Srinivasa Kalyanam(Marriage of Srinivasa)
Srinivasa Kalyanamは2018年に公開されたテルグ語のロマンス/ドラマ映画。主演はニティン、そしてヒロインにはラアシ・カンナが起用された。
あらすじ
ヴァスは故郷から離れて都市で建築家として働いており、結婚など伝統的な儀式を大切にするべきだと考えていた。ある日、色々なところでアルバイトをして生計を立てていた女性スリデヴィと出会い、恋に落ちる。両親に挨拶に行ったところ、スリデヴィの父親は大企業の社長であることを知る。スリデヴィの父親は人生においてビジネスを大切にしており、結婚は「ただのイベント」で「時間の無駄」だと考えていた。全ての儀式をきちんと執り行いたいヴァスとスリデヴィの父親の価値観を巡る戦いが始まる。
ヴァスに代表される農村部の価値観
インドには数え切れないほどの儀式がある。それは結婚式だけではなく、何かの区切りには必ずお寺に行ったり自宅を飾ってお祈りをしたりする。本当にたくさんのイベントがあるので私も把握できないほど。週末の予定を同僚に聞いてみると「〜のためにお寺に行く」と、毎週末お寺に行っているイメージもある。そのように、一つ一つのお祈りを欠かさずにきちんと守っている人たちも沢山おり、本作品のヴァスは都市部で働きながらもそうしたイベントを大切にしている。
スリデヴィの父親に代表される都市部の価値観
一方スリデヴィの父親は伝統的な価値観を軽視するタイプの人間である。勿論都市部出身の人が全員そうであるとは言わないが、そうした人が多い傾向があると言える。勿論地域や個人によっても差があるが、家族がお祈りなどのイベントを大切にする一方で自分は面倒だからやらないという人たちも周りにいる。個人の考えは尊重されるべきだが、この映画をみるとそうした伝統的な文化を大切にすることの重要さを学ぶことができる。
アンドラ/ティランガナの結婚式
インドには様々な結婚式のかたちがある。それは勿論宗教、カースト、出身の州によっても形式や服装が変わってくるので面白い。本作で行われているのはいわゆる「テルグ形式」の結婚式で、婚約から結婚までも様々な儀式があり特にテルグ形式では新婦の父親が重要な役割を担うようである。そのためこの映画ではスリデヴィの父親と新郎が伝統的な儀式に対する価値観の違いが原因で戦うのだが、「インドの結婚式」というよりかは「これがテルグ形式の結婚式」という見方をするのが正しい。