短歌「春眠暁を覚えず」
3~4月に詠んだ短歌15首です
二次創作の短歌も混ざっています
何者にもなれぬ私の鎮魂歌 許しておくれ 愛しておくれ
噛み締めて飲み込み時がわからない安いお肉と愛の告白
せめていい夢見て眠れ 終点は春の息吹が芽生えるどこか
いのちすら軽いあなたを、私から離れる前に、美しいまま、
誠実な人とあなたは言うけれど道化師のふりが上手くできない
あたたかくなれば涙も辛さごと忘れられるかオニオンスープ
理由とか別にないけど(喜んでくれるかなって)ケーキ二切れ
名も知らぬ誰かの肉と混ぜられて上位互換の“ほぼヒト”になる
水槽の中で麻痺った幸せがいつか私を殺すのだろう
丑の刻八畳一間街灯が照らす瞼の裏の人影
東雲に鳴くよ鶯 say hello 目覚まし時計に先越して春
人類の滅んだ星で夜を明かす理由もないね しばしおやすみ
銃弾が痛む頭を貫いて本日快晴ねんねんころり
さめざめと泣き寝入りなんて癪でしょう?母なる海を朱色に染めて
頂点に立って貴方は紅を差す 王者の名前は伊達じゃないから
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