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【韓国ドラマ】『スイッチ』詐欺モノ+検事モノ+入れ替わりモノ? 無茶だけどついつい最後まで見ちゃう

1話40分程度の全25話で、全体は長いといえば長いけれども、1話が韓国ドラマにしては短い方だし、各回の終盤にフックがあって、つい次も見てしまう感じのドラマです。(ちょっと調べてみたらそもそもは全16話らしい。切るところを変えたのでしょうか)

とは言え、実は一度中断していました。
たぶん何かの狭間に見ていて、他におもしろそうなのが始まって、そっちに行ってたのかも。そしてまた狭間にふと思い出して、続きから最後まで見ました。

タイトルにも書きましたが詐欺モノと検事モノの合わせ技で、悪を仕留めるために詐欺を使う、という内容。さらに詐欺師と検事が入れ替わるのですが、これは入れ替わりモノといっても、不思議な現象などで中身が入れ替わるのではなく、二人がたまたま瓜二つだったので入れ替われた、という、中身が入れ替わるのよりは現実的だけど、やっぱりありそうもない話ではあります。なので、まずはその前提を受け入れる必要がありますね。

全部見終わってから調べて知ったのですが、主人公の詐欺師サ・ドチャンと検事ペク・ジュンスの二役を演じたチャン・グンソクさんは日本で人気のある俳優だそうで、そういえば私も名前だけは聞いたことがありました。

仕留めるべき悪のボス、クム・テウンに、韓国ドラマで多くの悪役を演じているチャン・ウンインさん、サ・ドチャンの詐欺チームの年長者“ポン監督”に、同じく多くのドラマで個性的なアジョシを演じているチョ・ヒボンさんが配されています。
チャン・ウンインさんは悪役として本当に頻繁に見かけますが、本作のように主人公に対抗する役として最初から最後まで重要な役割を担っているドラマは、私がこれまで見た中ではなかったように思います。

詐欺モノって基本的におもしろいですよね。自分が詐欺られたらたまったものではありませんが、あくまでもフィクションとして、若干無理があるような話も受け入れつつ、特殊な世界のプロの仕事を見て楽しむ。

本作では、悪の方も簡単には騙されず、色々仕掛けて来ます。
そして、韓国ドラマらしく、人間関係がかなり絡み合ってるんですよね。構図が単純じゃない。この「人間関係が複雑」というのが韓国ドラマをおもしろくしている重要な要素じゃないかなと思っています。

本作では、検事が悪のボスを捕まえたい、という大筋がまずあって、そこに検事と詐欺師が入れ替わるというギミックがあります。入れ替わったまま詐欺師が悪ボスの逮捕に協力する理由が、司法取引とか何か弱みを握られているとかだけだと、ちょっと弱い。そこを詐欺師の過去の出来事・因縁で補強しているんですね。
そういう“補強”を、悪の集団の方にも、詐欺師のチームの方にもちゃんとしてあって、それがリアリティというよりも“真実らしさ”みたいなものを生み出している。ストーリーや個々のエピソードや人間関係が多少ファンタジックでも、“それはそれ”として見ていられるのは、その“真実らしさ”みたいなものがあるからなのだと思います。(あまりにもあんまりなのもなくはないでしょうけれども)

詐欺モノとしてはこちらもおもしろかったです。

「詐欺で納税させる」ってすごいアイディアですよね。笑

意外な取り合わせで視聴者の興味を引き、引いた興味を継続させるような物語の補強の仕方を知っているのが韓国ドラマという気がしています。

そうそう、悪の一味の一人、チョ・ソンドゥ(別名パンパンウォ)を演じたクォン・ファウンさんがなかなかよかった。一見チャラくて軽いけれども切ない役回りでした。
(『SKYキャッスル』にも出ていたらしいけれども覚えていない…)


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