点が線になる...出会いは旅を鮮やかな記憶に。
私の名前「りさ」の由来は、
生まれたばかりの私の写真がならぶアルバムの表表紙にしっかりと書かれている。
世界に出て仕事をしていた両親が、「世界中の人に名前を呼んで貰える、世界中の人に愛されるように」とつけてくれた名前。
両親の意図どおり、どこの国に行ってもすぐに名前を覚えて貰えるし、どの国でも馴染みのある名前なだけに、新しいコミュニティーにもすんなり打ち解けることができて、とても気に入っている。
旅が好きになった...というより、旅慣れたキッカケは、学生時代のイタリア留学だろう。
「名は体を表す」なんて素敵なものでもなく、旅のテーマなんてちっとも考えていなかったし、立派な使命を果たすためでもなく...あえて言うならば、「音楽家を目指すため、本番のレッスンを受ける」
そんな「立派」な目的に「かこつけて」ただ日本を脱出したかったんだな。
音楽という特殊な世界での学生時代。生活環境としては恵まれた人が多い中、バイトをしている人自体がレア。
そんな中私は「何者かになりたい!」という、この上ない劣等感と闘うため、音楽の仕事はもちろん、バイトもしたし、起業もしたし、どうせ人生は一度きり、いつ死んでも後悔ないように...と、その時出来ることは何でも手をつけた。まるで生き急ぐように。
そんな中出会ったのが「旅」である。
起きること全てが新鮮で、新しい国で新しい人と出会い、新しい生活をする。思うようにいかないことが山のようにあるけど、生活の中のほんの些細なことができただけで、この上ない安堵感と「私にもできるんだ」
(駅で定期券を買えただけで... 国籍が違う人と共通の話題があっただけで...)
皆それぞれ違いすぎて、人と比べることもなくなった。私は私のスピードで、「私らしくあればいい」と。
旅は「成功体験」の連続だ。
「自分が見つかる」それはわからないけど、小さな小さな成功体験を積むことによって、「今の自分が一番いい」ことに気がつくはず。
旅のテーマは?と聞かれたら、きっと私はこう答える。
「人と繋がる旅」
世界中に帰れる場所を作る。世界中にファミリー計画。その国で人と繋がることで、点だった旅先が未来に続く線になる。
カフェに出かけて行って、行きつけを作るのもそうだし、ホームステイをしたり、その国ならではの文化や言葉を学べる学校に通ったりするのも、人との出会いが楽しいから。
もちろん世界遺産や絶景やガイドブックで下調べしたバッチリの旅計画をするのだって、それはそれで素敵だけど、旅に出かけたら、ぜひそこで出会った人におすすめの場所や過ごし方を聞いてみるのはどうだろう?
もちろん自分の身は自分で守るを前提とした行動だけど、勇気を出してその国の誰かに関わってみることで、何か思いもよらない素敵な体験が待っているかも。
旅に出かけられなくなった今。
それでも私の身を案じ、連絡をくれるホストファミリー。今年の感謝祭はどこで過ごすの?なんて毎年お誘いをくれる様々な国の友人・知人。「行ったことのある素敵な国」だけよりも、その国で生きている誰かとの出会いで、その国の事情がグッと近くなって、他人事から自分ごとに変わる。
「人と繋がる旅」は、点であった私と旅を未来に向かう線にしてくれる。
今はまだ、次はいつどこに旅立てるかはわからない。
それでも私はきっと、あの時、あの国で出会ったあの人にまた逢いに行くだろう。
そしてまた、世界のどこかで、誰かと出会い、そのご縁は未来に繋がっていくことでしょう。
2021.5.20
コミュニティーマネージャーとして参加した #世界一周ゼミ も今夜で最後。ここで出会った大変個性的で魅力溢れる素敵なゼミ生たち、仲間たちの新たな世界への旅立ちにエールを。そして、プレゼンを楽しみにしています。
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