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息子のモモタ(仮名)が生まれてからおよそ5カ月になり、保育園に入れることにした。妻が駐在員であるため、日本であるように育児休暇を1年間取得するというのはほぼほぼ無理な話であって、多くのシンガポール人女性がそうであるように4ヶ月で会社に復職をした。
私も在宅ながら仕事をしているので、モモタの世話をしながらの仕事は難しいものがあった。
シンガポールでは、2ヶ月から保育園に入れることができるのだが、保育園のその保育料にびっくりした。目玉が飛び出る金額とはまさにこのことだ。
数カ月で預けるの辞めるかもと考えている。

保育園の探し方

「さて、シンガポールでどうやって保育園を探そうか」から始まった駐在夫と妻。
「自宅が近くがいいよね」という理由から、Googleマップに「infant care」と入力。リストで登場してくる保育施設をピックアップして、一軒ずつ問い合わせメールを送る、という原始的な方法で取捨選択をしていった。

インファントとチャイルドの違い

「infant care」で調べたところ、近所に多くの施設があった。
ただ、その大半が「child care」だった。
インファントとチャイルドの違いはなにか、といえば月齢である。インファントは生後18ヶ月まで、生後18ヶ月になるとチャイルドへと進化する。

インファントは約16万円

月齢が5カ月のモモタを預けられる施設はというと、わずかに数えるほど。全てにメールを送る。

  • すぐに預けることができるのか

  • 保育料はいくらですか

  • 日本人の子どもはいますか

という感じで。返事がおおむね同じだった。そして保育料も。
恐ろしく高い。その金額は
月額およそ2000ドル。当時のレート(1ドル約80円換算)で、16万円。
年間で24000ドル。日本円にして約190万円にもなる。
日本の私立大学文系の学費よりも高い(はず)。
手が震える。震えるのは彼に逢いたいとき(西野カナより)だけではないことをその時に知った。

よく日本の芸能人の子どもたちが月額いくらいくらの幼稚園に子どもを通わせているのでは、などという記事が雑誌に載るが、その記事の登場するどんな芸能人の子どもたちよりも高い。

外国人は高い、国民・永住者は安め

高いのは相当、家計にこたえるものの預けないという選択肢はなかった我々。モモタを預けることにした。
ウェブサイトによれば、保育料は3パターンに分かれる。

(1)国民(いわゆるシンガポール人)
(2)永住権保持者(外国籍でも永住者になれる)
(3)外国人(就労ビザを取得して滞在している外人)

(1)と(2)は随分と安めに設定されている。政府が補助を出しているのだろう。外国人には補助がないから高い。
「この保育料が払えないなら自分の国に帰ればいいんですよ」という政府からのメッセージを感じた。

日本は国民とそうでない人とで違いがあるの

日本の保育園は、日本国籍を持っていないからといって、保育料が高く設定されているのだろうか。
シンガポールはキッズフレンドリーで子育てしやすいという印象だけれど、こと保育園に関しては日本の方がはるかに優しい(家計にとって)。
それにしても共働きの家庭はみんなどうしているんだろう。自宅で親のどちらかが面倒みているのだろうか。
メイドさんを雇っているのか。
それとも「2000ドル?大したことないわね」という超高所得ばかりなのか。

インファントに歌の時間

ある日、モモタを預ける保育園から「カリキュラム」がメールで送られてきた。そこには、言語教育の時間やお散歩の時間のほかに、歌の時間が組み込まれている。
生後5ヶ月のインファントにとって、歌の時間がどれだけ意味があるのか。駐在夫には分からないけれど、まずは2カ月間、預けてみようと思う。
「カリキュラムいらないから保育料を半額にしてくれよ」という愚痴は飲み込んだ。

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