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リハビリ病院15日目

時刻は5時50分。
先生からエスゾピクロン錠1mgx2とデエビコ5mgx1の処方を許されて
昨夜8時に投下し21時頃には寝れたのだけれど11時30くらいに起きて
トイレ行こうと起き上がったら異常なふらつきトリップで起きたら深夜2時。そっからスニーカー調べたり、なぜかビンテージの80年アルビオンアワードジャケットピンズ付きを購入していた。
高校時に発売されたBXXXの2ndスタジャンと同じようなフォルムでファラオ系の襟やシルエットが可愛いのと発色が良くまさにBXXXのカラーと一緒だった。
ノスタルジックゾーンに入って購入していた。ポチッとな。
入院患者とネットショッピングは沼る。
以前はバーガンディーのBXXXの物を着用していたから余計に欲しくなった。
BXXXリーマン時代にも初期の頃は着用していたが年下のパワハラ社員に「安い革使ってるな」って知ったふりされてムカついてある時手放してしまったのを覚えている。
とにかく若い先輩スタッフは昔のBXXXがとにかく嫌いというかなんだろね、芸能人感ないとダメみたいな。
メジャー思考だった。
BXXX時代はパワハラとセクハラの嵐、初期の頃は。
正直世間からみたイメージとは遠くかけ離れた底辺のヤンキー高校とイメージしていただければ良いかと思う。
時期にもよるがそのブランドの大ヒット商品であるダウンジャケット発売以降、完全に顧客が入れ替わった気がする。
なだれ込んできたのかもしれない、大衆的になっていったのだろう。
自分は初期の頃1993年から1997年のイメージで停まっていた。
自分の勤務時期は2007年から2010年前後の三年間。
創設者のN氏が辞めるまでの前後1年位だった。
一応社員になり最後のボーナスももらって,ラストBXXX MAN SHOWを体験できたのは自分的には良かったのだが….。
その後の転職にB XXX勤務ってのは全く役に立たなかった。
仕方ないから出戻ろうとしたが丁寧に電話で断られたのも覚えてる(笑)
でも実はトップの先輩達は10代のDJ見習いの頃知ってたし、当時のプレスは同級生で謎の新人的立ち位置で20代前半のまだ世間を知らないBXXXMAN達には扱いにくかったのかもしれない。
とにかく入社当時スタッフほぼ全員ヤンキー臭が半端なくて正直「またかよ」ってすぐ辞めたくなった。
しかし社員になるまで辞めたく無かったしBAPEの中に潜入したなら出世するか何か経験を得たいと思っていた。
とは言えですよ、裏原って実はめっちゃヤンキー多いんですよ。
これはほんとです!!
「カルチャーボーイ達がたくさんいてやっと不思議の居場所がある」って夢は一日で潰された。
「嗚呼、この人道に唾吐いてる、うわ〜」
ショックすぎた。
そんなわけでまず配属されたのは通販部。
青山店で研修を1週間位した後に原宿店に移動になった。
青山店は歳の近いBXXXMANがいたのだが朝礼でいきなりイカつめのBXXXMANが後輩に肩パンしてる光景を目にして「またヤンキーだ」って落胆した。
なぜ自分がヤンキー社会にこう身を投じてしまうのか心底悔やんだ。
そしてまた青山店にはめちゃくちゃ胡散臭いやつが一人いた。
そいつは最初に店舗に履歴書渡しにいった時に受け取ったやつでその時から怪しさを感じてた。
全然連絡こないから「絶対おかしい」と思って再度今度は履歴書の写真を
出版社潜入時代からお世話になってる師匠的知り合いの有名カメラマンの方にチェキで撮ってもらいそれ貼って直接本社に送ったら面接まで行けてそれで合格した。
だからそいつにはちょっと不信感があった。
直感は当たって原宿店に移動した翌月位にそいつはレジ金横領した疑いで首になった、まあよくある話さ。
欲に目がくらんだショップ店員が陥ること、金は人を変えるからね。
そんなわけで序盤から他では聞けないアパレルの闇。
本日は裏原アパレル潜入期の話を書いていきます。
青山店はスターウォーズでいったら帝国軍て感じの超独裁的営業形態。
初日初期のBXXX製 ZIP NYLON JACKET(無地でカーキ)着用して出勤したら
「それ?うちのじゃないよね、今度から出勤もALL BXXXで来るように」と叱られてしまった。ファッション偏差値のあまりの低さに唖然としながらも全身BXXXの規則を叩きつけられた。
普段着もBXXX、休みの日も365日BXXX LIFE。だから社員は服もらえるのか!と納得したがマジでとんでもないとこきたなと思った。
そのことを出版社時代の友人にいったら「BXXX MANじゃん!」ってこの先程から使用しているBXXX STAFFを指すBXXXMANってスラングが誕生したのである。本当に超おしゃれで紳士的で都会派の友達から言われて僕も納得しながら爆笑したから今でも使っている。
あ、社員になってまた青山店に移動になった時に最初で最後のプロモーション(普段着用分、それ以降は次第に緩くなっていく、ていうかガン無視していくのだが)は全部BXXX CAMOでほんと自分は心底底辺に見られてめんどくさかったんだなってものすごく悔やんだのを覚えてる。
今思えば自分が超BXXXMANって感じだからかな?
だって全身CAMO!(爆)セットアップだったからある意味時代の先取りだったカモ(笑)
仕方ない男子しかいないからね超体育系だったし。
原宿店は温和な賢い店長と女子の店長が2フロアーに分かれて営業する共学スタイル。ちょっと商業高校と普通科って感じかな。ヤンキーもいるからね、女子も男子も、ただオタクもいてオタクもやっぱ先輩臭出してくるわけ
呼び捨てで最初はそれが耐えられなくて「だるーガキども」って感じがバレてたから先輩BXXXMAN達も高圧的にきていたのだと思う。
自分がチャイルドだった、ここはBXXXMANのサラリーマン社会なのだ。
心を入れ替えて勤めていくうちに段々と打ち解けていく。
呼び捨てから~ちゃんづけになる。
しかし絶対的にいじめてくる女子の先輩がいた、エリートヤンキーだったので彼女からすれば不思議の自分は完全なる生贄だった。
シフトが被った時はセクハラとパワハラの応酬。
その時自分は通販部にいながら在庫係のヘルプも担っていた。
通販部はレディースフロアーと同じ1F。
部とは言えその場所は狭苦しく光の差さない登り階段の下に簡易的に用意された机と電話2台があるだけだった。
鳴り止まない電話の対応。
店舗間の移動のやり取り,在庫確保、発売日案内、顧客への連絡etc.プラス在庫整理と入庫出庫検品業務。
店舗スタッフのストックヘルプ受け渡し業務。
裏方とはこのことである、アパレル経験者ならわかっていただけるのではないでしょうか。
ある時の頃、時間に追われながら在庫整理をしていた。後ポケットには電話の子機を突っ込んで、いつでも対応できるように勤めていた。
すると後ろから僕の名前は怒鳴る女子の先輩「 あんたさ!パンツBXXXじゃないじゃん、ここは服全てBXXXじゃなきゃいけないんだよ」
僕は顔が赤面した。
業務に夢中になりすぎたのと子機の重さでデニムが腰ばきになり、ほんの数センチトランクスがはみ出していたのだった。
しかもそのトランクスはGAP製のオールホワイトのもの。
明らかに先輩がおっしゃる通りBXXX製ではない。
というよりここ何シーズンホワイトのトランクスは発売されていない。
口ごもる僕に先輩は追い討ちをかけ「在庫整理が遅いんだよ、ねえ返事がないの?なんかいえないわけ?え?もしかしてアンタ不貞腐れ得てんの?」
FULL KOされた。
連チャンコンボがガンギマリ、原宿レディースヤンキーなめんじゃねーよって感じだった。
僕はまるで無防備なウサギ、赤面した顔はまだ熱っている。
地獄の釜殿の中に頭から落されて焼き殺された気分だった。
精一杯の声で「すいません」と先輩に頭を下げた。
それしか言えなかった、他に何か弁解できる言葉は浮かばなかった。
赤面した顔からは辱められた悔しさと全てを踏み躙られ犯された気分が滲み出ていただろうし何も考えられなかった。
先輩は「ふん、使えないね」と言い残しその場を去っていった。
その日のミーティング後、なけなしの安月給アルバイト代(その時はまだバイト)からブリーフトランクスを購入したいと店長に申し出た。
店長は僕が店舗では貸し出し制服で過ごしているのを知っていたし、初めて購入するのがまさかブリーフトランクスってところに笑みを浮かべながら「いいよ」と許可してくれた。
このM店長がいたからこそ僕はBXXX原宿店(通称神宮前地獄の4丁目)を生き抜き見事社員になれたのである。
M店長はその後も本部まで出世していった。
僕が退社した数年後違う業種に転職した聞いた時、その店舗チェーンを除くといつも行列でその並ばせ方がどことなくBXXX時代を彷彿させた。
「嗚呼、M店長お元気ですか?あの時は本当にありがとうございました」
またどこかで逢えたら嬉しいです。
ただこの話の続きはあって、M店長のおかげで無事に制服は内側までBXXXMANフルコーデ装備で毎日安心して勤務に勤しんでいた。
しかし悲劇はある時訪れた。
いつものように鳴り止まない着信に追われながら集荷の時間を気にしつつ在庫を探していた時の事。
鋭い剃刀でゆっくりと皮膚を切り付けた肌に塩を塗るような意地悪な笑みを浮かべて女の先輩は僕の後ろに仁王立ちしていたのだ。
僕は驚き声がうわずってしまいながらも「お疲れ様です、どうかしましたか?」と先輩に尋ねた。
僕はミスしてるわけでもなければ指摘されることもない、なぜなら今日はBXXXMANフルコーデだったからだ。
「アンタさー、またそのパンツなわけ?ないの他に?」
僕は再度その先輩の前で赤面した!ものすごく犯されて辱めを受けた気分だった。「もう許せない!この人、パンチラチェックしてたんだ、信じられない完全なるセクハラだ!」怒りと悔しさが脳裏を駆け巡りで身体中の血液が逆流して思わず
「XXさん、それってセクハラですよ!なんで仕事と関係ないこと言うんですか!」
その一言が女の先輩の逆鱗に触れてしまい先輩も赤面し
「はあ?何言ってんの?バカじゃないの?んなこと言うなら整形しろよ!」とフロアーに響く声で怒鳴りつけてきた。
異変を察知したM店長が間に入り事なきを得たがこれは僕の中でのアパレル人生における最大の事件”整形しろ”事件である。
男子も女子からセクハラを受けるってことを世間の人知っていただきたい。
そういう願いはその後出戻り時代、二度目の上京物語職業訓練校編で数十人の前でカミングアウト自己紹介することになる。
お後が悪いので補足として最後に、その女子の先輩とは営業中の自分と夜VJ活動などをしていた自分を見て見直したのか対応が変わったのであった。
自分としては良かったと思う。
やっぱり人って嫌いになるより好きな所を見つけて認め合って好きになった方が楽です、人間関係ってことに行き着いたのである。
もちろん今でもBXXXMAN時代の大好きで連絡撮っていただいてる先輩達もいる。
結果的には最後のBXXXを見届けることができたし、いい時期に働けてよかったと思っているし感謝してます。
ではちょっとリファビリの時間が近づいてきてしまったので。
続きはまた後で。

9月26日(木)8時12分








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