時を越えた瞬間の記録【ローザンヌ】
2018.10.18 Suisse, Lausanne
左側の窓から見える小高い丘と、そのふもとにつらなる橙色のレンガをまとった家。右側の窓からは下り坂で、見下ろすと輝く湖の水面。水面の向こうにうっすらとみえる山。斜面に葡萄畑がびっしり。
車窓から眺めるこの景色を目にした瞬間、わたしの意識はしずかに爆発。感情をつかさどる機能が崩壊し、なにを思えばよいのかわからないほどに心がふるえた。あまりに美しすぎて手がとどきそうもないし、足を踏み入れることすらも許されないのではないかと考えてしまう。この思いを生涯忘れることはあるまい。スイスのジュネーブからベルンへ向かう高速鉄道のなか、わたしは時間を越えた場所にたどり着いた。
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