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【小説】 自律心 

もし仮にこの小説を読んでいただける方がたとえば、不倫をして1年経ち、久しぶりに会話をするのであればどんなんであろうか?

元気にしていたか?
大丈夫だったか?
少しは相手を労わることを言うのではではないかと。

罵詈雑言に人間の品性がわかる汚い言葉や
差別言葉を使うであろうか 
それだけ彼、裕にとってはストレスが溜まる関係だった

と、佳世子はそう思った。
もし、病気を言わなければ差別的な言葉を言わなかったのだろうか?
錦糸町で祐は言った。
薄っぺらいからと。
まさにその言葉そのものが今裕、彼のその言葉と重なるようになっていた。

そうさせたのは佳世子なら仕方ない。 
佳世子はめちゃくちゃなLINEを
その不安定になった心を祐に当てていたから。

さぞ、辛かっただろう。

でも、本当に不倫だったのだろうか?
会う時は最大限、部屋で過ごし性行為はおこなわない
それは不倫している側が提案してくるモノだろうか?

書いては消して
書いては消して
パズルは完成したからもう消さないことにする

本当に佳世子は不倫などしたことはなかった
祐に出会う前までは•••。

でも、何ヶ月してからか佳世子は
ある出逢いをした。

それが彼、そうMと呼ぶことにしよう。
Mに出逢い初めての不倫を経験することで
祐とのことが不倫ではないと悟った。

不倫もいろいろな形があるだろう。
未婚の恋愛のようにいろいろな恋があるように。
でも、明らかに祐と佳世子は違う

それはMとの関係でわかった。 
佳世子とMの出逢いもまた銀座だった。
 
彼と過ごした感覚で
祐とは不倫ではないと教えてくれた時間だった 


祐とのLINEは佳世子が酷かったからわかるけど
よく我慢していたと思う、
ある事を隠すことで必死だったのかも知れない。

でも、本当の不倫をMが教えてくれたことで 
祐とのことが
佳世子の心に深くて暗い闇ができたことがわかった。

Mとの時間は会ったらとても楽しく
行為だけではなく
佳世子が行きたいところ、食べたい所に連れていってくれた。

もちろん佳世子もMが行きたい所を聞いてみたりしていた
それこそが不倫だった




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