【台湾留学体験記】情熱と勢いと継続力「鉄は熱いうちに打て」

簡単な自己紹介

名前:みつき

台湾在住歴:4年

学校:台湾大学中国文学科

学年3年

趣味:古琴演奏、博物館めぐり、動画編集


台湾留学を決めたきっかけ


「中国語を学んで、またここに戻ってこよう!」

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私が台湾大学留学を決めたきっかけは、高校の修学旅行です。

台湾留学を決める前の私の高校生活は、一言で表すと「慌ただしい」。興味があることに全力特急な私は、生徒会に始まり、放送部、家庭科部、茶道部で部長や幹部を兼任していました。月曜から金曜の放課後は課外活動、土日はボランティアやイベント参加、早朝や深夜、スキマ時間を使って勉強をするという、やりたいことを全部詰め込んだ慌しくも充実した学生生活を送っていました。

興味を持ったものは何でもとりあえずやってみる行動派、しかし、優柔不断で中途半端なミーハー気質な一面もある私は、毎日様々な活動をしていたのの、「これだ!」といった明確な夢や目標はなかなか決まりませんでした。
高校一年の頃は、担任教師に薦められるがまま、何となく記入した進路希望調査表を提出し、周りと同じ様に受験に向けて準備をしていました。

本当にこの道でいいのかなと悩んでいた最後の進路指導前に偶然あったイベントが、修学旅行という名目の海外研修でした。その研修先というのが、後に大学生活を送ることになる台湾でした。

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四泊五日に及ぶ海外研修プログラムの最終日に、台湾大学へ見学に行きました。初めて足を踏み入れた台湾大学のキャンパスは、とても広々としていて、ゆったりとした時間が流れている様に感じました。

そして、現役の大学教授が特別授業を開いてくれるという、何とも豪華なイベントがありまた。「白居易と長恨歌」というテーマで、中国文学部の教授が約三時間かけて講演をしてくださり、中国古典文学の世界を知りました。

それまで、試験対策で漢文を読むことはあったものの、内容や作者、作品の時代背景について意識したことがなかった私にとって、その特別授業の内容はとても新鮮で、凄く面白いと感じました。「大学の授業ってこんな感じなのかな」と、1日で私の大学に対するイメージは全て台湾大学になってしまいました。

しかし、当時は中国語が全くわからなかった為、全て通訳を通して内容を理解していました。

帰りのバスの中で、「もし、中国語ができて、そのまま聞けたらもっと面白いんだろうな。こんなキャンパスで勉強してみたいな。」こんなことを考えていました。

結論が出たのは数秒後、「⋯⋯あ、じゃあ勉強して戻ってきちゃえばいいじゃん!」今思えば、すごく突拍子もない話ですが、私はこんな感じで台湾進学を決めました。

日本に帰国後、すぐに進路変更をし、近所の中国語教室に週二で通い始めました。そこで発音と基礎を学び、センター試験対策はそっちのけで、毎日中国語を猛勉強する生活を始めました。
そんな努力の甲斐もあり、高校3年の夏には新H S K5級に合格し、留学を視野に入れられるレベルまで到達しました。完全に、情熱と勢いで動いていました。

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高校卒業後、語学留学生時代

「これでやっと大学生になれる!」

高校卒業前に入学基準は一応クリアしたものの、まだ直接大学に入れるレベルではないと判断した為、先に1年間語学留学をすることに決めました。同級生は大学進学組か浪人組しかおらず、なかなか協力も得られず、共感する相手もいないので、卒業前は少し孤独でした。

高校卒業後、すぐ台湾に渡り、語学留学生活がスタートしました。語学留学の学校は、台北にある中国文化大学を選びました。台北市内で、なるべく日本人が少ないという条件で語学センターを探していたので、最終的に中国文化大学の語学センターに決めました。

語学留学時代は、言語交換をしたり、台湾で行われている中国能力試験「華語文能力測驗(tocfl)」の為の対策に力を入れました。

また秋ごろになると、大学申請の為の書類を自分で一から集め、毎日留学計画書を書いては消してを繰り返しました。合否結果が出る春までは、すごく不安で落ち着かなかったのを覚えています。

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数ヶ月後、結果は合格。台湾大学中国文学科へ入学が決まり、晴れて無事に大学生になりました。「これでやっと大学生になれる」と思うと、嬉しくてたまりませんでした。


始まった大学生活

ドキドキとワクワクで迎えた大学生活、入学当初は授業になかなかついていけず、戸惑うことも多々ありました。

言っている内容がよくわからないというのは日常茶飯事。
また、科目によりますが、毎週かなりの量の指定読書や課題を課してくる授業もあり、要領の悪い私は終わる気がしなくて何度か泣いたこともあります。

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指定文献を読んで5000字以上のレポートを書いてこいという課題を出された日には、「そんなの書ける訳が無い⋯」と正直思いましたが、連日徹夜で何とか書き上げ提出しました。
語学力の他に、思考力や知識も全然足りないので、私の書いたレポートはおそらくすごく稚拙なものだったと思いますが、先生や助教は努力をきちんと評価してくれました。

成績が不安な科目はいくつもありましたが、今のところ単位は全て取れています。(グループワークで助けてくれる周りの学生や、寛大な評価をしてくれる先生方には感謝です。)

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専攻が中国文学なので、現代文学の他に、古典文学、中国史、文学史、文字学、思想史など授業が必修であります。個人的に、古典文学の中でも、唐代の作品が好きなので、それに関連する授業を取っています。また、工芸品に興味があったので、陶磁器史の授業や、文字学で軽く習って興味があったので、甲骨文字の授業なども履修したことがあります。興味のあるものについて、好きなだけ学べるのが、大学のいい点だと思います。

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大学の課外活動

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大学一年の頃、サークルにも加入しました。「古琴」という、中国古典楽器のサークルです。素敵な先生とサークル仲間に恵まれ、二年目は部長にも就任しました。周りと協力してイベントを企画したり、一緒に練習をしたり、勉強会を開いたりと、とても充実したサークルライフを送っています。

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また最近は、学校の国際事務処で留学生の為のボランティア活動等も行っています。私は周りの台湾人学生や留学生仲間に支えられて大学生活を送ることができているので、今後卒業までの約1年間は、より良い環境を作るお手伝いができたらいいなと思っています。


最近の悩みと課題

大学に入学後、入学前に中国語だけでなく、英語や5教科全般の勉強をもっとしておけばよかったな〜と後悔しました。

正直、英語力があまり無くても問題ない学部はありますが、英語がある程度できた方が、取れる授業の幅が広がるので、吸収できる知識の量が多くなります。私は自分の英語力に自信がないので、オールイングリッシュの授業や、文献が全て英語の授業はなるべく避けてしまっています。

また、高校2年あたりから、かなりの時間を中国語の習得に当てていて、基礎科目(特に理数系科目)の学習が少し疎かになっていたこともあり、通識課(一般教養科目)で、公式や計算、グラフなどを扱った際、理解するのにかなり時間を要しました。

でも過去は変えられないので、今は自分のペースで一つずつ克服できるよう頑張っています。

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留学を考えている後輩へのアドバイス

「鉄は熱いうちに打て」という言葉があります。

勉強や留学に対してのモチベーションがあがっている時こそ、行動を起こすタイミングであり、夢を現実に変えるチャンスです。

やらないよりは、やって後悔する方が絶対良いので、もし迷っているなら一歩踏みだしてみてください!情熱と勇気があれば道は開けます。

そして、いくら準備をしても、準備しすぎた!なんていうことは絶対にないので、大学留学前に、語学力と基礎学力の強化をしっかり行ってください。入学後、課題をこなしたり、勉強をするのがかなり楽になります。

また、周りが優秀すぎて引け目を感じたりすることもあるかと思いますが、焦らず自分のペースで前向きに頑張ってください。


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