzz

快適なお部屋

眠ってしまった!
どういうことだ、4時間も経過しているではないか。
どうしよう、雨も降っているし。
でもなんとなく動物園に行かねばならぬ。
雨はまだパラパラと降っている。
夜行性館をちらっと覗く。

アードちゃん
スナンコ

アードちゃんだ。
俺がいない間元気にしていたか、少し痩せたか?
可愛いのう可愛い。本当にそれぐらいだ。
あとマーサさんのお墓に行く、おや新しくカンガルー山が出来たのか、しかしまぁ雨がそうだし、人はいないなぁ。寒い。サファリゾーンまで行く気力が無い。
長袖のパーカーを買う。
土産屋は特に増えてるものなかった。それだけで、あぁもう閉まるから帰ろう。

雨の園内
新設されたルーバレー
リョコウバト廟

どうしたもんかね、腹減ったな。ありがてえ電子レンジ。
レンジでチンする麻婆豆腐と白米で夕飯を。
あとそうだ、ハードロックカフェが新しく出来たから行こう。
本当は去年、行くはずだったんだけど状況が許さなかった。
ハードロックTシャツを来て「OSAKAから来たんやで」(東京人です)とアピールしつつタンブラーとTシャツを購入。

ロックだぜぇ
噴水広場
みんみーを崇めよ

飲んでくか、と思ったけどいまいち落ち着かなかったので別の場所へ、噴水広場にあるバーで一杯…と思ったらそこは潰れていた。
なんてこった。
ポツポツの雨の中噴水を眺めていた。
厭になるなぁ世界。
仕方ない、部屋飲みだ。
近くにあるマーケットで7upと水、チョコレートなどを購入、あとビール。
部屋に戻ってそういえばホテルの前にフライドチキン屋があったな、行ってみよう。あぁ、いいねえ、地元の大学生が集まっている。
チキン・フィンガーを半ダースとコールスローをダブル。
いいんじゃねえか部屋飲みって。はぁ落ち着く。

嬉しいこった、随分変わってしまった感じがするけど前に来た町に戻ってきた気がする。

チキンとビール
ハードロックカフェのタンブラー

あ、このチキンのソースうめえなあ。なんかもうこれだけでビールが進む。
ちょっと今日は飲むぞって気分で主食副食炭水化物を抜いたけどポテトも合いそうだ。ありがたいありがたい。
少し気分の上下差もあるけど今日は移動日だと考えればまぁ誤差な具合、良かったことにしよう。ぐっすり眠る。

シンシナティ動物園

翌日。快適な目覚め。
さて今日一日頑張るかぁ。
年パス特典のアーリーエントリーでダッシュで夜行性館に吶喊するけどあれ?開いてない。看板には午前10時に開きます、と書いてあるけどこれは今までだとアーリーは無視できてたような。
いや、それとも本当に10時に開くのか?
あぁ、予定通り10時に開いた。
すると11時のチーターランの時間とカチ合わないか?と思ったけどうーん、おや明るい。
ここにはアードウルフ、スナネコ、オセロットと抽選でレアPOPのマーゲイ(確率1%未満)、ビントロ、クロアシ、スナドリ、ヘネック、ジャコウネコ、ナミチスイコウモリがいる。
さてさてこれを昼環境で見られるタイミングを知るのに何度も通った。
初めて撮った写真なんてド暗環境だ。次の旅で強補正掛けることを覚えた。その次の旅で偶然にも飼育員さん入りで自然光で対面することができた。その次に来た時にはアーリーで入ると灯りがついているようになってた。

アードちゃんアードちゃん
控えめに可愛い
真っ黒おめめかわいい
お団子になるの可愛い

ようアードちゃん。
本当に可愛いな、お尻が小さくて。あと大体寝てる。
寝ていても団子になったり姉弟でスタックしてたりするのが本当に可愛い。
スナンコは日本ではメジャーになったけどやっぱりここの個体が一番可愛いと思う。
あとオオミミちゃんは夜行性館に移籍になったようだ。でも姿が見れない。移ってきたばかりで出たり出てなかったりなのか、看板も出てないし。うーん。

美スナ
ここには2個体
クロアシネコ
最小の猫
フレンズ化してない
へネック
ジェネット
よくわからない
なみちーー
(写真は2019年)

夜行性館が消灯するまでひとしきり眺めて満足した。
通常のコースならここからキャットキャニオンに行くけど一旦戻ってカンガルービレッジに行く。新しく出来た施設だしね。うんカンガルーだ。ペチペチ。満足した。

コガタペンギンのフェアリー!
新設のペンギン島

あとペンギンだ、コガタペンギンにも広いスペースが与えられてヨチヨチ歩いてる。フレンズ化は!
あー、うん、さーて今日は…そのまま下ってマーサさんのところから下回りで一周しよう。
一番下まで着いた頃には腹が減ってたのでシンシナティ・チリを食べる。
何度も通ってたけど実際食うのは初めてだ。

美味くないわけがない

おや美味いぞ、見た目ミートソーススパゲッティのような物だけどなんか微妙に違う。チリが主役、濃厚なチーズが支え、スパゲッティが喉を滑らせ、生のタマネギがアクセントになっている。うまい。ふう落ち着いた。

これからどうするかなぁ。
登ってくコースはホッキョクギツネ、ホッキョクグマ、それとケープ、こども動物園へ行き更に横道の離れに向かいメキシコオオカミ、コツメカワウソ、それとシマナシハイイロギツネ。なんかクチャって顔してる。あんまり愛嬌がない。もうちょいサービスしてよ。

自分の可愛さわかってる顔
ケプ子ハウス
けっぷっぷー
水中飛行
シンシナティと言えばレッパン
日本平のホーちゃんリーちゃんはここの血統
ルルちゃん
AWD
カバーん
シマナシハイイロギツネ
見た目は殆ど同じだがサイズが違うフォーク
くわしくはググって

さて逆ルートなんでそのままサバンナ、ルルちゃんとかライオン、ミーアとあとフィオナ姫に謁見してぐるり回ってライオン、そして戻りルートで夜行性館に再び、それから虎ゾーン。まぁ大体満足した。午後3時頃には撤退して6時まで仮眠。まだ日が出ている。

ヤギ
ヤギハウス
だらけるライオン
再びレッパン
とら
がお
流し目ユキヒョウ

飲みに行こう。
何度か行ったことある醸造所で、シンシナティ動物園とのコラボビールなど出してたLISTERMANN BREWINGに行く。
渇きを潤すべくキレのあるペールエールを飲み干しながら、季節醸造のダーク、「ユニバーサル・エリクサー」を頂く。
ソフトな苦みのあと猛烈な甘みとうま味。
なんだこれは。脳をガツンと揺さぶられるエナジーだ。これはちょっと凄い。
醸造工程で果実やキャンディや生薬を混ぜ込んでいるのか。
それから設立13年記念のthe XIII。
とんでもねえビターだ。苦いだけじゃない。
これもなんか優しさと生命力に溢れる。
とにかくなんていうか説明しにくいが素晴らしい。お土産に持って帰ろう。
いや良かった。余韻に浸りながらジュークボックスでテイクオンミーを掛ける。
鈍った頭で聞こえるノイズが心地良い。
あぁ、そういえばようやく日が沈む。
体をぽかぽかさせながらホテルに戻る。

なんだこれは
生命力溢れるビター

落ち着いたら空腹が襲ってきたので昨日と同様ホテルの前のチキン屋に行く。
チキンサンドにしよう。なんか随分気に入っちゃって。
それからまた、ビールを飲みながら、地産のビールを2種類ほど。
あぁ、悪くないなぁこれは。これも買って帰ろう。満たされて眠りにつく。上々である。あぁ、今日もちょっと飛び込みで仕事が入ってきたので程々に処理。テレワーク?ワーケーション?って奴だな。うーんまぁ回線遅いけどね。

今日はがっつり

3日目、最終日。
今日も夜行性館に突撃。
アードちゃんいいよアードちゃん可愛い。
3年?4年前か、知識もそんなに無いまま飛び込んであまりの可愛らしさに頭ぶん殴られて。それから毎年、去年はこれなかったけどそうだよようやく来れたんだ。俺はやっぱアードちゃん好きなんだなあ。撫でてえ。ワンワンだからねえ。時間いっぱい愛でる。今日で最後なんだ、また暫く来れない。だから精一杯愛でる。出会えた奇蹟に感謝だ。無慈悲に消灯されるまで側にいた。
そういえば最後までオオミミちゃんは出てこなかったなぁ、まぁ多少の混乱があるのは仕方が無い。今回はたまたま会えなかったってことにする。

可愛いのう
オオミミギツネ(写真は2018年 展示場所は異なる)
ダブルジャスティス

いったん外に出て、ホップ!カンガルービアーで酸味の強い桜色のエールを飲む。いや余韻を噛みしめるのはあとだ、まだ滞在時間が残っている。
あ、そうそう2周年記念ガチャ引かなきゃ(日本は丁度零時)…とさてさて、もう少し歩ける。今日は順路通りに。

いいセンス
最後に暗所アードちゃん
また来るからね

ただ問題が、今日はVIPデー、いわゆる寄付程度じゃないレベルの出資者とも言えるファンドレイザー限定のパーティがあるのだ。
俺みたいな一般会員は午後2時から追い出しが掛かってしまう。
なので駆け足でざっくざっく回る。追い出しのギリギリまで粘って夜行性館で最後までアードちゃんの側で粘って今日は終了。

パーティの準備

でもまぁ3時だもんなあ。スーパーマーケット、それとドラッグストアーに行こう。ホテルの横にもあるけど品揃えが段違いなんだ。お寿司を買います。日本食恋しくてなあ。アメリカン寿司だけど嫌いじゃないむしろそっちの方が好き。

シンシナティ大学
構内をちょっと見学
地元のマーケット
食料品に肉野菜パン惣菜なども豊富
寿司を補給する
クリスとレムス(犬とチーターの兄弟)のグッズもありがたい

あとなんかビタミン剤やら頭痛薬やら買って、部屋にあるビールも補充分買って、あとさっきのホップカンガルーで品切れだったIPAも買って、ちょっとした大荷物になりながらホテルに戻ってくる。異国の生活は楽しい。あーでも今日までかぁ、そんな気分になりながら荷物を整理する。帰らなければならないのだ。鞄には50ポンドまで、タンブラーに瓶ビール、まず割れ物をTシャツに包み、瓶ビールをワインボトル用プチプチに包み、缶ビールは中で暴れないようにぎゅうぎゅうに縛り、その隙間にTシャツを押し込む。なんか来たときよりも増えてるTシャツ。洋書、ノーパソ、ipadは手荷物鞄に、さてこれでパッキングは終わりだ。丁度重量も50ポンド超えてない。上々。さてさて最後に残して置いた缶ビール3本で最後の晩酌だ。少し腹減ったので今日もチキン屋でチキンサンドを食う。何か中毒になるような物質が入っていないだろうか。

毎日食ってるなあ

程々に、明日は6時のチェックインなので5時にタクシーに乗れるよう4時に目覚ましを掛けて寝る。
さて問題なく起きられた。
カードキーを返却しほぼ無人のホテルのロビーでゴロゴロしつつタクシーを待つ。
順調、さてチェックイン。前回は最悪なことに飛行機が飛ばずその場で足止めを食らってしまったけど今回は大丈夫だ。

チケットを発行したらPCR検査に。
ここは飛行機とは別料金でこれまた安くはねえんだ。まぁ仕方が無い出費、自由の対価、諦めよう。20分程度で結果が出る。検査自体割と雑だったけどいいのか?あと日本語にまではしてくれないので正規の陰性証明+日本政府発行のPCR陰性報告書.pdfを自分で書けばいいとか。結構適当なもんだ。

フレンチトーストとソーセージ、たっぷりのメイプルシロップとサムエルアダムス。

さて帰路。
手続きは案外すんなりいったのでパブで朝食を肴にビールを飲む。
本当にあともう帰るだけだもんなぁ。
とまぁ、だらだら飲んでたら随分回ってしまった。
危うく寝過ごすところだったレベルで。

名物のどこ行く?看板
ペン置いてない

ねむみと疲労で少々のフラつきを覚えながらシカゴでANAに接続。それでも帰りの飛行機は14時間コースだ。そしてガラガラだ、そりゃ日本行きなんてなあ。
4人掛けのシートに俺だけ座っている。
横になって良いよなんて言われる。
いやそこまでは羽目を外せない…回りはなんかみんな横になっているんだがうーん。
流石に心が二人席デブ座りまでしか許さない。まぁいい。
機内wifiでスタ消費できるのは良いね。でまた寝ようとしたら後ろのおっさんが読書灯を煌々とさせており少し腹を立てる。どうにもならんなあ。

さて気力で何とか成田まで平穏に帰ってきた。

ここからちょっと長い。検疫があるのだ。
割と馬鹿馬鹿しいのだがターミナル内をぐるぐる歩かされて申告書・申請書を提出、PCR検査。これはGWのハワイで経験済みなんでまぁこんなもんだろうと耐える。前回よりはスムーズだ。
今回検査員が中国人ばかりであった、と言うのも主な旅客の言語である日本語・英語・中国語を満遍なく話せるのは言語能力を獲得した中国人であるのだろうからだろう。なるほど不思議な気分になった。
さて最後の手続きから30分ほど待たされたあとなんてことも無く追い出された。

おかえりなさい

人気の無い寒々とした税関検査場を抜けたらキティさんとミクさんが出迎えてくれた。
ようこそ日本、おかえり日本。
ここからは14日間公共の交通機関を使わないという決まりなので相乗りの送迎タクシーに乗る。これも二度目。成田東京間を(今回は)3人で割るので6000円程度。ややぐったりしながら気が付けば葛西の観覧車まで来ていた。

悪くない旅だったなぁ。
まだまだ不自由はあるものの、敢えて世界の不自由を味わってみるのも経験かも知れない。
家に着いた、そのまま眠る。
あと14日は外出不可。
前回はビーコンだったけど今回は外に出てないか監視の電話が掛かってくる。
まぁ、今回の旅はそんなところで。
また次に旅立つ頃にはこんな不自由さも薄れていると良い、世界に平和を。けものにさちあれ。
それでは。

2022年版はこちら。


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