見出し画像

写真は料理に似ている(1)

こんにちは。前回記念すべき第1回目の記事を投稿して、「スキ」をいただける喜びを知りました。どうもありがとうございます💖

普段はインスタアカウント @umeography にて「美しい沖縄」を日々投稿しているわけですが、その投稿の文章では多くを語らないことにしています。写真とは、見る人が先入観なしにニュートラルで何かを感じる方が自然で、そこに撮影者の主観を入れたくないと、私は思っているからです。

ですが私にも「想い」というものはありますので、ここnote上ではそういった、「普段発信しない私個人の内側」を記していきたいと考えております。これによって何かいい影響が生まれることがあればとても嬉しいです。

さてさて本題。今回のタイトルは「写真は料理に似ている」です。
ほとんどの人が料理をしたことがあるし、簡単な料理ならたいてい誰でもできます。今や写真も、スマホでタップすれば誰でも撮れます。たとえスマホじゃなかったとしても、シャッターボタン押す作業そのものは、子供でもできる簡単なものです。そんな誰でもできるような簡単な作業なのに、料金が発生して提供されるサービスが、料理にも撮影にも存在します。では、サービスとして提供されるものとしての「料理」をもう少し具体的な作業に分解してみます。

  1. 食材の調達
    旬の食材を仕入れる部分です。野菜、果物、お肉なら狩り、お魚なら漁。素材が美味しいことは料理の基本であり、美味しい素材なしに美味しい料理は作れません。逆に言えば、素材が美味しければ、それだけで料理は美味しくなるはずです。

  2. 調理
    ゲットした食材を最適な方法で調理します。どんな料理にするか、どんな味付けにするか、この辺が提供者のセンスであり、提供される側の期待にいかに応えられるかが鍵となります。

  3. 盛り付け
    せっかく美味しく作った料理なので、美味しそうに盛り付けたいものです。「料理は見た目も大事」とはよく聞きますが、見た目で美味しそうだと、実際よりも美味しく感じる効果もあれば、その逆も言えると思います。また盛り付けの量も大切です。多すぎても少なすぎても問題になります。

  4. 提供
    飲食店なら料理をテーブルに届ける店員さんの良し悪しはそのお店の評判を大きく左右します。出来たての一番美味しいタイミングで食べてもらいたいので、一刻でも早くテーブルにお届けしたいものです。また、店内の照明、テーブルや椅子のサイズ、BGM、その他食事を楽しむ環境としてベストなものを、可能な限り整えて食べ終わるまで、もっと言えばお店を出るまでのトータルを演出したいものです。

とまぁ、上記が私の思う料理の提供です。例えお店じゃないとしても、誰かのために料理をするなら基本同じだと思っています。

ではこれらを写真に置き換えてみます。

  1. 食材の調達 >>> 撮影
    これが撮影に該当すると思います。その時のベストなタイミングと場所で、2度と来ないその一瞬でシャッターを切り、データに保存する。どんなに素敵なモデルさんや、どんなに最高のロケーションであったとしても、ベストなタイミングでシャッターを切れなければいい写真は残せません。

  2. 調理 >>> RAW現像
    RAW現像処理がこれにあたります。
    多くのカメラは、とりあえずデフォルト設定でjpgデータに変換してくれるようにできてますが、その変換前のデータがRAWデータです。当たり障りなくどんな写真でもそれらしく変換してくれるカメラのデフォルト値での変換ではなくで、あの時あの場所で見た色や質感や空気感を自分なりのセンスで調整してjpgデータに変換します。被写体のお客様も撮影した時の記憶があり、写真の仕上がりをイメージしているので、その期待にいかに応えるか、いかにいい意味で期待を裏切れるか、と気合が入ります。

  3. 盛り付け >>> サイズ変換
    料理と違って写真は見た目がメインですので、ここでは量の話しになります。一般的なフルサイズの一眼レフカメラで撮影した写真データを最大サイズで納品した場合、スマホで家族や友達に送ったりするには大きすぎて扱いにくくなります。また保存する場所の容量を消費してしまいます。スマホやPCの画面に表示させるという用途なら小さい軽いデータ、大きく綺麗に印刷して飾るなら大きなデータが必要なので、その用途に合わせたサイズで納品してあげる方が親切です。以前Web制作の仕事をしていた時に学んだ価値観、「無駄に重い画像が配置されているサイトは残念」と同じ理論です。

  4. 提供 >>> 納品
    美しい沖縄で最高の瞬間を体験した撮影時の記憶がまだ新しくて鮮明なうちに写真を納品したいものです。記憶の中の光景は、仕上がった写真を見ることでより鮮明なまま長く記憶に残ることになります。写真を見ない期間が長ければ長いほど、記憶の中の光景は色褪せていきますので、そうなる前に納品したいという思いで全速力で仕上げます。

以上、「写真は料理に似ている」についての私の考え方です。これが正しいとか正しくないとかではありません。あくまで自分個人のスタイルの話です。

長くなったので今日のところはこの辺でいったん終わりにして、またのタイミングで続編をアップしたいと思います。乞うご期待♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?