あなたたちをお祝いできてよかった!

バンド結成初期からずっと目指していたという日。

生きててよかった。諦めないで頑張ってよかった」とお互いに言える日だった。

曲も照明もMCも、全て「こんなん泣くて~」の連続。



当日になって、「なんか座席の位置とか関係なく楽しめるかも!」って思えてきて、心の底から楽しくて感動して、濃すぎる150分でした。

確かに座席の位置なんてどうでもよくなるくらい楽しかった。

思ってたよりステージが近かったし、いつもは見られない視点から見ることができて、神の視点から3人を見ることができていると思えば、この席も悪くないかもしれないと思えて、位置的にドラムの手元もよく見えました。

心配していた音響面の悪さについても、音割れはあったものの、幸いなことに私が音楽的な耳の良さをもっていなかったため、想像していたほど悪くなかったです。その音割れすらも楽しめた。

隣の席の方々も優しかった。


開演時刻になり、フルで流れたSEからも今日が特別な日の特別なライブであることがうかがえました。このSEもバンドの歴史に欠かせない1曲。

今日という日だからこそ、全部に文脈を感じざるを得ないセットリスト。

ここからは、言葉にしたいだけの誰にも伝える気のないひとりごととして書くセットリストの振り返りです。


追いつく、からの三歩先。いやじゃないからついていく。

馴染めなかった音楽。ちゃんと空けておいてくれた席。誰にも奪えない高揚感。

今ここに立っているのは誰の現在地か。

アルバムの曲順通りに披露されたの最高。

これまでを振り返る上で欠かせない会えない大切な仲間に向けた思い。

閉ざしていた心が今日という絶妙なタイミングでもう一度解放された感じ。

エピローグではないクライマックスではない。じゃあつまりそういうことだよね?はい、そういうことでした。

幸せになる準備をしてたんだ。本当のことを話すのは今日くらいしかありえないんだ。この日のための曲だったんだ。

祝祭の鐘を鳴らして、第2幕が始まった感じ。

スタンス表明するよね。

納得するまで旅は終わらないよね。

ここまでで感動も興奮も何もかもが極まってるよ。存在意義を証明してる。

この曲やって終わりなわけないよね~。言葉にしようとして稚拙も極まるよ。

渾身の曲で、渾身のアルバムで世界は変わらなくて、悔しい思いをして、それでも自分たちを信じてきたから、愚直に続けてきたから見られた景色。前を向けなかったとき、後ろを向いたら私たちがいて、なかなか口にされてこなかったけど、あなたたちから力をもらっている私たちも、あなたたちの力になれていたんだということがとても嬉しい。

わかるやつにだけわかればいい、最高のテーマソングで大団円!

からの、絶対やらなきゃ今日が終われない曲。



ずっとクライマックスだったし、「この曲で大団円でもおかしくなくね?」というシーンが何度もあり、しかし、「まだやってない曲あるよなあ?!」と、ここでセットリストに入ってなきゃおかしいだろって曲たちを指折り数えながら、後半はどの流れでどの曲が来るのかそわそわしながら聴き入っていました。

近年のライブは90分がほとんどだったので、いかに観客の集中を切らさずに1度しかない記念日のライブを成立させるか。150分のライブを飽きさせないための工夫がされていたように感じました。

今後、ラジオやインタビューなどで今回のセットリストの意図が紐解かれていくと思うので、映像作品とともにそれも楽しみにしています。

いつものライブと変わらないところは、止まることなく、次から次へ自分たちの世界を繰り広げていくところ。

どこでやっても変えることのない、このスタンスが大好きです。


演奏に自信があるからこそのシンプルなステージゆえ、どこからでも比較的見やすく、シンプルな分、醍醐味のひとつである照明の技術は今回も冴えわたっていました。

特に、東の空の涙が西の空に光っていることに気づいたときは感動で鳥肌が立ちました。

次にやる曲に準えたMCも珍しかったのはもちろん、赤裸々にこれまでのことやファンへの思いを語っていたのも珍しいシーンでした。

9年前の答え合わせもできた気がします。

でもよく考えたら、1曲目で純粋さは隠すだけ損だって言ってもんな。このタイミングで思いを聞けて良かった。

この3人のファンでいることがとても誇らしい。

今回のライブへの並々ならぬ思いはこのライブの開催が発表されてからずっと感じていましたが、本当に彼らがずっと憧れていたシチュエーションでのライブだったんだな、と改めて感じました。


想像以上に感動したので、グッズを追加購入することに決めました。しかし、Tシャツは欲しいけど、「欲しい」だけで「着たい」とは違うことに気づき、悩んだ末、同じデザインの缶バッジを買いました。

でもやっぱり、少し欲しい気持ちはあるので、数ヶ月後にもしまだ残っていたら買おうかな。

そして、幸せが溢れたライブが終わった余韻で、毎回恒例の不安&モヤモヤタイムに突入。

この気持ちを丁寧に分解し、グッズのフルコンプや全通がファンとして偉いわけじゃない、注釈付きも悪くなかったじゃん、と気持ちを落ち着かせました。

たどり着いて改めて思ったのは、地道に頑張っている日常があるから、ライブを観に行く日が輝く、ということ。また日常を頑張ります。


長く続くことが当たり前じゃないことは、今までもいろんなバンドを見てきて知っていたつもりだったけど、この3人がこのバランスでここまで駆け抜けられてきたことは、メンバー同士の思いやる気持ち・人間性もさることながら、本当に奇跡でしかない。

それをこの目にまざまざと見せつけられた、伝説になるであろう1日でした。

これからも、勝手についていきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?