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【シエルの注目映画】2021年11月公開作品

11月も3分の1終わってしまいましたが、11月公開で気になる作品をピックアップしてみました。

『花椒(ホアジャオ)の味』(11月5日公開)

2019年製作/118分/G/香港
原題:花椒之味 Fagara
配給:武蔵野エンタテインメント
監督・脚本:ヘイワード・マック
製作:アン・ホイ ジュリア・チュー
音楽:波多野裕介
出演:サミー・チェン、メーガン・ライ、リ・シャオフェン、リウ・ルイチー、ウー・イエンシュー、リッチー・レン、ケニー・ビー
公式サイト:https://fagara.musashino-k.jp

お互いの存在を知らずに育ち、父の葬儀で出会った三人の異母姉妹。
父の火鍋店を継ぐことになり、姉妹の絆を感じながら、助け合っていく――。
家族と向き合い、自分自身を見つめ直して生きる、三姉妹の癒しと成長の物語。(公式サイトより)

余談から入りますが、花椒が大好きです。麻婆豆腐にはたっぷりかけます。火鍋は食べたことないですが、ちょっと前に「日本で火鍋は流行る(流行らせる)」というようなニュースか何かを見ました。中国(だか香港だか台湾だか)のチェーン店が日本に出店する話だったような(うろ覚え)。中国ドラマ『理性的な人生』にも火鍋を食べるシーンが出てきます。主人公のシェン・ルオシン(チン・ラン)が辛いもの好きなんです。

本作は別に料理の話ではなく、やっぱり家族の話なのでしょうが、三人の姉妹がそれぞれ拠点にしていた場所、香港、台湾、中国を象徴する、別の話が背景にあるのかもしれません。

『これは君の闘争だ』(11月6日公開)

2019年製作/93分/ブラジル
原題:Espero tua (Re)volta
配給:太秦
監督:エリザ・カパイ
製作:アリアナ・ジェネスカ
脚本:エリザ・カパイ
撮影:エリザ・カパイ ブルーノ・ミランダ
編集:エリザ・カパイ ユリ・アマラウ
音楽:Decio 7
公式サイト:https://toso-brazil.jp

2015年10月、サンパウロの高校生たちが公立学校の予算削減案に抗して自らの学校を占拠し始めた。この運動はブラジル全土を巻き込み、翌月には200以上の学校が占領されるまで発展、ブラジル社会で高校生たちによる大きな変革が起きようとしていた。(公式サイトより)

激動の2010年代ブラジル社会を学生たちの視点から描いたドキュメンタリー。
トレーラーを見る限り作品のテイストはポップな印象を受けるけど、内容はシビアなはず。急速に右傾化したブラジル社会は、今の日本にとって他人事ではないでしょう。

『リスペクト』(11月5日公開)

監督:リーズル・トミー
製作:ハービー・メイソン・Jr. スコット・バーンスタイン ジョナサン・グリックマン ステイシー・シェア
製作総指揮:ジェニファー・ハドソン、リーズル・トミー、スー・ベイドン=パウエル、アーロン・L・ギルバート、ジェイソン・クロス
出演:ジェニファー・ハドソン、フォレスト・ウィテカー、マーロン・ウェイアンズ、オードラ・マクドナルド
公式サイト:https://gaga.ne.jp/respect/

noteには書いていないのですが、アレサ・フランクリンのドキュメンタリー『アメイジング・グレイス』は観ています。

この時、父親も登場しますが、若干違和感を感じました。もちろん表面的には別に何もないし、この頃はもう何も問題なかったのかもしれません。でもやはり過去には色々あったようです。(ホイットニー・ヒューストンほどではないのだと思いますが)父親との葛藤に苦しむ(苦しんだことのある)スターは結構多く、ミュージシャンのドキュメンタリーなどで頻繁に見かけます。

ジェニファー・ハドソンは、生前自身の伝記映画の制作を考えていたアレサ本人から役のオファーを受けたそうです。現時点ではベストな配役です。『ドリームガールズ』でも素晴らしい歌唱でビヨンセが霞むほどでした。何よりもまず音楽を楽しめる映画だろうと期待します。

ちなみにアレサの曲で一番好きなのは『(You Make Me Feel Like) A Natural Woman』です。

『ボストン市庁舎』(11月12日公開予定)

2020年製作/274分/G/アメリカ
原題:City Hall
配給:ミモザフィルムズ、ムヴィオラ
監督・編集:フレデリック・ワイズマン
製作:フレデリック・ワイズマン カレン・コニーチェク
製作総指揮:サリー・ジョー・ファイファー
撮影:ジョン・デイビー
公式サイト:https://cityhall-movie.com

巨匠フレデリック・ワイズマンの最新作。故郷ボストンの市役所と街の姿を捉えたドキュメンタリー。

ワイズマンの作品が好きで、機会があれば必ず観ます。以前は毎年のように特集上映をやっていて旧作を見る機会があったのですが、近年めっきりなくて残念。その代わりと言ってはなんですが、新作は割とすぐ観られるようになっています。またレトロスペクティブ定期的にやってほしい。

これまで観た中で一番好きな作品は『ボクシングジム』(なのにそれについてはどこにも何も書いてない)。いくつかの作品についてブログに書いています。(読み返さないとどんなことを書いたか覚えていない…)

『恋する寄生虫』(11月12日公開予定)

2021年製作/99分/G/日本
配給:KADOKAWA
監督:柿本ケンサク
原案:三秋縋
脚本:山室有紀子
出演:林遣都、小松菜奈、井浦新、石橋凌
公式サイト:https://koi-kiseichu.jp

極度の潔癖症で人と関わることができずに生きてきた青年・高坂賢吾。
ある日、見知らぬ男から視線恐怖症で不登校の高校生・佐薙さなぎひじりと
友だちになって面倒をみてほしい、という奇妙な依頼を受ける。
(公式サイトより)

『恋の病〜潔癖な二人のビフォーアフター〜』みたいな感じかと思ったのですが、トレーラーを見ると全く違いますね。『恋の病』は、一見軽くてポップな印象を与えながら、強迫性障害の二人の恋を通して「恋とは何か」という問題に迫っていました。本作の主眼もおそらく同じところにあるのだろうと思います。あと「普通」というところから少し外れてしまった人たちの苦しさとか。

『COME & GO カム・アンド・ゴー』(11月19日公開予定)

2020年製作/158分/日本・マレーシア合作
原題:Come and Go
配給:リアリーライクフィルムズ、Cinema Drifters
監督・脚本・プロデューサー・編集:リム・カーワイ
撮影:古屋幸一
出演:リー・カンション、リエン・ビン・ファット、J・C・チー、モウサム・グルン、ナン・トレイシー、ゴウジー、イ・グァンス、デビッド・シウ、千原せいじ、渡辺真起子
公式サイト:https://www.reallylikefilms.com/comeandgo

大阪《キタ》の古びたアパートで発見された老女の白骨化死体。
平穏そうに見えた下町に突然起きた事件。
その周辺を行き交う様々な国籍、人種、言語の人々の3日間で見えてきたものとは… (公式サイトより)

出身もバックボーンも様々な人々の群像劇。多分私の好物。

『JOINT』(11月20日公開予定)

2020年製作/118分/G/日本
配給:イーチタイム
監督:小島央大
脚本:HVMR
エグゼクティブプロデューサー:キム・チャンバ
撮影監督:寺本慎太朗
出演:山本一賢、キム・ジンチョル、キム・チャンバ、三井啓資、樋口想現、伊藤祐樹、櫻木綾、鐘ヶ江佳太、林田隆志
公式サイト:https://joint-movie.com

名簿売買、暴力団、特殊詐欺、ベンチャー投資、外国人犯罪組織―――
これが現代日本の犯罪のリアルだ
現在進行形の”裏社会“をドキュメントタッチで描く新たなジャパニーズ・ノワール! (公式サイトより)

タイトルのJOINTとはドラッグでなく、カタギとヤクザをつなぐ半グレのことなのでしょうか。ノワール好きなので、期待します。おなじみの俳優さんたちでないところがまたいい。

『リトル・ガール』(11月19日公開予定)(2021年11月12日追記)

2020年製作/85分/G/フランス
原題:Petite fille
配給:サンリスフィルム
監督:セバスチャン・リフシッツ
撮影:ポール・ギローム
編集:ポリーヌ・ガイヤール
出演:サシャ
公式サイト:https://senlisfilms.jp/littlegirl/

「彼女」と呼ばれたい、スカートを穿きたい、ふつうの女の子として扱われたい-。
自分の望む性別を生きられない7歳の少女が抱く、当たりまえの願い。
子どもの自由と幸せを守るために奔走する母の、ゆずれない闘い。
(公式サイトより)

人権やLGBTQなどの問題では比較的進んでいるような印象のあるフランスでも実はそうでもないのだということに改めて驚く。

トレーラーで、涙を零すサシャを見たら、作品全体を観たくなった。

* * *

これまで日本映画をほとんど観てこなかったのですが、最近少しづつ観るようになってきました。noteに書こうと思いつつなかなかできていませんが…

タイトルが「ドラマ、ときどき映画」なので記事の投稿のバランスもそんな感じになっていますが、映画についてももっと気軽に投稿したいなと思っています。

それではみなさま、よいご鑑賞を。


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