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大人の原稿パック(The Ryokan TOKYO YUGAWARA)体験レポ

とにかく時間がない。
仕事や家事に追われ、その合間に創作をし、あっという間に一日が終わる。
転職しようか迷い、結婚を考えていた彼氏とは別れ、自分が本当にしたいことが分からなくなっていた。

もっと自分と向き合わなくちゃ。
しかし日常生活は誘惑も多く、家では集中できない。

そんな切羽詰った想いから、湯河原にあるThe Ryokan TOKYO YUGAWARAという宿泊施設が行っている「大人の原稿パック」というプランを予約した。
(もちろん大人の原稿パックというくらいだから、書きかけの原稿くらいは終わらせるつもりだったけど、それ以前の問題がたくさんあるという始末)


①湯河原観光

旅の一番の目的は湯ごもり執筆だが、せっかく行くなら少しだけ観光もしたい!
そういう訳で、10時に湯河原駅に到着。

湯河原駅


たぬき像がお出迎え

予定より少し早く着いたので、先にお土産を買う。
これからみっちり執筆するので、帰りにはきっと余裕がないだろうし……。
いわゆる「観光地のお土産屋さん」が見当たらなかったので、駅に併設されているNEWDAYSでお土産さ探し。職場へのお土産に温泉まんじゅうを購入した。
後、お宿にはお菓子が置いていないとどこかで見たので、部屋で食べるように「みそまん」も買ってホクホク。
駅前には「手湯」があるということで、楽しみにしていたのだが、休止中なのかお湯は張ってなかった。

五所神社

手始めに駅から徒歩15分のところにある、五所神社に参拝。
旅の安全を祈願する為にも、ここには行っておきたかった。
五所神社までの道中には、カフェなどの小洒落た飲食店も多くあったので、作業するには困らなそう。(すぐに作業場所を探す脳)
道も平坦であまり苦じゃなかったので、バスもあるけど徒歩で余裕かもしれない。
あと、道が花筏みたいで可愛かった。

湯河原の道

神社というのは、得てして木に囲まれた高いところにあるものだと思っていたけど、五所神社はそんなことなく、難なく行くことができた。

五所神社

境内には大きな神木もある。触るのは禁止なので、手をかざしてパワーをいただく。

御神木の楠


十二庵

なんだかんだ言って、十二庵に着く頃には11時過ぎくらいになっているだろうと思っていたのに、時刻はまだ10時50分……。
仕方ない、少し早めの昼食とするか、と覚悟を決めて店内に入ったら、なんと満席でびっくり。
みなさんが食べているのは、遅めの朝食なのか、早めの昼食なのか。
という、至極どうでもいいことを考えていたら、10分ほどで席に座れた。
十二庵は出来立てのお豆腐と湯葉が有名なお店ということで、お豆腐も湯葉もいただける「できたてとうふ御前」しかも豆腐大盛り(無料)を注文。

できたてとうふ御膳

お豆腐はまずはそのまま何もつけずにいただいて、あとは付いてくるお醤油とお塩とごま油を付けていただく。
これがもう絶品で、思い出しただけでもお腹が空いてくる。豆腐の甘みがすごい。思い切って豆腐大盛りにしてよかった。
だけど引き換えに、後で頼もうと思っていた豆乳とオカラのドーナッツを食べるお腹の余裕を失う。そもそもネットで事前に調べていた時、このドーナッツが美味しそうだと思ってここに来たのに、これでは本末転倒である。
しかしまだ諦めるのは早い。
イートインができなければ、持ち帰ればいいじゃない。
そうなのだ。この十二庵はそもそも、物販もメインに据えているお店。
テイクアウトしてお宿で食べればいい。
会計のレジに並んでいると、目の前のショーケースにドーナッツが綺麗に並べられていうのが目に入り、迷わず購入。

首大仏

さて、そろそろお宿に向かうと腰を上げたが、バスの時間までまだ少しある。
ということで、近くにある首大仏で有名な福泉寺に向かう。
十二庵の裏手を川沿いに沿って歩く。

千歳川

川のせせらぎが気持ちいい。
しばらく川沿いを歩き、橋を渡るとすぐに福泉寺に到着する。

福泉寺

階段を上ってすぐのところに首大仏があった。

首大仏

首大仏の奥にも美しい庭園が続いていそうな雰囲気はしたが、階段を上る気力がなくて断念。バスの時間も近づいていたし。

②THE RYOKAN TOKYO YUGAWARAへ

実は観光しながらも、着々と本日のお宿「THE RYOKAN TOKYO YUGAWARA」に近づいていた。しかし徒歩ではさすがに無理な距離なので(徒歩だと30分以上)、「泉入口」というバス停からバスに乗車する。
そしてそこから5分ほどの「公園入口」というバス停で下車。この「公園」とは、かの有名な「万葉公園」のことである。時間と体力があれば、「万葉公園」も観光したかった。
しかしお腹も膨れ、そろそろ小休憩をしたい頃合だったので、万葉公園とは反対側にある旅館へ足を進める。
ここから徒歩15分のところに旅館はあるが、公式のホームページにも記載がある通り、どんなでもない急坂が待ち構えていた。

旅館までの坂

(写真で見るより、実際の坂はもっっっと急勾配に感じた。)
数年前に富士登山を経験しているが、それに匹敵する傾斜だった。

坂から素敵な建物が見えた

登山が趣味だったら徒歩でもいいが、そうでなければ旅館の送迎を利用した方がいいかもしれない。
額に汗が滲む頃、目的のThe Ryokan TOKYO YUGAWARAに到着。

映える玄関ホール

事前に調べた時に見た写真と異なり、赤い鳥居のようなものはなかったが、全体的にスタイリッシュでおしゃれだった。
小さなフロントのようなものはあるが、基本的に無人のようで、インターホンで呼び出す仕組みだった。
チェックインまでまだ時間があるので、カフェスペースで執筆に取り掛かる。
ついでに十二庵で買ったおかわドーナッツを味わう。優しい味で美味しい。ノンフライだから罪悪感なく食べられるしね。

旅のお供とどうなつ(プレーン)

③カフェスペース

カフェスペースはコーヒーや紅茶、ほうじ茶とお菓子が食べ放題でありがたい。
あまり混んでいないプラス他の人も作業しているので、騒がしくなく申し分ない環境だった。
本やゲームも置いてあるらしく、作業しない人でも十分楽しめそう。
半個室スペースもあるで、友人同士できている人達はそっちにいたのかもしれない。

カフェスペース



④チェックイン

チェックインは全てスマホで行い、そのときに夕食、翌日の朝食と昼食の時間を選択し、帰りの送迎の申し込みもできる。そしてお部屋に向かう前にレンタル品が置いてあるスペースがあり、そこからレンタル品を持っていく。
ジャージや浴衣、ランプや読書台など様々なものがある。フロントで申し出しなくてもいいので、気軽に持って行ける。

レンタル品の一部


チェックインもそうだが、極力非対面で済ますことができるようにシステム化されているので、ぼっちコミュ障にはありがたい。
余談だが、私が今回利用して「大人の原稿パック」では希望制オプションでスタッフの方による進捗の確認と感想を付けられるらしいが、コミュ障過ぎて聞くことすらできなかった。
また、ご飯の時間と送迎の時間をどう見返すのか分からず、スクショを取っておいて命拾いした。

⑤クリエーターズルーム

一人ということもあり、一人用のクリエーターズルームを予約した。 
入口すぐ横の棚には、備品がたくさんある。レンタルしなくても大概のものはここに揃っていた。

部屋に備え付けの棚

ワープロ風キーボードは使おうと思ってたのに、結局使う暇なかったなぁ。

それはさておき、一人に特化した部屋でとにかく居心地がいい。


一人用のベッド


1人がけのソファ

美味しそうなお菓子も置いてあった。

みかんラスク

⑥お風呂


さーて、チェックインも無事済ませたし、原稿に取り掛かる……前にひと風呂浴びますか。
タオルを持って部屋を飛び出す。目指すは大浴場である。ホテルはなるべく、大浴場があるところを選ぶくらいには、私は大浴場が好きだ。
部屋風呂がないので、大浴場が苦手な人はどうなるんだろうと…密かに心配もしていたのだが、大浴場の前にシャワールームがあったので問題は無さそう。
大浴場はシンプルな内風呂がひとつあるだけの簡素な作りだが、洗い場などは新しくて綺麗だし、アメニティも充実している。ヘアアイロンまで置いてあってテンションが上がった。

お風呂に浸りにながら、今度書く短編について考えるとするすると出てくる。机に向かってウンウン唸りながら考えるよりいいかもしれない。日曜日ということもあって、人もいない。心ゆくまで温泉を堪能することができた。

お風呂で一息ついたし、夕飯まで原稿頑張るかーと思ったのに、ベッドにゴローン。そのままショート動画を見始めてしまった。結局あまりに居心地のいいお部屋の魔術でダラダラと過ごしてしまう。
結論からいうと、この部屋ではほとんど原稿が捗らなかった。周りに人の目があるカフェスペースの方が私には向いていたかも。

⑦ご飯

さあ、お楽しみの時間です。
ホームページには食事を定食形式にすることでコストカットしているとあったが、ご飯の写真はどれも美味しそうで楽しみにしていた。何より、この大人の原稿パックでは夕飯、翌日の朝食、そして昼食まで付いてくるのだ。
それでは夕飯から翌日の昼食まで一気に振り返ってみよう。

夕食(アジフライ)


朝食(おばんざい)


昼食(お茶漬け)

コストカットしているらしいと聞いていたので、そこまで期待していなかったのだが、地元の特産品を使った料理はどれも美味しかった。
店員さんが料理について説明もしてくれるし、普通に旅館だ。(それはそう)
私はホテルの朝食ブッフェも好きなのだが、たくさんの小鉢がついた定食は、ブッフェに劣らず色々な味を楽しめて良かった。

⑧まとめ

結局、部屋だとダラダラしてしまうので、ほとんどカフェスペースにいた。
お風呂も夜2回翌朝1回の計3回、行くことができて満足だ。お風呂だといいアイデアが浮かびやすいし、カフェスペースは集中出来るしで、いいことばかりだった。しかし、1泊2日では足りない。短編ひとつしか、書くことができなかった。
1週間くらいいれば、超大作が生まれるかもしれない。

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