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『生薬・植物&季節の食材と薬膳』#03「山芋(ヤマイモ)」

お好み焼きを美味しく作るには、ヤマイモは欠かせない食材ですね。このヤマイモは、生薬としても大切な素材です。

生薬としての効能は  

生薬では、山薬(さんやく)・准山(わいさん)といい、ヤマノイモ・ナガイモの外皮を除去したものを用います。補益薬の中の補気薬として用います。

性味
甘・平

帰経
脾・肺・腎

効能
①補脾止瀉
②養陰扶脾
③養肺益陰・止咳
④補腎固精・縮尿・止帯

生薬の山薬は、食材のナガイモと同じと考えてください。生でも、煮たり焼いたりして加熱してもOKです。ヤマイモは食物の性質が、からだを温めも冷やしもしない「平」ですから、体質の寒熱を気にしないで食べることができます。

中医学でいう脾・肺・腎の気を補い(補気)、陰を養う(養陰:よういん)優れた食材です。消化吸収などの働きをする脾を丈夫にして下痢を改善したり、肺の陰を養い空咳を止めます。腎の気陰も養うので、頻尿や男性・女性特有のトラブルにも効果があります。

また、のどが渇いて舌の色も紅い陰虚のタイプの糖尿病の人にもよい食べ物です。ただし、多食すると湿を貯めやすいので、湿が溜まりやすい人や食欲不振・おなかが張りやすい人は、食べ過ぎないようにしてください。

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