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辛いのダメでも中国火鍋は楽しめる!

こんにちは!中国語ゼミライターの晶晶(ジンジン)です。

「海底撈火鍋」という火鍋屋さんをご存知でしょうか?
日本語では「カイテイロウ」と読むようですが、中国語では「海底捞(ハイディーラオ)」。
中国で大大大人気の火鍋屋さんです!
その海底捞が2015年に日本に上陸しています。

実は私が知ったのは1年前くらいだったのですが、中国での人気ぶりを知っている元駐在員仲間や激辛好き界隈でザワザワ。。
辛いものが食べられない私もザワザワ。。
え?辛いのダメなのに火鍋とか食べられるの?と思った方、
「YES!食べられます!むしろ大好きです!(大声)」

今回は本場の火鍋事情と、舌が最弱の私が火鍋を安全に楽しむために編み出した方法をご紹介します。
辛いもの苦手なあなたでも、必ず楽しめますよ〜!


中国火鍋の特徴

火鍋の中国語は「火锅(huǒguō)」
中国どこに行っても火鍋屋さんが溢れており、国民食っぷりを感じます。

唐辛子ガッツリ入った赤い麻辣湯をグツグツ…というイメージ通りの「ザ・火鍋」の他に、白湯鍋やキノコ出汁の鍋、薬膳鍋、海鮮鍋など様々あります。これら全て「火鍋」。
つまり、辛い鍋だけが火鍋じゃない、ということ。

日本でもよく見かけますが、鍋の中が仕切られていて2種類以上のスープを選べるお店も多いです。

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具材は土地によって特徴は変わりますが、内臓系や羊肉がメインになるところが日本と異なるところでしょうか。

他には、タレを自分好みにアレンジして作り、具材に絡めて食べるのですが、その種類が多いこと多いこと。
安定のゴマだれ、風味たっぷりの海鮮醤油は人気ですし、パクチーまみれにしたり、追い麻辣する強者もいます。
具材の種類も多いですし、食べ放題に来たみたいで楽しいんですよね〜♪


中国各地伝統の火鍋

・四川火锅・重庆火锅(四川火鍋・重慶火鍋)
油分が多め、花椒(花山椒)で舌は痺れ、唐辛子たっぷりの真っ赤っかな激辛鍋です。
具材は、日本でも食べられるオーソドックスなものから、鴨の腸、ガチョウの腸、血豆腐、豚の脳など、ディープなものも。↓辛さの極みの図。

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・老北京羊肉涮锅(北京伝統 羊しゃぶしゃぶ)
涮(shuàn)=しゃぶしゃぶ。鍋の真ん中に大きな塔(?)が立っていて、その中は炭火。辛くないスープで野菜を煮て羊肉をしゃぶしゃぶして、タレにつけていただきます。

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参考:百度百科


・山东肥牛火锅(山東省 牛ベース火鍋)

辛くない牛出汁ベースのスープに、野菜や牛肉や牛もつ、さらには羊肉などを煮込んで食べます。油分が多めで肉の風味豊かな鍋。

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参考:百度百科

・广东海鲜火锅(広東 海鮮火鍋)
辛くなく脂っこくないスープで、海鮮の他にも牛肉や鶏肉から出汁を取っています。薬膳で使われるクコや棗なども入っており、とてもヘルシー。具材は野菜や魚類、エビ・カニ・貝類と、とても贅沢。

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参考:百度百科

・江浙菊花暖锅(江蘇省・浙江省 菊の花鍋)
魚の出汁ベースの辛くない鍋です。菊には様々な養生効果があり風味も豊かで、中国では食用として好まれています。具材は、野菜・豆腐・牛肉・鶏肉・羊肉・魚類など、日本人も比較的食べやすいものです。

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参考:百度百科

・云南菌菇火锅(雲南省 きのこ鍋)
雲南省はきのこ、特に松茸が有名。きのこ類をたっぷり入れたスープは透き通っていて、本当に奥深い味わいです。薬膳に使われる棗なども入り、とても健康的です。具材は野菜や肉類など。

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底料(スープ)と酱(タレ)が全てを決める!
〜辛いのが苦手な私の火鍋の楽しみ方〜

ここまでで、辛いのだけが火鍋じゃないということがお分かりいただけたかと思います。
一緒に行く人が辛いもの好きだとしても、仕切られた鍋の片方の底料(スープ)を辛くないものにしてもらいましょう。
具材は辛くないので、これで解決。思う存分楽しみましょう。


◆「底料(スープ)」の種類

<辛い系>
清油火锅底料(四川火鍋の一般的なスープ)

<辛くない系>
三鲜白汤锅底(鳥ガラ等の白いスープ)
番茄料(トマトスープ)
菌汤料(きのこスープ)
酸菜底料(野菜ベースの酸味のあるスープ)

ただ、辛いの苦手と言いつつ、火鍋屋さんに行くと激辛トライしたくなるんですよね。何なんですかね。。

肉系は辛い辛い言いながらも意外と楽しめる場合があります。
辛味を全身にまとってる系の具材をそのまま食べると悲劇を生みます。
特にえのき・もやし・白菜・カリフラワーには十分に注意してください。

辛味をまとってるだけでなく、染み込んじゃってるから。
5分程度は口内と唇への対処に追われるでしょう。

そんな口まわりのダメージを最大限に抑えられる方法、それが「酱(タレ)」です!


◆「酱(つけダレ)」の種類

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<ベース>
◎芝麻酱(ゴマだれ)
沙茶酱(魚+干しエビ+にんにくベースのたれ)
海鲜酱(海鮮だれ)
香辣酱(唐辛子ベースの辛いたれ)

<トッピング>
蚝油(牡蠣醤油)
海鲜汁(海鮮醤油)
麻油(ごま油)
红辣椒油(ラー油)
花椒油(花山椒油)
醋(お酢)
葱(ネギ)
蒜(ニンニク)
香菜(パクチー)
花生碎(ピーナッツを砕いたもの)
◎花生粉(ピーナッツをすりつぶしたもの)
◎芝麻(ごま)

盐(塩)
味精(味の素)
◎白糖(砂糖)
腐乳(豆腐の発酵食品)
辣椒粉(唐辛子の粉)
小米椒(小口切りの唐辛子)


◎太字が口内を守ってくれる戦士です。
ベースは芝麻酱一択。他は唐辛子系以外でお好みでどうぞ。
辛味をまとった具材は、このタレで十分にコーティングしていただくことをお勧めします。


底料(スープ)と酱(タレ)にフォーカスしすぎましたので、火鍋の主役、具材の紹介も少々…。
日本人でもすんなり受け入れられる系と要注意系をさらっと並べてみます。


◆具材

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<安心編>
・蔬菜类(野菜類)
白萝卜(大根)、胡萝(にんじん)、番茄(トマト)、冬笋(たけのこ)、韭菜(ニラ)、土豆(ジャガイモ)、山药(山芋)、海带(昆布)、藕(レンコン)、冬瓜(冬瓜)、生菜(レタス)、油麦菜(油菜)、娃娃菜(小さい白菜)、白菜(白菜)、菠菜(ほうれん草)、卷心菜(キャベツ)、空心菜(空芯菜)、西兰花(ブロッコリー)、黄豆芽(もやし)

・菌菇类(キノコ類)
香菇(しいたけ)、平菇(しめじ)、金针菇(えのき)、杏鲍菇(エリンギ),鲜菇(マッシュルーム)

・肉・鸡蛋类(肉・卵類)
牛肉(牛肉)、猪肉(豚肉)、羊肉(羊肉)、培根(ベーコン)、脆皮肠・火腿肠・香肠(ウインナー)、鸡翅(鳥手羽)、鹌鹑蛋(うずらの卵)

・海鲜(海鮮)
蟹肉(カニ)、鱼丸(魚のすり身団子)、鲜贝(ほたてなど貝類)、牡蛎(牡蠣)、鱿鱼(イカ)、海虾(エビ)、鳕鱼片(タラ)

・豆制品(豆製品)
豆腐(豆腐)、豆腐干(高野豆腐)、老豆腐(固い豆腐)、油炸豆腐(厚揚げ)、豆皮・腐竹(湯葉)、魔芋丝(しらたき)

・主食类(主食系)
火锅面(火鍋うどん)、方便面(インスタント麺)、红薯粉(さつまいもの麺)、宽粉(巾広麺)、粉丝(はるさめ)、年糕(餅)

<冒険編>
・蔬菜类(野菜類)
香菜(パクチー)、黄瓜(きゅうり)

・肉类(肉類)
猪内脏(豚の内蔵)、猪舌头(豚タン)、猪肝(豚レバー)、毛肚(ぜんまい)、黄喉(牛の食道)、鸭肠(鴨の腸)、肝蹄筋(足の健・靭帯)、牛蛙(うしがえる)・鸭血(鴨の血)

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中国人ほぼ全員が推す「海底捞」の特徴

最後に、中国で絶世の人気を誇る「海底捞」の魅力について勝手に語ります。

初めて海底捞に行ったのは、中国で中国人の知人に「火鍋食べたい」と言って連れて行ってもらったときです。
行ってびっくり、1時間待ち。
行列に並ぶのがウルトラ超絶嫌いな私がどうしたか。
中国で身につけた図々しさから無常にも「待ち時間長すぎ。帰る。」と言い出します。
せっかく連れて行ってもらったのにも関わらず、です。こんなこと、日本では決して言えません。

知人は大慌てで私を説得&店員に懇願(心の広さよ。私との対比がひどい)。するとどういう訳か10分で入れることになりました。
理由は不明。中国だから?

他にも火鍋屋さんはたくさんある中、なぜ知人は海底捞にこだわったのか?後で聞くと、どうしても海底捞を体験して欲しかったとのこと。
入店して、本当に驚きました。。。

・照明がやたら明るく、おしゃれで洗練された内装
・内装を際立たせる店内の清潔さ
・待ち時間にネイルしてくれるサービス
・中国では経験したことない丁寧な接客
・店員さんが笑顔
・店員の活気に感化されてハイテンションなお客さん
・サービスで出てくるお菓子やおつまみが異常な量
・ロボットが食材運んでる
・麺をビョンビョン伸ばすパフォーマー店員さん
・店員さんが火鍋作ってくれる

味ももちろん最高に美味しいです!
私は鍋中の仕切りを4つに分けてもらい、その中の2つは必ず白湯ときのこスープにしてもらっていました。
たまに辛い方を食べてみて辛いと騒いでみたり、楽しかったなぁ。

日本の海底捞にはまだ行っていないのですが、聞くところによると、中国人の定員さんが多く、接客も丁寧、味も本場と魅力的なことばかり。落ち着いたらすぐさま行こうと思います!


まとめ

辛いの苦手だから中国には住めない!なんて心配は無用です。(四川・成都・重慶方面は分かりませんが汗)
辛いのだけが中華料理じゃない!好きなものを選べばいいんだよ!ということを、激辛イメージ代表の火鍋事情から少しでも知っていただけると嬉しいなと思います。

こちらの中国語ゼミの記事の中で、中国の食文化を紹介をしています。
◆中国人と楽しく付き合うキーポイント!

私の大好きなビャンビャン麺への熱い想いはこちら。
◆世界一難しい漢字?「ビャンビャン麺」が知らぬ間に日本進出してた


それでは、よい中国語ライフを〜♪

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