「チコちゃんに叱られないように」3年 中村明樹
「チコちゃんに叱られないように」
法学部3年 中村明樹
「ボーッと生きてんじゃねーよ!」
ふと、垂れ流していたテレビの中で5歳の女の子から発せられたその言葉はまるで自分に問いかけられているようだった。
3年生になってから練習前にグラウンドに来る時間が遅くなった。
自主練する時間が減った。
筋トレをしなくなった。
なんとなく朝起きて、学校へ行って、グラウンドに来てなんとなく練習するだけの毎日。そんなことは駄目だってわかってるけど、あいつらはやってないから、キャンパスが移転したから、バイトがあるからとかクソみたいな言い訳を自分に言い聞かせて正当化してる。
入部したての頃は、関東リーグに出て活躍してやると意気込んでいた。同期や先輩にだって負けたくなかった。
だけど現実は残酷で、周りには全国を経験していたり、強豪チームで主力だったりで本当に上手い選手ばかり、自分は一番下のカテゴリーでボール扱いが少し上手いだけの選手どまりで悔しかった。
学年が上がるごとに評価も変わるだろうって思ってたけどそんなことは無くて、当然後輩たちも才能のある選手ばかりですぐに追い抜かれた。
甘い考えをしていた自分が恥ずかしくて苦しくなったけど、すぐにその苦しさとか悔しさにも慣れて、入部当初の意気込みは時間が過ぎるのと共に薄れていった。
果たしてこのままで「後悔なんてしてない、やりきった」と言って引退できるのだろうか。
絶対にできるわけないし、このまま終わりたくない。ここまで文句も言わずにやりたいことをやらせてくれた両親、指導してくれたコーチ、「お前ならできる」と言ってくれた先輩たちの期待を裏切りたくない。
3年まで一番下のカテゴリーだったけど4年になってAチームで活躍していた先輩を知っている。だから諦められない。
自分がボーッとサッカーをしていた間も頑張っていた奴らとはとてつもない差があるし、今からじゃあ結果はついてこないかもしれない。
だけど、人生最後の学生生活、大好きなサッカーに夢中になってみてもいいんじゃないかな。
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