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衆議院解散! 衆院選と株価の行方は…

はじめに

事実上の選挙戦に突入
 14日に衆議院が解散となり、衆議院選挙が19日公示、31日投開票で行なわれる。

 岸田文雄新首相となって初の総選挙となるが、首相就任早々に株価は下落し、“岸田ショック”などと言われたが、総選挙で巻き返しとなるだろうか?

 新型コロナ対策や経済対策が争点になると見られるが、各党が掲げる政策や選挙の途中経過などでどの党がリードするかによって、株価も影響を受けそうである。

過去の選挙戦と株価

 投資家の間では、衆院選挙期間中は株価が必ず上がるというアノマリーがある。特に、首相が交代して、総選挙に突入という流れは好感されやすい。

 1970年以降の衆院選では、解散前営業日から選挙前営業日に限ってみれば、全て上昇している。

 9割近くの確率で総選挙後に値上がりしている。

 2000年以降で見れば、2005年の小泉政権下での郵政解散、2012年のアベノミクス相場の開始はそれぞれ約30%・40%と大幅上昇した。

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 しかし、その後の安倍政権下の2014年、2017年の選挙は微増に終わっている。

 与党が勝てば、株価が上がるというイメージがあるが、1993年の細川内閣、2009年の鳩山内閣時も、解散後の年間騰落率は上昇している。

 1993年は日銀の金融政策が奏功したという見方もあり、2009年には前年のリーマンショックからの反動があったため、政権交代や野党の勝利がどこまで株価に影響を与えるかはわからない。

株価上昇の条件は?

 岸田政権の船出は大きく躓いている。

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 金融所得課税の強化は当面先送りとしたが、増税路線への警戒は根強い。

 首班指名から1,000円以上値下がりしており、海外からも「変化よりも安定」というイメージがついている。

 令和板所得倍増計画を打ち出しており、“新しい資本主義”を掲げているが、分配の部分が強調されており、“新しい社会主義”と揶揄する声もある。

 菅前首相のデジタル化や、河野氏の規制緩和といった、成長戦略が見えてこないため、株式市場のウケはあまり良くない。

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 選挙で財政出動を掲げても、コロナ給付金では株価は上がらないだろう。かと言って、自民党が議席を大幅に減らし、政権運営がスムーズにいかないとなれば、さらなる失望売りにつながる恐れがある。

 選挙=株価上昇とは今回はいかないかもしれない。







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