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運も実力のうち 4年 和田悠汰



北は北海道南は沖縄まで日本中全国の皆さんぴっぴっぴ
先日引退した和田悠汰です。
文章を書くのは苦手ですが、頑張って書きたいと思います。よかったらお付き合いください。
 
Why underdogs do better in hockey than basketball - YouTube
最近、この動画を見ました。
興味がある人は、日本語で解説されているサイトもあるので見てみてください。
 
内容は、プロスポーツにおける「運」と「技術」が占める割合についてです。
試合数、プレー人数、ゲームの性質、優秀な選手のプレー回数、いろいろな要素を加味して計算し、「プレミアリーグにおける最終順位の結果に関して、31%が運の要素によるものである」という結論が出されています。
 
 
これを自身の感覚と照らし合わせて解釈してみました。
 自分がプレーするときは、円グラフをイメージしていました。この円グラフは成功と失敗の割合がプレーによって決まっています。そして、プレーするたびにそのグラフを回してダーツを投げます。そこで出た結果が「実力」です。試合にはその円グラフを自分で持って挑み、プレーが成功した時のプラスと失敗した時のマイナスを考え、期待値をもとにプレーを選択します。こんな面倒なことを考えてプレーしていたのは僕だけかもしれませんが、無意識に試合に出ている全員がこれをやっていると思います。
試合の結果はこの各々の確率が積み重なり、決まるということです。
 そして、この積み重ねにおける誤差が30%近い数字になるのではないでしょうか。
 

僕は16年間、結果を出すために、この円グラフの成功エリアを広げるための努力をし続けました。もちろん、自身のものだけではなく、他人の円グラフもです。自分自身が試合に出るために、チームに貢献するために必要なプレー面での努力に加え、チームメイトの成功エリアが少しでも大きくなるための手助けだと思えば、できることはしてきたつもりです。でも、他人の円グラフに与えることが出来る影響なんて数%もなかったと思います。その力は僕には無く、自身が良い影響を及ぼせる範囲は小さいなと現実を見て悲しくなったことも何度もありました。
 
そんな努力の結果、個人としては田舎の県立高校からステップアップを果たし、トップチームで多くの試合に出場することができました。しかし、皆さんが知っている通り、今期の中央大学は2部残留という結果で、1部昇格というチームの目標は達成できませんでした。
 
この結果が円グラフ通りなのかは自分ではわかりません。自分の力にしてはうまく行き過ぎだと思うし、最終節の終了1分前まで昇格戦の可能性が残っていたことを考えれば、昇格できる力があったと思うところもあります。ただ、勝負の世界は結果が全てです。「試合には出られた。昇格はできなかった。」という結果はそれ以上でもそれ以下でもありません。そしてその結果が「実力」です。実際の力はどのくらいだったのか、成功は何%の確率だったのかなんて終わってしまえば関係ありません。
ダーツがどこに飛んだのか。「運も実力のうち」なんです。
 
僕は16年間のサッカー人生の中で、自力、努力量の差が運で一瞬にして逆転するのを何度も見てきました。実力はあるのに試合に出られない人、逆にけが人の影響で自然と試合に出られるようになった人、努力しなくてもできちゃう人、努力するけどできない人、3年に1回のスーパーゴールを守り切って勝った試合、審判の誤審によってゴールが認められて負けた試合、挙げたらきりがないくらいです。
サッカーなんてこんなもんだと思います。どうやったって数十%の運要素は消せません。
 
僕はこんな経験をしてきたから、努力は報われるとか、成功するためには努力が必要とか、そんなことは口が裂けても言えません。正直、綺麗事だと思っています。しかし、綺麗事
のような言葉でも、自信を持って言えるようになったことがあります。
 
「報われるかわからない努力にこそ価値がある」
 
人生を懸けて努力したものが、ちょっとの不運で全部無駄になるかもしれない。そんな厳しい世界の中で結果を追い求めて、勝てる確率を少しずつ積み上げていくことはこれ以上なく尊いことだと僕は思います。また、何が起こるか分からない人生を本気で楽しんで生きていくために、これほど必要だと感じるものはありません。
 
結果が出るか分からないから8割ぐらいでやる、努力と結果が結びつきやすい勉強などを選ぶという選択肢も存在する中で、あえてサッカーを選び、学生生活の全てを懸けて取り組んだことは僕の誇りです。
 
この喜び、尊さを噛みしめてサッカーができる後輩たちが羨ましくて仕方ありませんが、僕も新たな熱くなれるものを探して、今までと異なる舞台で頑張りたいと思います。
 
最後ぐらいと思い、長々と自己満足の文章を書かせていただきました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

◇和田悠汰(わだゆうた)◇
学年:4年
ポジション:MF
前所属:座間高校

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