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今さら聞けない「DX」 広島の事例でおさらいしました!
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今さら聞けない「DX」 広島の事例でおさらいしました!

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 「デジタルトランスフォーメーション」(DX)って、どういうことか、すとんと腹に落ちてますか。コロナ禍で暮らしや働き方を見直す流れに乗って、聞き慣れなかった言葉は一気に浸透しましたが、「いま一つ分からない」と思っている人も少なくないかもしれません。DXって何? おさらいしてみました。(城戸良彰、柳岡美緒) 

定義は?

  DXは2004年、スウェーデンの学者が提唱したとされます。意味は、「デジタル技術で社会や生活をより良く変える(トランスフォーム)」ということ。トランスには交差の意味もあり、直線が交わる「X」と記す表記が海外で浸透しました。

 日本では2018年、経済産業省による報告書「DXレポート」をきっかけに拡散しました。企業が古い組織風土を根底から改め、デジタル社会に対応した新しいモノやサービスの開発を目指すという、より積極的な概念として紹介されました。
 
 企業は従来、業務の無駄を省くカイゼン(改善)を進めてきました。「カイゼンが既存の枠組み内での効率化を目指すのに対し、DXは枠組み自体の変革を目指す」と広島県DX推進チームの瀬戸澄江政策監。「これまでのやり方を一度全部見直し、カイゼンの一歩先に進もうという取り組みがDXだ」と説明します。

具体例から 東洋電装のDX工場

 東洋電装(広島市安佐南区)は今年、安佐北区可部南で「DX工場」と銘打った新工場を稼働させました。中小の生産現場は、熟練職人に各工程を任せきりにしがちですが、デジタル技術で工程を分析するなどして、生産工程を根底から見直すのが狙いです。

 大量生産品と一点物を、同じ生産ラインで同時に組み立てる技術の開発が、将来の目標といいます。そのために、生産工程をカメラやセンサーで分析し、ノウハウを蓄えるそうです。「DXはわれわれにとって20年後の生き残り戦略だ」と桑原弘明社長は話します。「大企業のような大型投資はできなくても、先端技術をうまく使えば、効率化できるかもしれない」と期待します。

具体例から 広島市の「ぴーすくる」

 DXはすでに身近な所で進んでいます。機械の導入で作業の省力化と作物の高品質化を目指すスマート農業、情報通信技術(ICT)を使って患者が通院せずに診察を受けられるオンライン診療…。さまざまな分野に可能性があります。

 広島市が市中心部で電動アシスト自転車を貸し出す事業「ぴーすくる」もその一つです。どこがDXなのでしょう。ぴーすくるは、自転車を返す先をもとの借りた場所ではなく、点在するサイクルポートに広げたサービス。つまり、片道だけ乗るのもOKに。先端技術を使って、自転車は買って乗るか、レンタルでも借りた場所に返すのが普通だった社会の形を、より便利に変えています。

 運営するドコモ・バイクシェア(東京)はスマートフォンの位置情報などのデータを活用。人工知能(AI)による分析で時間帯ごとの需要をつかみ、貸し出し・返却の拠点として点在する「サイクルポート」に置く自転車の数を調整しています。2015年度に2万2683回だった利用は、2020年度には16・8倍の38万1136回に。同様の事業は全国37地域で手掛け、2020年度の利用は計1400万回に上りました。
(2022年1月6日付 中国新聞掲載「今さら聞けないDX」から)


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