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#9 『これからの「正義」の話をしよう』①

おはようございます、ちゅるぱんです。

今日の本は、『これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学』マイケル・サンデル著です。

現在、COVID-19が世界パンデミックとなり、世界中が混乱しているが、そんな時こそ手にとり、皆で「正義とは何か?」について考えたい一冊。

本書は、あまりにも有名だ。
著者は、ハーバード大学で政治哲学を専門に教鞭をとる、マイケル・サンデル氏。コミュニタリアニズム(共同体主義)の代表的論者としても知られ、日本では2010年、NHK教育テレビで放送された『ハーバード白熱教室』が有名。

あまりにも有名だが、これまで読んだことがなかった。4月から新たに働く会社の哲学のベースが、この本に基づいていると言うことで、2月から少しずつ読み進めている。しかし、内容が深く、深い問いを毎回突きつけられるが故難しく、読むのに時間がかかっている。

まだ、10章中、6章までしか読めていないが、現時点での感想を記したい。

本書は、「正義とは何か?」と言う大きな問いについて探求するために、「自由とは何か?」「公平性とは何か?」など多くの問いについて、イマヌエル・カントやジョン・ロールズなど有名な哲学者の考え、反論を引用しながら、読者に問いかけ、一緒に考えていくような内容になっている。

日頃ニュースを見ても、我々は「それは本当に正しいのか?」や何を基準に「正しい」と判断したら良いのか?と思うような局面がよくある。

例えば、
・COVID-19でマスクが不足しているときに、マスクを2-9万円の高値で売る
・オークションサイト、リサイクルサイトで、自分が買いだめしたマスクを1万円で転売する

に関しては、道徳的に間違っていると思う人が多いだろう。

しかし、本書では、
・インドで(欧米より)安く代理母を探し、代理出産契約を結び子供を得ることは道徳上正義なのか?
・自動運転の車が事故を起こした時、誰の責任になるのか?
・志願兵は本当に公平か?
・海に仲間3人取り残され、食料がなくなり、仲間一人を食し、3人のうち2人が生き残ることは、3人とも死んでしまうより道徳的に悪なのか?

など、自分一人ではすぐに「正義」と判断できないような問いを多く突きつけられる。

ここまでで印象深かった問いは、「私は私のものなのか?」と言うものだ。イマヌエル・カントによれば、「私は、私のものではない。」と言う。「私」には、所属している組織があるならば、それに対する義務があるので、自分勝手に"自由”に判断、行動するべきではない。と私はカントが言わんとしていることを理解した。カントは”自由”に関して、かなり厳しい考えを持っている。そして、ジョン・ロールズはそれに対して、反論を示している。

私自身がまだあまり自分の言葉で整理、理解できない部分が多く、うまくまとめられていないが、今日はここまで!

とにかく、先が読めない現代を生きていくには、自分なりの正義感、何が正しいか?と判断できる感覚を多面的に研ぎ澄ませておくのが大事だと思っている。もう少し、この本と向き合ってみることにする。


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