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新しい年

 今年は寅年である。私は寅年で、小さな頃おばあちゃんに、"この子は五黄の寅年生まれだから気が強く、男の子なら社長にでもなるが、女だと嫁の貰い手がないだろう"というような事を言われていた。おまけにツムジがふたつあって、これまた頑固・落ち着きがない等を意味するとも言われた。ふむ。気が強いの最強バージョンだな。確かにそういうところはあって、そっかーそうなのかもなーと思いながら育ってきた。だが、ネットで今調べてみたら、私は五黄の虎ではなかった。結婚もしたし。あらまぁ。でも年女ではあるので、がおがおと頑張ります。

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うちの"がおがお"さん。手が可愛いですね。

 昨年末は大掃除的なかたずけもそこそこやった。読みたくて自室に置いてある本を整理してみた。本当に読みたいのか確かめようとページをぱらぱらすると、つい読み耽ってしまう。えぇい!と本棚に並べて数えてみると、79冊にもなった。居間にも一冊読みかけのがあるから、ちょうど80冊だ。おお。どうりで、本屋に行くと持ってる本が目につき、"こんなとこで本眺めてないで、読めよ。家帰って読みなさいよ。"という声がいつも聞こえるわけだ。
 並べると壮観だったので、インスタに上げたのだけど、すぐ削除する。なんだか恥ずかしい。あまりにジャンルがバラバラで。哲学あり、小説あり、カンブリア期あり、、。とりあえず今日読みかけの一冊を読み終えた。あと79冊。どうやったら、読み進められるのだろう。今年の目標のひとつはこの積読解消だ。がおがお。

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これがインスタに載せかけた写真。やっぱり載せちゃうのね。63冊しかないが、入りきらなかったのだ。分厚くて小難しそうなのが好きらしい。オットの部屋に行けば、壁一面本棚でもっといろいろ詰まっており、さらに読みたい本が30冊は増える(からなるべく行かない。行っても棚は見ない。)。


 もうひとつの目標としては、髪を伸ばすことだな。30センチ伸ばしてまたドネーションしようかなと。寄付を受け付けている所に送れば、病気で髪のなくなった子供のウィッグになるのだ。大人のは売っているが、子供のはオーダーメイドで作るしかなく、人工毛より、人毛が自然にできるらしい。それを聞いて伸ばし始め、数年前に一度寄付をした。そのさらに数年前には骨髄も提供した事がある。使えるものなら、なんでも使ってほしいと思うのだ。骨髄提供はもう年齢的にできなくなったのだけど、髪はいくつでもいける。

 一昨年の5月に抗がん剤治療をし、髪がまるっとなくなった。ウィッグには半年くらいお世話になった。あのしんどい治療の中でウィッグつけての外出は、とてもいい気分転換だった。
 治療前に、ネットで調べて新宿のサロンのような、きれいなウィッグ屋さんに行ったのだが、私はまだガン患者として新米で、不安と高揚感の間をさまようような落ち着かない状態だった。でもそのサロンはそういう人に慣れているのか、しんみりとし過ぎる事もあっさりと事務的になる事もなく、ちょうど良い親密さでアドバイスをくれ、なんだかほっとしたのを覚えている(言われるままにウィッグケアのものをいろいろ買ってしまい、そんなに丁寧ないろいろは必要なく、あとで返品に行くーというへっぽこな事もあったけど)。

 そういえば、治療がひと段落して髪が伸び始めた時、デパートに帽子を買いに行った時のこと。小柄な可愛い感じの若い店員さんに、こういう訳で髪がなくなってーと話したら、実は私も小児がんをやって入院した事があるんですーと。もうすっかり元気なんですけどね、髪は一時期なくなりましたねーと明るくおっしゃる。ほんとに小柄できゃしゃな人だったので、小学生の彼女がベットに座っている姿が容易に想像でき、それを見守るお父さん・お母さんの事を考えたら、泣けてしまった。彼女も泣いてしまい、デパートの店頭で泣く2人というなかなかな構図となった事があった。
 今もきっとたくさんの頑張っている子供がいる。そんな子のウィッグの一房に使ってもらえるなら、おばあさんのロングヘアーも悪くない。

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これは名古屋に住む小一の孫の作品。母である娘が送ってくれた。名物味噌煮込みうどん。海老がおいしそう。"あったかいうちに、はいどうぞ"って。優しい心が伝わる。娘夫婦が優しい子育てをしているんだなぁと嬉しくなる。新しい年が良い年になるといいねと、一緒に娘が送ってくれたリアル煮込みうどんを食べながら願う、暖かい新年を過ごした。

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